郡山のラーメン巡りのレポも、あと残り三つ!
今回の目的は、「中華そば一休」に始まる「郡山ブラックラーメン」の原点を探る、でありました。で、その元祖となるのが、先日upしました「中華そばますや本店」でありました。
なのですが、もう一つ、郡山ブラックラーメンの「原点」となりそうなお店が市内にあるんです。
それが、、、
ラーメン枡はん
であります!
創業42年! 郡山の老舗の人気ラーメン店であります!!(昭和53年くらいに創業かな?!)
こちらのお店は、手元にあるラーメン本(『福島発 噂のラーメンⅡ』、2004年)に掲載されているお店で、この2004年の本の中で、「まろやかな旨みと香りの不思議な漆黒ラーメン」と評されているんです。
「漆黒ラーメン」、すなわち「ブラックラーメン」。
そもそも「郡山ブラックラーメン」という言葉が今みたいに使われるようになったのは、僕が調べる限り「富山ブラックラーメン」以後のことだと思います。2015年の「じゃらんニュース」でもまだ「郡山ブラックラーメン」という言葉は出てきていません。で、2017年の「食べログmatome」では、もう「郡山ブラックラーメン」が対象化されて、「ご当地ラーメン」として紹介されているんです。また同年3月には、「icotto」の郡山ラーメン紹介においても、「郡山ブラック」という言葉が出てきていて、2015~2017年頃に打ち出されたラーメンかと思われます。
とすると、その頃より10年くらい昔のラーメン本に「漆黒ラーメン」と評されていた「枡はん」のラーメンもまた、「郡山ブラックラーメン」の原点と言えるような気がするんです。「ますや本店」が一応原点とされていますが、こちらもまた「もうひとつの原点」と考えてよいのではないでしょうか!?、と。
そんな「問題意識」をもって、やってまいりました!(このあたりが「マニア」なんだよなぁ…)
Covid-19の時代だからですかね、店頭にこんな掲示板が出ていました。
テイクアウトメニューがどどーんっと。
老舗店であろうと、新店であろうと、「飲食店」はどこも知恵を絞って、色々やっていますよね。
…
店内は、いい感じで「昭和な雰囲気」が漂っています。レトロ感満載ですが、「人気店」とあって、開店後、次々に人がやってきて、あっという間に満席になってしまいました(この日は僕が一番目でした✨)
カウンター席と小上がり席(?!)があったと思います(あれ、テーブル席だったかな…💦)
中には、三人の方がおられて、メインでラーメンを作る粋な女性(店主さん?)と、その母親世代?と思われる女性と、あと謎?のおじさん(主にラーメンを運ぶ係)でした。なかなか「関係性」が見えなくて、困りました(苦笑)
でも、「これぞ、まさに地方の老舗の人気ラーメン店!」って感じの貫禄があって、勢いも満点でした。(開店前に色々話をさせてもらいました。人気YouTuberが撮影に来た日のこととかも色々…)
メニューです!!
ひゃ~、、、もう、これ、一度じゃ何も語れないお店だと瞬時に分かりました。
このラインナップの豊富さもまた、40年以上の歴史あるお店ならではでしょう。
今回の目的は、ここの「漆黒ラーメン」を食べること! メニューでは「(new)濃口(こいくち)ラーメン」になっていますね。一杯なんと550円! まさに「昭和プライス」!
しかも、newとなっているので、比較的最近登場したラーメンかと思われます。
…
と、いきたいところだったのですが、そのすぐ下に、なんとなんと「濃口納豆ラーメン」なる文字が書いてあるではないですか!?!? 漆黒のブラックラーメンで、納豆ラーメン!?!? ブラックラーメンも好きですが、それと同じくらい納豆ラーメン好きでもある僕、、、
もう、気づいたら、この「濃口納豆ラーメン」を既に注文していました(苦笑)
ここに、「元祖郡山ブラックラーメン」と書いてあります。
ね、「もう一つの原点」がここにあったでしょ!!(誰に向かって言ってんだか…💦)
ますや本店と並ぶ郡山ブラックラーメンの元祖店、そこで食べる「濃口納豆ラーメン」…(いや~、夢のような展開でありますこと…)
なお、この納豆ラーメンは、ノーマルの「濃口ラーメン」に納豆を加えたものらしいので、「ブラックラーメン」としてもしっかり味わえることも付記しておきますね。
…
というわけで、、、
ジャジャーン!!!
来ました来ました!
元祖漆黒ラーメン×納豆ラーメンの夢のコラボ作品、
濃口納豆ラーメン(650円)
です!!
いや~、もう、これはくわばらくわばら、、、
スープの色は、そこまで「漆黒」ではないかな??
これまで見てきた数々のブラック(醤油)ラーメン(全国)に比べると、そんなに黒くはないかな!?…、と。でも、通常のラーメンよりは黒いかな!?とも。
トッピングは、チャーシュー、なると、ネギ、あと、さやえんどう!? そして、「納豆」であります!
zoom up!
スープは…、正直に言えば、濃口醤油を使った「昔ながらのラーメン」の味、ですかね。
思ったよりも「普通」というか、都内でも食べられる「昔の醤油ラーメン」のスープのまんま、と言いますか。他の地域のブラックラーメンと比べても、あまり特徴のない濃い醤油ラーメンと言いますか。そんな印象をまず受けました。
何度味わっても、われわれがよく知っているあの「普通の昔ながらの醤油スープ」…。?!
お世辞でも嫌味でもなく、本当にあの王道のクラシカルなすっきりタイプの醤油味の清湯スープ。「ますや本店」のあのパンチのある個性的なスープとは違い、誰もが普通に食べられる漆黒の醤油スープ…
聞けば、やはり「鶏豚のみ」のスープで、油分もかなり抑えているとのことで、余計に「昔っぽさ」を感じるのかもしれません。どことなく、お蕎麦のおつゆにも似ているような…
なるほど…。でも、ある意味では、(他にありそうで実は)他にない「ブラックラーメン」とも言えそうな気もしてきました。classical black ramen…。
麺もまた、ノスタルジックでレトロな「卵麺」でありました。
小麦粉・水・塩に卵を加えたシンプルな中華風卵麺(特注品!)。
これもまた、昭和時代を思い出しそうな懐かしい食感の麺になっていました。
いや~、これはこれは…、40年前の郡山に戻った感じさえしますね。僕もはるか昔、郡山には来ていると思うので、その当時に戻った気分(錯覚)になる、というか、、、
つるつるっとしていて、柔らかめで、もぐもぐっと食べるような卵麺でした。
量的にも、ちょうど一人前程度かな!?、と思われます。
…
で、納豆!!
これ、普通に、普通の納豆を加えただけ、、、ですよね!?(;^ω^)
しかも、あんまりかき混ぜてないタイプ(パックからそのまま出したような…)
濃口醤油スープに納豆なので、これはもう、合わないわけはないですよね。でも、あまりにも普通過ぎて、「あれれのれ?!」って思いました。本当に普通に納豆を入れただけのラーメン、これもこれで、ある意味では「個性的」とも言えなくもない、、、かも!?
チャーシューはこんな感じです。
今は「豚バラロール」なんですが、昔は違ったそうです。
完全に「昔のまんま」というわけでもなさそうです。
このチャーシューもまた、古きよき時代のレトロなチャーシューって感じがします。それほど大きくないのもまた、昔ながらでいいですよね。超巨大チャーシューの「ますや本店」とは全く逆のタイプのチャーシューだったかな!?
あと、このお店では、「なると」は一番最後に食べるのが「通」なんですって。濃口醤油スープに浸ったナルトは、黒く染まっていて、そのスープがしみ込んだナルトを食べると、「まいう~」なんだとか、、、
…
それから、このお店には、もう一つ、僕的に「絶対に欠かせないラーメン」があったんです。
分かりますかね!?!?
このブログをずっと読んでくれている人には、すぐに「はは、なるほど~」って感じだと思いますが…
そうです!!!
冷やしラーメン(500円)
があったのであります!!
遠方のお店だけに、次にいつ来られるのか、あるいは次に食べることがあるのか?っていう感じなので、これもまた注文することにしました!
山形に近い福島で食べる冷やしラーメン。僕的にも、2021年お初となる「冷やしラーメン」です。
いったいどんな冷やしラーメンが出てくるのでしょうか!?
ジャジャーン!!
こちらが、郡山で有名な「枡はん」の「冷やしラーメン」(500円)です!
こちらもまた、シンプルさを極めたようなすっきり醤油ラーメンですね。
醤油ダレを水で割って、そこに氷を投入!みたいな。
余計なことは一切しない、暑い夏にぴったりな冷やしラーメンですよ、これは。
zoom up!
スープを飲むと、醤油のキリリとした美味しさが突き刺さるシャープな味わい!
これ、いいかも!?
山形冷やしラーメンにかなり近いタイプの冷やしラーメンだぞ、、、✨
都内や千葉で食べるような複雑な味わいの凝った冷やしラーメンではなく、本当に素朴でシンプルですっきりとした山形風冷やしラーメン。何も凝ったことをしていないのに、ぐいぐい食べられるのもまた(山形系の)ポイントですね。
個人的には、上の濃口ラーメンよりも、特徴的で印象的なラーメン、という感じがしました。こっちもまた濃口醤油を使っているのかな??(だとすれば、濃口冷やしラーメンになる!?)
麺はこんな感じです。
麺は上の濃口ラーメンと一緒の麺だと思われます。
でも、冷やしで食べた方が、麺の生き生き感が伝わるように思いました。ぷつぷつっと切れるのが、舌先でよく分かる感じになっていて、麺を食べている感覚をよく楽しめました。
トッピングは濃口醤油ラーメンと一緒でした。チャーシューも予想以上に食べやすかったです(概して、冷たいスープにチャーシューって少し合わないので、、、)
…
なお、こちらの冷やしラーメン、夏場は結構出るみたいですが、冬場は全然注文されない、と言っていました。ここは、メッカの山形とは少し違うのかな?! でも、この美味しさなら、冬にでも食べたくなる冷やしラーメンですよ…(温かいラーメンの後に…💦)あまり売れないのに、1年間通して注文可能になっているそうです。
***
というわけで、、、
もう一つの郡山ブラックの原点とも言うべき「枡はん」の実食レポでした。
この枡はんは、某有名YouTuberにも取り上げられ、郡山のラーメン店としては県外でも知られている有名人気店、と考えてよさそうです。実際に、神奈川からここのラーメンを食べに来た、というお客さんもいるそうで…
でも、きどった感じはなく、どちらかと言えば、地元で長く愛され続けてきたラーメン屋さんという感じでした。ラーメンの味的にも、そんなに派手な(パフォーマンス的な)ことは何もしていなくて、地味に静かに地元のお客さんのためにラーメンを作り続けてきた、という感じがします。
「郡山ブラックラーメン」としては、どうなんだろうなぁ…。たしかに「漆黒のスープ」ではありました。が、味的には、濃口醤油を使った昔ながらの醤油スープ味で、「ブラック」とわざわざ名乗るほどのものでもない(?!)。メディア的には、このブラックラーメンという言葉が広まる前から、「漆黒のスープ」と言われていて、たしかに「元祖」に当たるような気もしなくもありませんが…
いずれにぜよ、これで、「ますや本店」と「枡はん」のブラックラーメンを頂けました。全く違うアプローチのブラックラーメンですね。どちらも「ます」という語が入っているんですね(偶然が、必然か?!)
この後、もう二軒、「ブラックラーメン」のお店をまわります。
郡山ラーメンの真実は如何に!?
やはり「テイクアウト」「お持ち帰りメニュー」には力を入れているようでした。
納豆チャーハンがとっても気になりますね、、、(n*´ω`*n)
ネットでは、「少し入りづらいお店」とありましたが、そうでもないと思います。
こういう古き良きお店はだいたいこんなものです(苦笑)
「入りづらいお店」なのではなく、「入りづらい」と感じるほど、その人はあまりこういうお店でラーメンを食べてないっていうだけだと思います。その「入りづらさ」を「お店」のせいにするのはやめましょう(苦笑)
…
さぁ、あと残り二軒、いったいどんなラーメンと出会えるのでしょうか!?