去る10月11日(水)に,柴田町船岡生涯学習センターで,犯罪のない安全なまちづくりに向けた「地域安全マップ教室」が開催されましたのでご紹介します
日本の防犯対策では,よく「あやしい人に気をつけよう」と言われていますが,本当に悪いことをする人は,あやしい格好はしていません。
こんなわかりやすい格好をした泥棒はいません
そこで生まれた考えが,犯罪機会論です。犯罪機会論とは,「悪いことをする人はどういう人か」ではなく,「何でその場所で犯罪が起きたのか」という点に着目する考え方です
犯罪者が悪いことをする場合,「ここなら誰にも見られないな」「ここなら大声を出されても,すぐに逃げられるな」といったことを考えて,犯行をしやすい場所を探します。
逆に言えば,犯罪者にとって,犯罪をしやすい場所を失くしてしまえば,犯罪の件数は大きく減少します。
では,どういった場所が,犯罪が起きやすいでしょうか。
キーワードは「入りやすく」「見えにくい」です
入りやすい場所は,犯人にとっても入りやすく,また,簡単に逃げることができます。
見えにくい場所は,高いブロック塀や樹木に囲まれた場所や,家等がない場所です。
今回は,こうした犯罪が起こりやすい「入りやすく,見えにくい」場所を,マッピングする「地域安全マップ」を作成しました。
教室には,地域で防犯活動を実施する住民の皆さん約30名が参加しました。先生は,日本における犯罪機会論の第一人者でもある立正大学文学部の小宮信夫教授です。ゼミの学生の皆さんもアシスタントとして参加していただきました。
まずは,実際に会場の近くを歩いてみました。
記者が訪れた柴田町の公園は,非常に安全なつくりをしていました
例えば,この公園,入り口以外を全てフェンスで囲んでいます。つまり「入りにくい」です。
そして,周囲には家もたくさんあって「見えやすい」です。
さらに,公園には,綺麗な花がたくさん植えられていました
花が綺麗に植えられているということは,地域の目が行き届いているということなので,心理的に「見えやすい」場所となります。犯人に対して,犯行を躊躇させる効果があります
一方,「ゴミが落ちている」「落書きが放置されている」場所は,地域の関心がない場所となるため,治安が悪くなってしまいます
班ごとにみんなで安全マップを作成しています。
みんなで協力して,折り紙等を使って綺麗に仕上げていきます。
わいわい話しながら作業をしていて,とても楽しそうです
マップが完成しました
参加者の皆さんからは,
・身近にこんな危険な場所があるとはわからなかった。できることから改善していきたい。
・今までこんな視点でパトロールをしたことはなかった。
等の感想がありました。
皆さんの地域でも,ぜひ地域安全マップを作成し,安全なまちづくりについて考えてみませんか?
御興味のある方は,お住まいの市町の防犯担当課若しくは,下記までお問い合わせください。
【お問い合わせ先】
宮城県 環境生活部 共同参画社会推進課 安全・安心まちづくり推進班
022-211-2567
こちらもご覧ください
事務所ホームページ http://www.pref.miyagi.jp/soshiki/6.html
大河原管内合同広報紙「SENNAN THE KING(せんなんざおう)」
http://www.pref.miyagi.jp/site/kouiki-sennan/sennan-the-king.html
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地方振興部 M.K