俺は正直「なんの意味があるんだろう」って思ってました。
直接歌うわけでもなく、楽器も持たない
手を振ってるだけの人、はっきり言って必要???ってね。
「自分がやるまでは」
「指揮者が変われば、オーケストラが変わる」
こんな言葉を聞いたことがあります。
ありがたいことに、現在ゴスペルグループの指揮を
10団体させていただいてます。どのグループもほんっと楽しい
そして同じ楽曲でも、歌うグループによって表情も様々。
そのグループごとに、持っている「魅力」は違います。
いちばん解りやすく言えば、コンダクターの仕事は
指揮を見ている演者の「魅力を最大限に引き出す!」こと。
これだと思うんです。
実際にやってることは、リズムを刻みながら抑揚の指示・
フレーズのエンディグを揃える。このくらいなんだけどね。
でもいちばん大事なのは、ムードメイキングをすること。
これがね、指揮者たるものの命題だと思ってる。
愛した人の魅力って、具体的に見えてくるでしょ。
だからね、愛するグループの魅力も見えるのよぉ♡
愛する人たちが、心地よく実力を発揮できるムードを作る。
これはね、理屈じゃない難しさと楽しさがあります。
俺の姿は、お客さんからはほぼ背中。
本番ステージではほとんど後ろ向き。でもね、解るんですよぉ。
いい仕事させていただいてるなぁって、瞬間の空気がね。
お客さんの拍手(感動が届いた時の音は違う)はもちろん、
息遣いや、むしろ緊張・沈黙の空白部分だったり。
背中を通して、ビンビンと伝わってくる熱いものが。
そんな瞬間は、お客さんと向かい合ってる演者の顔も幸せそう。
そんな演者に向かって指揮してると、俺のテンションもMAX!
汗だくになって、終わったらヘトヘトってくらいに振ってます。
それこそ最高の「作品」にしたぞ!って達成感があります。
愛する人たちの魅力を引き出すためには、一方通行じゃダメ!
コンダクターである自分が「愛される存在」であるか。
自分を見ながら演じるみなさんが、心地よくテンション上がる!
そんな存在(ま、苦手だがリーダー)であるかどうか。
どんなに大人数の演者の前でも、空気負けしちゃダメ!
でも、ジャイアンになっても誰もついて来てくれない…。
ほんっと難しい。
でも「慕われる存在」になればすべて解決、
自然体でやれるんだってのも解った。
俺がゴスペルに出会った当初、とある黒人マエストロの教えに、
「指揮者たるもの、その場の全てを支配するつもりでやれ!」
これ、響いたなぁ…、そして実感。
コンダクターの心に、一瞬でも「迷い」が生じると
演者から発せられる音も、中途半端に不完全燃焼…。
奥深い、そして実に楽しい!
コンダクター(指揮者)は、そんな仕事です。
最近俺が指揮台に立つ時、マスクワイアのメンバーに
「ここに来て、この音を体感してごらん」
そう言って、指揮台まで来ていただいて横に立ってアンサンブルを
聴いてもらってます。
みなさん、「最高」って仰ります。
そう、最高なんですよ「俺の立ち位置」。
全ての音が、ステレオで聞こえてくる指揮者の立ち位置。
そんな機会、ワークショップやマスクワイアのリハーサルで
どんどん作っていくので、ご参加の皆さんは是非体感してくださいね♬
そして、ご一緒していただく感動の瞬間を、
さらに大きな「幸せな記憶」として残していただけたら幸いです。
今日のステージも、めっちゃ気持ちよくって
ワイン飲みながら、ええ感じになってる俺です。
みなさん、引き続きやらしく〜〜〜ぅん♡