こんにちは。シニア担当のYokoです。
数ヶ月前に私の青春時代のロックバンドのライブに行ってきました。
再結成したそのバンドの曲はすっかり忘れているというのに
ライブになるとスラスラと歌えるんですよね。
覚えているんです。
いや、脳のどこかに歌詞をしまってあったとでもいいましょうか。
そうして同時に私は随分と昔の「あの頃」を思い出していました。
曲と同じくらいすっかり忘れていたいろんな事を・・・・
今日はそんな回想のお話
私が伺う施設にはその地元の方が大変多くご入居されています。
この日は幾つか懐かしい写真をお持ちしました。
その土地では有名な公園の満開の桜の写真
公園内の設備の写真や近くを走る都電の写真や昔の風景etc・・・
いつも静かにニコニコとされている男性です。
その男性は都電の写真を懐かしく見ていました。
すると
「王子から早稲田まで都電に乗って通っていました。」
はじめてです。
この男性がご自分の事を話されたのは。
「そうそう、これに乗ってね 早稲田まで行ってました。70年前です。」
んんんん?
では今おいくつ?
「はい。90歳になりました。」
見えません。90歳になんて見えないんです。
確かに足腰は弱っているようですが、肌の艶 その笑顔 その集中力
ワークの後にもう少しお話ししたくて、お隣に座らせて頂きおしゃべりタイム
「早稲田に通われていたのですか?」
「はい。早稲田大学です。」
今残っている都電は三ノ輪から早稲田まで。
昔の東京は都電がバスのように庶民の足。
その都電に乗って、70年前の早稲田大学に通われていたそうです。
それは超エリート!!そして私は何学部か伺ってみました。
すると男性はそれまで静かにニコニコとされいたのに、何か急にツボにハマったかのように
息を吸い込みながらヒーヒー笑いだしました。
きっと何かを思い出されたのでしょう。
「いやいや、一番お金にならない商学とかです。(ヒーヒー)
みんなね学校に来ると、授業が終わると半分くらいいなくなるんですよ(ヒーヒー)」
「それは出欠とったらあとはサボって出かけたって事ですか?」
「そうそう。そうなんですよ。(ヒーヒー)
みんな帰っちゃうんだよね」
「○○さんはサボった派ですか?最後まで居た派ですか?」
「僕はね、これ(指でお金の形をして)がないから、最後まで居たんだけれども
みんなはお金があるからどこかに遊びに行ってしまってました。(ヒーヒー)」
「これ(指でお金の形)がなかったんですか。だから学校に居たぁぶはぁぶはぁ・・
(私もなんだかおかしくて言葉になりません)」
「そうそう。お金がなかったからねぇ(ヒーヒー)。
この都電に乗って通って、でも僕もね、時々、
お金がないのに△△(土地の名前)でブラブラしたりしてね(ヒーヒー)」
etc・・
その話をされている顔は更にいつも以上に楽しそうで、
なんだか「あの頃」に戻ったかのように、イキイキと話をしてくださいました。
一枚の写真からこれまでも沢山のみなさんの「あの頃」に触れてきました。
映画を見に行った話
はじめてのパンダを行列してみた話
女学校時代の話
新幹線開通の話
大阪万博の話
桜の話 etc・・・
記憶のポケットにあるそんな「あの頃」の話
そこに触れるとたまらなく心が暖かくなります。
きっとそれは また1つ その人を知る事が出来た喜び その人に触れられた喜び
私はそう感じます。
数ヶ月前に私の青春時代のロックバンドのライブに行ってきました。
再結成したそのバンドの曲はすっかり忘れているというのに
ライブになるとスラスラと歌えるんですよね。
覚えているんです。
いや、脳のどこかに歌詞をしまってあったとでもいいましょうか。
そうして同時に私は随分と昔の「あの頃」を思い出していました。
曲と同じくらいすっかり忘れていたいろんな事を・・・・
今日はそんな回想のお話
私が伺う施設にはその地元の方が大変多くご入居されています。
この日は幾つか懐かしい写真をお持ちしました。
その土地では有名な公園の満開の桜の写真
公園内の設備の写真や近くを走る都電の写真や昔の風景etc・・・
いつも静かにニコニコとされている男性です。
その男性は都電の写真を懐かしく見ていました。
すると
「王子から早稲田まで都電に乗って通っていました。」
はじめてです。
この男性がご自分の事を話されたのは。
「そうそう、これに乗ってね 早稲田まで行ってました。70年前です。」
んんんん?
では今おいくつ?
「はい。90歳になりました。」
見えません。90歳になんて見えないんです。
確かに足腰は弱っているようですが、肌の艶 その笑顔 その集中力
ワークの後にもう少しお話ししたくて、お隣に座らせて頂きおしゃべりタイム
「早稲田に通われていたのですか?」
「はい。早稲田大学です。」
今残っている都電は三ノ輪から早稲田まで。
昔の東京は都電がバスのように庶民の足。
その都電に乗って、70年前の早稲田大学に通われていたそうです。
それは超エリート!!そして私は何学部か伺ってみました。
すると男性はそれまで静かにニコニコとされいたのに、何か急にツボにハマったかのように
息を吸い込みながらヒーヒー笑いだしました。
きっと何かを思い出されたのでしょう。
「いやいや、一番お金にならない商学とかです。(ヒーヒー)
みんなね学校に来ると、授業が終わると半分くらいいなくなるんですよ(ヒーヒー)」
「それは出欠とったらあとはサボって出かけたって事ですか?」
「そうそう。そうなんですよ。(ヒーヒー)
みんな帰っちゃうんだよね」
「○○さんはサボった派ですか?最後まで居た派ですか?」
「僕はね、これ(指でお金の形をして)がないから、最後まで居たんだけれども
みんなはお金があるからどこかに遊びに行ってしまってました。(ヒーヒー)」
「これ(指でお金の形)がなかったんですか。だから学校に居たぁぶはぁぶはぁ・・
(私もなんだかおかしくて言葉になりません)」
「そうそう。お金がなかったからねぇ(ヒーヒー)。
この都電に乗って通って、でも僕もね、時々、
お金がないのに△△(土地の名前)でブラブラしたりしてね(ヒーヒー)」
etc・・
その話をされている顔は更にいつも以上に楽しそうで、
なんだか「あの頃」に戻ったかのように、イキイキと話をしてくださいました。
一枚の写真からこれまでも沢山のみなさんの「あの頃」に触れてきました。
映画を見に行った話
はじめてのパンダを行列してみた話
女学校時代の話
新幹線開通の話
大阪万博の話
桜の話 etc・・・
記憶のポケットにあるそんな「あの頃」の話
そこに触れるとたまらなく心が暖かくなります。
きっとそれは また1つ その人を知る事が出来た喜び その人に触れられた喜び
私はそう感じます。
自分が撮ったのはもちろん、
どんなものであれ、
写真がもたらしてくれる思い出、記憶ってすごいなーと改めて思っていたところに、この日記。。。
タイムリー!
人って、社会と、世界と、時代と一緒に人生をすすませてるんだね。
というか、つまりはひとりひとりが社会を、世界を、時代を、やっぱりつくっているんだね。
photolog読んでますよ。
写真って不思議だよね。
見ただけでダイレクト心(記憶)の引き出しを開けてくれるの。
なんどその驚きを体験した事か。
そしてその1枚には自分とそしてその時の世界に
居た人や物や匂いやあらゆることが存在している。
1人じゃないんだよね。
間違いなく「社会の中」に存在し
有名無名だれもが「時代」を作ってんだよね。
そして、同時に自分自身の存在を感じたくて、
写真を撮るのかもしれないなぁ。
最近、このブログからいろいろ感じさせてもらってます。
ありがたいことに。