先日一周忌を迎えた、みえこさんは認知症で、最期みえこさんは、清んだ魂だけが残ったような姿をしていました。
みえこさんは、谷内六郎さんの絵を愛しました。
谷内六郎さんは、郷愁を描き続けた画家です。
ふるさと、という意味の「郷」の字に、心が秋を仰ぎ見るような「愁」の字。
10月のシニアアートワークは、谷内さんの絵を前奏のように味わって頂きながら、里の秋を皆様で歌ってはじまりました。
セラピスト皆で集めた、全国各地の紅葉や木の実に、高齢の皆様から歓声があがります。
「幼い頃した、栗拾いを思い出すわ」
「荒川で焚き火をしたなぁ」
「…秋はわびしいわねぇ」
掠れた香りの葉っぱにカサカサと触りながら、それぞれの作品をしあげてゆかれます。
こちらは、ご自身に宮沢賢治のような無限のイメージ、広がりがあることを語った女性の作品。天を仰ぎ、喜びながら。
「落ちつくの」たった5枚を、秋と語りあうように置いた女性の作品。
そして、言葉少なに微笑みながらつくられた女性の、秋。
晩秋のような年齢になると、ふるさとを乞う気持ちが、より強くなる様に見えます。
けれど皆様のアートにも、そして、空ばかり見ていたみえこさんの姿にも。
わびしさよりも清々しさがはらんでいたことが、私自身に希望を与えてくれます。
シニアアートワークセラピスト 高橋恵子
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