Life is ART!

高齢者施設で活躍しているアートワークセラピスト達の旬な声をお届けします。

春の花道

2011-03-31 09:37:33 | 素敵な現場
この度、東日本大震災で被害にあわれた方々に心よりお見舞い申し上げます。

こんにちは。シニア担当のともみんです。
お久しぶりです。私の担当する施設のアートワークを1か月ぶりに行ってきました。
地震後、初めて行うアートワークでした。
皆さまのお顔を拝見し、ホッといたしました。

皆さまにどんなケアができるだろう・・。
手をにぎって、「またお会いできて嬉しいです。」そうお伝えしました。

今日のウォーミングアップはじっくり時間をかけました。

地震の影響で、知らず知らずのうちに緊張や不安が、
凝りや痛みとなって身体に残っていることがあるかもしれません。
私がそうでした。地震の次の朝、肩がすごく凝っていて痛かったんです。
その時、ああ緊張していたんだなと実感したんです。

まず、「身体の中の凝りも痛みも、緊張も不安も、全部外に出してしまいましょう。」
と深呼吸をくりかえしました。
そして、深いため息で吐き出しました。

それから発声です。
今回は楽しい気持ちを呼び込みたくて、「は、ひ、ふ、へ、ほ」の発声です。
「は、は、は」「ひ、ひ、ひ」・・・とくりかえしていると、
自然に笑みが、笑い声がこぼれます。

明るさを取り込みましょう。皆さまで声を合わせて歌います。
「りんごの唄」
皆さまの優しい歌声に私もほっと安らぎました。


さあ、春です。今回は「花束アートワーク」をしました。

花束で、どなたかに想いを伝えるとしたら・・
大切なひとを思い浮かべ、白い花に想いをこめて色づけていきます。
皆さま夢中になって白い花を水彩えのぐにひたして染めていきます。


あるご婦人は、ピンク、ピンク、いくつもの花をピンクに染めて・・・
ピンクの世界を楽しまれます。

その向かいに座っていらっしゃるご婦人は、ブルー、ブルー、たくさんの花をブルーに染めて・・・
ブルーの世界を楽しまれます。




その色の美しいこと・・・。

どなたの花も華やかに、大輪の花が咲きこぼれて・・・。

テーブル一面には、花の道ができました。





テーマは、「大切なひとに想いを伝える花束ワーク」でした。
ほとんどの方が「ご自分のための花束」とお感じになっていたようです。

皆さまのご満足そうな笑顔。
ぱっと華やいで、笑い声があふれるアートワークの時間でした。

できあがった作品たちは、いつも職員の方が施設の廊下に飾ってくださいます。

今日の作品たちが廊下に飾られたら、明るい春の花道ができるでしょう。

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