つけ麺。
先輩ラーメンフリークの方は、リアルに大勝軒のつけ麺がどんどん浸透していく過程を目撃してきたのだろう。僕がラーメンに目覚めた時には、もうすでにたくさんのお店でつけ麺が出されていた(ような気がする)。
とはいえ、98年頃を思い返してみると、そんなにつけ麺が定番としてメニューに入っていたわけではなかった。いわゆる96年組のお店らも看板メニューはラーメンであって、つけ麺ではなかったし、つけ麺専門店もあまりお目見えしなかった(っていうか、ほとんどなかったのでは?!)
つけ麺がポピュラーになったのは、やはり21世紀に入ってからで、まさに『21世紀型のラーメン』と言ってもいいのかもしれない。冷たい麺に熱々のスープ、こういうラーメンのスタイルが津々浦々に広まるなんて、誰が予想しただろうか。冷たい麺を冷たいタレやスープで食べるならまだしも、冷たい麺を熱々スープにくくらせて食べるなんて、やっぱりちょっと変・・・
つけ麺は往々にして、通常のラーメンのスープよりも濃い目で作られる。大勝軒の影響か、唐辛子とお酢を入れるお店も結構多い。また、ラー油や香油を入れて、油を多めに加えるお店も多い。また、スープのからみをよくするためにスープの濃度を上げて提供しているお店も多々ある。その他、色々なバリエーションがあり、都心部ではかなりのステータスを得ている。(地方に行くと、それほどまだポピュラーではないように思うが・・・ どうなんだろう?)
そんなつけ麺だが、僕が一番最初に「このつけ麺は旨い!」と思ったのが、千葉寺駅から徒歩6分ほどのところにある和屋だ。
もちろんつけ麺自体は色々なところで既に食べていたが、つけ麺を心の底から旨いと思えたつけ麺は和屋のつけ麺だった。
水気を切った麺に、和風豚骨ベースのスープ、ちょっと甘みがあって、濃厚で、腹にずしんとくる味わい。食べ心地もよく、旨みたっぷりのつけ麺は、他の追随をゆるさない唯一無二のつけ麺になっている。僕的には、どれだけ色んなところでつけ麺を食べても、ここ以上のつけ麺はないなぁ~というのが率直なところ。
もちろんすごいつけ麺は他にもたくさんあるけれど、やっぱり最初に感激したお店の味はずっと心の中で生きつづけるのだろう。