菅首相「普天間移設は日米間合意を踏まえて」
6月4日20時53分配信 産経新聞
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首相指名を受けた後、会見に臨む民主党の菅直人代表=4日午後、東京・永田町 (桐山弘太撮影)(写真:産経新聞) |
--鳩山政権との違いをどのようなかたちで打ち出すつもりか。政策面でどのような点に重点を置きたいか。沖縄の米軍普天間飛行場の移設問題について、どのように沖縄県民の理解を得ようと思うか
「まず、あの、一般的に申し上げて、これからの政策運営、あるいはいろいろな活動については、まず、しっかりした体制をつくった上で、私1人ではもちろんできるわけではありませんので、そうしたそれぞれの役割を担っていただくみなさんとよく相談をしながら進めていきたい。こう考えております。そういった意味でですね、必ずしもこの場で、すべてを私が1人でやるわけではありませんので、そのことについて、相談した上で決めることも多いということはご理解をいただきたいと。こう思っております」
「鳩山内閣との違い、というご質問でありますけれども、今日も朝の両院(議員)総会の席、あるいは、特に立候補したときの席でも申し上げましたように、鳩山総理からは日米の関係、日中の関係、日韓の関係をしっかりやってほしい、さらには地方主権国家、新しい公共、そして地球温暖化の問題、そういった課題についてしっかりやってほしいと。そういうことも言われているわけでありまして、そういったことについては、まさに鳩山内閣がやろうとして、着手をしたけれども、さらに進めなければならない問題を引き継いでいくという意味では、鳩山内閣と多くの点で、同じ民主党内閣でありますから、共通した方向性を持っていると。このように思っております」
「と同時に、これもまた、代表選の立候補のときにも申し上げましたけれども、鳩山総理ご自身が政治とカネの問題、普天間の問題ということで国民のみなさんの理解が得られないということを自覚された中で、ああした勇断をもっての行動をされたわけでありますから、その点は逆に鳩山代表から、ある意味では、そういった問題を変えてほしいという期待でありますので、特に政治とカネの問題についてはきちっと襟を正した姿勢を示していかなければならないと思っております」
「普天間の移設問題は、基本的には日米間の合意を踏まえ、同時に、その合意の中にも盛り込まれておりますけれども、沖縄の負担軽減ということを重視をして、この問題、相当に大変な問題でありますので、しっかりと、ある意味では腰を据えて取り組んでいきたいと思っております。これについては、まさにこれから、新しい体制を内閣や党としてつくる中でも考えなければなりませんし、いろいろな、みなさんの知恵を借りることが必要ではないかと思っております」
「数日前から、私は1冊の本を読んでおります。まだ、あまり進んでおりませんが。『琉球処分』というかつての本を読んでおりますけれども、沖縄の歴史といったものも、私なりに理解を深めていこうと。こういうふうにも思っているところであります。以上です」
--党役員人事と組閣のスケジュールは。どのような考え方でやるか。枝野幸男幹事長、仙谷由人官房長官という名前が報じられているが、2人とも小沢氏と距離を置いおり、小沢報復人事ではないかとの見方がある。小沢一郎前幹事長を何らかの役職に就かせる考えがあるか
「どういう人事を考えているかというご質問ですが、まさにそれは、先ほど申し上げた通りでありまして、官邸の一体性、内閣の一体性、党として全員参加、それを可能にする人事ということを目標として考えて、進めたいと思っております。ま、いくつかの名前がみなさん方から出ているのかもしれませんが、すべてはまったくの白紙であります。まあ、白紙というよりも、先ほど申し上げたように、やはり多少の時間をかけて、いろいろなみなさんの意見も聞いて、私なりに考えるべきところはしっかり考えて決めていきたいと思っております」
「幸い、今日、金曜でありますので、土曜、日曜という期間を、ある部分、私自身、頭を整理しながら、同時にそうした目的が達成できる体制をつくっていきたい。決して、何か報復とか何とかということは、まったく考えておりません。まさに先ほど申し上げたような目標を持って、そうして、20年にわたる日本のこの停滞や、多くの具体的な課題に、しっかり対応できる体制をつくりたい。このように考えているところです」
--党の全員参加というが、今後、小沢グループとどう付き合っていくか。選挙対策について小沢氏の力を借りるか
「今も何度も繰り返して申し上げましたけれども、何か、この、どのグループをどうこうするという、そういう発想はまったくありません。そういう中で、この数日間は、ある意味で、代表選挙、首相指名というところまでですね、短い期間ではありましたが、集中的にそこにエネルギーを注いできましたので、いろんな意見を聞くことも、まあ、選挙はどうしても応援してくれるかどうかということが1つの判断にならざるを得ませんが、選挙が終わればまさにノーサイドですから、適材適所でどういう方がもっともふさわしいか、いろんな意見を聞いて進めていきたいし、まさにそのために若干の時間をいただきたいと思っております」
「ま、選挙について、これまで小沢幹事長を中心に、もう相当程度、候補者の擁立はもうほとんどと言ってもいいかもしれませんが、進んでおりますし、いろいろな準備が進んでいることも承知をしております。そういう、進めていただいた今の状況を改めて、ま、私自身も把握をしなければならないと思っておりますが、何よりも、どういう方にですね、それを、ま、ある意味で引き継ぐのか、ある意味ではすでにそういう役目についている方に継続をいただくのか、まさにそれも含めて、この、ある程度の時間をいただいた中で、しっかりと決めていきたいと」
「別に何か、こう、断絶してやるということではなくて、1つの党、1つの役割でありますから、これまで積んでいたものを踏まえながら、継続すべきは継続し、新たに追加すべきは新たに追加し、場合によれば、ま、変更しなきゃいけないものも、例えばポスターなんかは変更しなければいけなくなるかもしれませんから、変更しなければいけないものは変更する。そういう中で、まずはその選挙を進める改めての体制をですね、どうするかということを決めていきたいと。こう思っています」
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最終更新:6月4日21時41分