今日、学校を出るとき、すれ違い様に、見知らぬ同学科別コースの学生二人に言われた。
『お疲れ様でーす』
…うーん…、、、
なんかしっくり来なかったから、その二人の学生に対話を挑んだo(^-^)o
『ねぇ、ちょっといい?! 学生が先生に「お疲れ様です」と言うのは、あり?なし? 僕はしっくりこないんだ。でも、悪いとも思わないんだ。どうなんだろうか?!』
と。
そしたら、
『職場で下の人間が上の人間に挨拶するときは、「ご苦労さま」はダメだと聞いています。…でも「お疲れ様」は大丈夫、そう習いましたが…』
と答えてくれました。(ちょっと怪訝そうでしたが、、、)
僕は応戦しました。
『うん、職場ならそうだよね。でも、僕はあなたの同僚でも上司でもない。先生と学生だ。その場合、どうなんだろうか?』
すると、二人とも、訳が分からなくなり、考えこんでしまった様子でした。「何言ってんだ?この先生は?」といった感じでした。
聞くと、彼女たちは、小学校教諭を目指している、ということなので、こう聞きました。
『もし、あなたのクラスの子どもが、先生であるあなたに、「お疲れ様です」と言ったら、それはあり?なし?』
と。
すると、学生は、
『なしです。それは違います』
と、答えたのです。
そこで、さらに、僕は応戦しました。
『なんで、なしなんだ? いいじゃないか。どうして職場ならありで、学校じゃダメなんだ?』
と。
学生たちは、完璧に困惑していた。
『たしかに、挨拶してるわけだし… でも、お疲れ様です、はないかなー。うーん…』
なんとなくしっくりこない。でも、明確な根拠もない。…
昨日の『オハヨーゴザイマス』同様、難しい問題なのかもしれないです、、、(昨日、とある教え子の学生に、午後2時に、『オハヨーゴザイマス』と元気にあいさつされたのです)
ただ、一つ言えることは、バイト基準で物事を考えている、ということだ。社会経験は大事だが、悪しき社会経験になっている恐れがありそうです…
バイト基準で、学校を生きる、いいこととは思えない。だけど、わるいとも言えない。
…んー、でも、なんかしっくりこないんです。
***
(mixiでマイミクのみなさんの意見を聴いて)
やはり、僕の感じた「しっくりこなさ」は、ある程度、共有されているみたいでした。
(なんか、しっくりこない、というマイミクさんが多々いました)
その後、考えたのですが、、、
①企業内・職場内では、『お疲れ様です』は(一応)問題はない。
②学校内では、『お疲れ様です』は、しっくりとこない。
これを、もう少し敷衍すると、
③大人は『お疲れ様です』を使ってもよい。
④子ども(学生)は『お疲れ様』は似つかわしくない。
ということになります。
すると、『お疲れ様です』は、労働世界に生きる社会人のための用語ではないか、と。
学生は、まだ自立していない「子ども」。20歳を過ぎれば、一応大人ではあるが、労働世界に生きているわけではありません。
その身分の人間(学生)が、大人世界の言葉を平気で使うことに、違和感があるのかな、と思いました。
(学校であっても、先生同士なら『お疲れ様』は問題ない)
だから、社会人同士のコミュニケーションツールとしては、『お疲れ様です』は許される。けれど、子ども同士、子どもと大人の間では、違和感が発生する、と、そう考えられるのかな、と。
今の学生は、バイト世界が主で、学生生活が従になっている。良し悪し抜きで、バイト世界の論理に侵されている。バイトの論理に浸食されている、と言ってもいいかもしれない。
高校生も、先生に『お疲れ様です』というそうだ(先の二人の話だと)
でも、中学生は、先生に『お疲れ様です』とは言わない。
バイトの論理(企業の論理の前段階)は、子どもの無邪気さ、かわいさ、無垢さを犯す。
そして、子どもは、知らなくてもいい大人の挨拶『お疲れ様です』を使うようになる。
きっと、子どもにとってみれば、『大人の挨拶』をしている気持ちなのだろう。だから、それが「悪いこと」とは思わない。
結論を言えば、学生(社会人でない存在)が、社会人的挨拶(「お疲れ様です」)を言うことに、僕は違和感があった、と。
大げさに言えば、資本主義的精神、新自由主義的精神が、大学生をも浸食し、その精神で、学校の先生と接触している、と、そう言えるのかもしれない。
「学生らしさ」がないのである。学生らしくないのである。
学生なら、「さようなら」か「ありがとうございます」で十分なのだ。あるいは、もっとくだけて、「まだ帰らないのですか」、とか、「先生も遅いんですね」、とか、自分の話で、「レポートが大変です」、とか、そういう一言で十分なのだ。「生きた言葉」が欲しいんです。
学校は企業じゃないし、会社じゃないし、ましてやバイト先ではない。社会人ではない学生の顔を取り戻してほしい。学生の声で先生に語りかけてほしい。
極論を言えば、「先生、最近ふられました~」でいいんですよ。うん。あるいは、『先生、お腹がすきました」でいいんですよ。
学生らしい声をもっと僕は聞きたいんです。
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学生よ!大人の社交辞令に染まるな!学生の声を取り戻せ!!