Life is ART!

高齢者施設で活躍しているアートワークセラピスト達の旬な声をお届けします。

青春花火

2013-08-16 10:21:49 | 素敵な現場
こんにちは
シニア担当のsaoriです。
先週はシニアの現場でダイナミックな打ち上げ花火のアートをしました。
題して『元気花火』です。

打ち上げ花火の歴史は古く、戦国時代には狼煙などに多く活用されていたようです。
現在のように観賞用として用いられるようになったのは江戸時代からで、
飢饉やコレラで亡くなった人々の魂の鎮魂と世の安泰を願い、両国の川開きに合わせて花火が大きく打ち上げらたそうです。

“世の安泰”とは何ぞや。
私なりに考えてみると人々の安定した暮らしと、心身の健康こそが世の安泰に繋がるのではないかと感じました。
健康はいつの世でも意識されていて人々の願いでもあったと思います。

今回のワークではその世の安泰を一人一人に置き換えて、
シニアの皆さんがより健康で元気で安泰であるように、
夏の風物詩でもある「花火」をテーマにワークを考えました。

色々と意図がありますが、
難しい事はともかく…。
シンプルに!
私としては、楽しく元気な時間をシニアの皆さんに味わっていただきたいと思います。

さてさて前置きが長くなりましたが、当日のワークの報告をしていこうと思います。。

アートを始める前に心の準備体操を全体でしていきます。
夏の夜のイメージを深めていただく為、沢山の写真を用意しました。
盆踊りや浴衣、そして花火の写真がテーブルの上を彩ります。
手に取って思い出話をされる方、お気に入りのものを集めては、じっくりと眺めていらっしゃる方など様々です。



イメージが膨らんで来た後、体も積極的に動かしていきます。
「炭坑節」の音頭に合わせて楽しく手の運動をしていきます。
“月が出た出~た~ 月が出た~
あ、ヨイヨイ”

太鼓のバチ風のタンポを使ってリズミカルに手を動かしていきます。
シニアの皆さんはとても楽しそうに口ずさみ、声も弾みます。



盛り上がりを見せた後、花火の由来や歴史について話をしていきました。
そして「今日は元気になれる花火を打ち上げていきましょう。」と締めくくった後、絵具とボンドの入った小袋を出していきます。
先をハサミで切り取り、ギュッ、ボトンと絞り出して行きました。
このアイディアはサポーターの一人から出たもの。凄くシンプルでやりやすさもあって、シニアの皆さんも楽しそうでした。

そして絞り出した絵具は夜空に見立てた黒画用紙の上に、のびのびと伸ばされていきます。
「たーまやー!かーぎや!」
シニアの皆さんの色が伸びやかに画用紙を彩ります。

打ち上げ花火の表現をするシニアの皆さんの様子はとてもイキイキとしていて、
色々な絵具が伸びていく感覚も楽しんでいるご様子でした。
花火の形も人それぞれで目にも鮮やかです。
ナイアガラのような花火や
上へ上へと伸びていく花火、
ぽんぽんぽを、と可愛らしく花火をアートする方など…
花火といえど本当に様々な顔を見せています。



仕上げのスパンコールを沢山貼り付け、より輝きが増した頃
四角いフレームで切り取って作品の位置を決めていきます。

枠の中に花火を当てはめると皆さん真剣な表情になって、素敵なこだわりを見せます。
何とも絶妙な配置を選ぶシニアの皆さんの感性には脱帽です。
中には枠には収まらない大作も!
これこそがアートセラピー。

そして…
シニアの皆さんの花火は一つずつ夜空を彩っていきました…。




ダイナミック!!

自由でハツラツとしたアートの花火が空に打ち上がりました。

最後に皆さんで作品を味わっていきました。
その瞬間は何とも言えない嬉しさや感動がありました。。

作品の紹介中、「昔彼氏と見た花火の事を考えていたわよ。」とお話する方がいらっしゃいました。
それを聞いて、みんな笑顔、笑顔です。

そこでこの大作のタイトルは
「青春花火」に決定!
素敵です。

全員で楽しんで
元気で笑顔の溢れる
夏の花火が打ち上がりました。

皆さんも是非この夏を花火とアートと共に元気にお過ごしくださいね。。

夏は真っ盛り

青春だ!


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