シニア担当のShikibuです。
いよいよ2013年もあと数日となりました。
皆様にとって今年はどんな年でしたか?
師走の字のごとく、普段よりも日々の流れが早く感じる中、毎月1回高齢者介護施設でのワークを開催しました。
今年最後を締めくくるワークのテーマは
「クリスマスツリー」
クリスマスツリーは常緑樹、冬の間も緑を保つため”強い生命力”の象徴だそうです。
今年一年そして来たる年も、皆さまがお元気で、健康でいらっしゃいますように・・・との想いを込めました。
開けてみれば、皆様お元気そう。おかげさまで満員御礼のクラスとなりました。
いつものテーブルの上に、ツリーの林が現れます。
そして地面には綿の雪。
どうでしょう?ちょっとワクワクしてきませんか?!
そしてツリーを飾るトッピング。
柔らかくあたたかな色やまあるい形、それは見るだけでも心が和むものですよね。
さらにその柔らかさや滑らかさ、ほわほわしている感じを直に触ることでご自身の中に湧き出てくる何かを感じていただく・・・
結果として作品になれば良し、もしならなかったとしてもその方が味わった何かはきっと素敵なもの。
皆様がこれからの一年、体もココロもあたたかな気持ちで過ごせますように、という思いを込めた毛糸玉や羊毛のトッピングを綿の雪の中にしのばせました。
いつも、渋いいぶし銀のようにユニークな作品をお作りくださるS様、今回は言葉少なくただ綿や羊毛に触れ、その感覚をいつまでも味わっていらっしゃいました。
最後に皆様お一人お一人に私達からのプレゼントとしてお渡しした、ツリーのトップに飾る星、いくつかある中でキラリと石が輝く存在感のあるものを選ばれました。
そうして出来上がった作品はとてもシンプルながら潔さや力強さを感じます。
ツリーのトップに飾る星はキリストの降誕を知らせたベツレヘムの星を表しているそうです。
「これは”希望の星”です」と皆様にお伝えしたところ、いつもお元気なM様「おっ、希望の星かあ、いいねえ。なんだか意欲が湧いてくるようだ!」と
おっしゃいながら選んでくださった星はツリー本体のトッピングと絶妙なコーディネート。
そのM様の作品です。赤の毛糸玉を気に入ってくださって、まず一つ。全体的に毛糸玉や綿、羊毛を散りばめながら最後に赤をもう一つ。
そこが正面になるとのことで「ここから見るのが一番いいね!」とにこにこの笑顔でお話くださいました。
ツリーがご自身に向いているところだけではなくぐるりと回してトッピングをお付けになるなど、立体感覚が優れていらっしゃる一面を垣間見て嬉しくなりました。
数ヶ月ぶりにご参加くださいました、101歳のB様。
お席に着かれてもお休みがち・・・なため、黄色がお好きなB様にとサポーターがツリーを黄色メインでお作りして
「Bさんこんな感じでいかがですかー?」とお声がけしました。するとやおら目を開け「もっと!!」とおっしゃったとか。
目をつぶってお休み中かな・・・と思っても部屋の雰囲気、もちろんこうした言葉も感じ取っていらっしゃるのですね。
もしかして私たちは普段”視覚”に頼りすぎているけれど、それ以外に受け取れるものが実はたくさんあるのだ、ということに気づかせてくださいます。
いつもおちゃめなN様。青い毛糸玉を綿でくるんで大切そうにお持ちになられていたのでツリーに載せて差し上げました。
その後、ピンクの毛糸玉がいつの間にかツリーに。
一番最後、作品についてお伺いしたところ、「ホントはね、ここが一番好き」とピンクの毛糸玉を差されます。
青い方が一番お好きかなと思っていたのでちょっと驚きました。
でも、こんなふうにご本人しかわからないこと、沢山あるのだと思います。(それはシニアに限りませんね ^^)
こちらはいつもおすましさんのT様。初めてご参加の時は「早く帰らせてください!」とのキビシイ発言に私自身しょんぼりしたこともありました。
が、このところは「早く始めてください!」に(笑)
なかなかご自身の手で作る、のは難しいのですが意思表示ははっきりされていてモチーフ選びは明確です。
そんなT様、実はピンクがお好きということが判明。それも優しく柔らかいピンクです。
今回も「ピンクがいいです。」とのリクエストをいただきました。
クラスの終わり、T様はご自身の作品を優しく見つめうなずかれていたとのこと。
アートを介してその方が本来お持ちである優しさ、穏やさやあたたかさを感じ私も嬉しくなります。
私たちはチームでこの現場を担当しています。
半年毎で期が変わるので10月から私を含めて6名の新しいチームで皆様と関わっています。
施設の中でも最も介護度が高いということで初めてこの現場に入る仲間は最初戸惑いを覚えることが多いようです。
(私も最初の頃はそうでした)
例えば、
・こちらがお声がけしてもすぐには反応が返ってこない、あるいは無い
・クラスにはいらしてもお休みがち
・何かお話してくださるけれど聞き取りが難しい、等々・・・
しかし、このような体験が逆に大切な事に気づかせてくれます。
・こちらが問いかけしたことに対して無理に返事を求めない。お相手のペースを慮り”待って”みる。
・・・すると思いがけないようなタイミングややり方で何らかのお返事を返してくださったりします。
・お休み中かなと思っても敢えてこちらからお話しかけてみる
・・・すると目を開けてくださる、お話してくださる、歌を歌い始めてくださる、こともあります。
ご年齢もあると思いますが目は瞑っていたい、けれど頭は起きているということ、私たちでもありますよね?
私たちがイメージする以上にシニアの皆様は外界の刺激を感じ取られているのかもしれません。
・お相手のお話内容が聞き取りづらくてもその方の目を見て、お話しようとしている気持ちを受け取っていますよ、ということを私たちから言葉や態度でお伝えする。
・・・するとお相手の方が穏やかな様子になられる、等々・・・。
このクラスの皆様との関わりは普段の生活のペースと少々(大分?)異なることからサポート側があたふたしてしまうこともあります。
そんなこともありますが、何よりも大切にしているのは皆様が安心してその場にいてくださること、
その方らしさあふれるアートセラピーの時間をたくさん楽しんでいただく場を私たちが作る、ということです。
今年一年、そして新しいチームになって3ヶ月、山あり谷ありで本当に大変なこともありました、、、
が、それでも一緒にやってきてくれた仲間(みんな、ありがとう!)一人ひとりが皆様とじんわり深く関わりあうことで
毛糸玉や羊毛等がツリーに温かさをもたらしてくれるように、心の中にある灯がぽっと灯る・・・
そんな現場を仲間と作り出せたことが私にとってのギフトだった・・・と今改めて思います。
この嬉しい気持ちを忘れずに、来年もまた引き続きあたたかい現場を仲間と作ってゆきたいと思います。
いつもブログをご覧くださっている皆様、今年一年ありがとうございました。
来年も引き続きまして応援よろしくお願いいたします ^ ^
(とても励みになっています!)
メリークリスマス、そしてどうぞ良いお年をお過ごしくださいませ ☆彡
いよいよ2013年もあと数日となりました。
皆様にとって今年はどんな年でしたか?
師走の字のごとく、普段よりも日々の流れが早く感じる中、毎月1回高齢者介護施設でのワークを開催しました。
今年最後を締めくくるワークのテーマは
「クリスマスツリー」
クリスマスツリーは常緑樹、冬の間も緑を保つため”強い生命力”の象徴だそうです。
今年一年そして来たる年も、皆さまがお元気で、健康でいらっしゃいますように・・・との想いを込めました。
開けてみれば、皆様お元気そう。おかげさまで満員御礼のクラスとなりました。
いつものテーブルの上に、ツリーの林が現れます。
そして地面には綿の雪。
どうでしょう?ちょっとワクワクしてきませんか?!
そしてツリーを飾るトッピング。
柔らかくあたたかな色やまあるい形、それは見るだけでも心が和むものですよね。
さらにその柔らかさや滑らかさ、ほわほわしている感じを直に触ることでご自身の中に湧き出てくる何かを感じていただく・・・
結果として作品になれば良し、もしならなかったとしてもその方が味わった何かはきっと素敵なもの。
皆様がこれからの一年、体もココロもあたたかな気持ちで過ごせますように、という思いを込めた毛糸玉や羊毛のトッピングを綿の雪の中にしのばせました。
いつも、渋いいぶし銀のようにユニークな作品をお作りくださるS様、今回は言葉少なくただ綿や羊毛に触れ、その感覚をいつまでも味わっていらっしゃいました。
最後に皆様お一人お一人に私達からのプレゼントとしてお渡しした、ツリーのトップに飾る星、いくつかある中でキラリと石が輝く存在感のあるものを選ばれました。
そうして出来上がった作品はとてもシンプルながら潔さや力強さを感じます。
ツリーのトップに飾る星はキリストの降誕を知らせたベツレヘムの星を表しているそうです。
「これは”希望の星”です」と皆様にお伝えしたところ、いつもお元気なM様「おっ、希望の星かあ、いいねえ。なんだか意欲が湧いてくるようだ!」と
おっしゃいながら選んでくださった星はツリー本体のトッピングと絶妙なコーディネート。
そのM様の作品です。赤の毛糸玉を気に入ってくださって、まず一つ。全体的に毛糸玉や綿、羊毛を散りばめながら最後に赤をもう一つ。
そこが正面になるとのことで「ここから見るのが一番いいね!」とにこにこの笑顔でお話くださいました。
ツリーがご自身に向いているところだけではなくぐるりと回してトッピングをお付けになるなど、立体感覚が優れていらっしゃる一面を垣間見て嬉しくなりました。
数ヶ月ぶりにご参加くださいました、101歳のB様。
お席に着かれてもお休みがち・・・なため、黄色がお好きなB様にとサポーターがツリーを黄色メインでお作りして
「Bさんこんな感じでいかがですかー?」とお声がけしました。するとやおら目を開け「もっと!!」とおっしゃったとか。
目をつぶってお休み中かな・・・と思っても部屋の雰囲気、もちろんこうした言葉も感じ取っていらっしゃるのですね。
もしかして私たちは普段”視覚”に頼りすぎているけれど、それ以外に受け取れるものが実はたくさんあるのだ、ということに気づかせてくださいます。
いつもおちゃめなN様。青い毛糸玉を綿でくるんで大切そうにお持ちになられていたのでツリーに載せて差し上げました。
その後、ピンクの毛糸玉がいつの間にかツリーに。
一番最後、作品についてお伺いしたところ、「ホントはね、ここが一番好き」とピンクの毛糸玉を差されます。
青い方が一番お好きかなと思っていたのでちょっと驚きました。
でも、こんなふうにご本人しかわからないこと、沢山あるのだと思います。(それはシニアに限りませんね ^^)
こちらはいつもおすましさんのT様。初めてご参加の時は「早く帰らせてください!」とのキビシイ発言に私自身しょんぼりしたこともありました。
が、このところは「早く始めてください!」に(笑)
なかなかご自身の手で作る、のは難しいのですが意思表示ははっきりされていてモチーフ選びは明確です。
そんなT様、実はピンクがお好きということが判明。それも優しく柔らかいピンクです。
今回も「ピンクがいいです。」とのリクエストをいただきました。
クラスの終わり、T様はご自身の作品を優しく見つめうなずかれていたとのこと。
アートを介してその方が本来お持ちである優しさ、穏やさやあたたかさを感じ私も嬉しくなります。
私たちはチームでこの現場を担当しています。
半年毎で期が変わるので10月から私を含めて6名の新しいチームで皆様と関わっています。
施設の中でも最も介護度が高いということで初めてこの現場に入る仲間は最初戸惑いを覚えることが多いようです。
(私も最初の頃はそうでした)
例えば、
・こちらがお声がけしてもすぐには反応が返ってこない、あるいは無い
・クラスにはいらしてもお休みがち
・何かお話してくださるけれど聞き取りが難しい、等々・・・
しかし、このような体験が逆に大切な事に気づかせてくれます。
・こちらが問いかけしたことに対して無理に返事を求めない。お相手のペースを慮り”待って”みる。
・・・すると思いがけないようなタイミングややり方で何らかのお返事を返してくださったりします。
・お休み中かなと思っても敢えてこちらからお話しかけてみる
・・・すると目を開けてくださる、お話してくださる、歌を歌い始めてくださる、こともあります。
ご年齢もあると思いますが目は瞑っていたい、けれど頭は起きているということ、私たちでもありますよね?
私たちがイメージする以上にシニアの皆様は外界の刺激を感じ取られているのかもしれません。
・お相手のお話内容が聞き取りづらくてもその方の目を見て、お話しようとしている気持ちを受け取っていますよ、ということを私たちから言葉や態度でお伝えする。
・・・するとお相手の方が穏やかな様子になられる、等々・・・。
このクラスの皆様との関わりは普段の生活のペースと少々(大分?)異なることからサポート側があたふたしてしまうこともあります。
そんなこともありますが、何よりも大切にしているのは皆様が安心してその場にいてくださること、
その方らしさあふれるアートセラピーの時間をたくさん楽しんでいただく場を私たちが作る、ということです。
今年一年、そして新しいチームになって3ヶ月、山あり谷ありで本当に大変なこともありました、、、
が、それでも一緒にやってきてくれた仲間(みんな、ありがとう!)一人ひとりが皆様とじんわり深く関わりあうことで
毛糸玉や羊毛等がツリーに温かさをもたらしてくれるように、心の中にある灯がぽっと灯る・・・
そんな現場を仲間と作り出せたことが私にとってのギフトだった・・・と今改めて思います。
この嬉しい気持ちを忘れずに、来年もまた引き続きあたたかい現場を仲間と作ってゆきたいと思います。
いつもブログをご覧くださっている皆様、今年一年ありがとうございました。
来年も引き続きまして応援よろしくお願いいたします ^ ^
(とても励みになっています!)
メリークリスマス、そしてどうぞ良いお年をお過ごしくださいませ ☆彡
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