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時空恋花~JIKUU-RENWA~を最初からお読みになる方は、こちらからお願いいたします。
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第十五章 ルネサンス
「ルネサンスって言葉知っているよね」
今日はまた紗枝が興奮して叫びださないように、二人はカラオケボックスで話をしていた。内容的にも宏幸は他の人に聞かれたくなかったからだ。
紗枝が答えた。
「14世紀 - 16世紀にイタリアを中心に西欧で興った古典古代の文化を復興しようとする歴史的・文化的諸運動のことでしょう」
「そうそう・・・・」
「で今の時代・・紗枝さんのいる現代をAとしよう。そして僕が住んでいる時代、未来をBとしよう。」
「またその話?」
紗枝は、形のいい眉をひそめた。
「とりあえず、お願いだから、最後まで聞いて。僕たちの時代では、小学生の授業からパソコンでノートをとっている。小学生以上の携帯電話の普及率もほぼ100%に近い。 まぁ今の時代では携帯電話というけれど僕達の時代では携帯通信機という名前で呼ばれているんだけどね。まぁそれはさておき・・・
そうしたことにより子供達は文字を書くという習慣がなくなり、漢字は読めればいいようになっていった。わかるよね」
「うん。確かに私たちもパソコンで書く時には、なんとなく字がわかればあとは変換をしてくれるからね」
「そうして子供達の学力が低下していった。算数もそうだ。計算を自分でするよりもマクロ計算などをパソコンでするほうが速いからね。今のパソコンはちょうど昔の筆箱くらいの大きさ。授業は全部この時代でいうパワーポイントで作成され全国一斉にテレビで放映・・・テレビ会議のもっと大きなシステムなんだけどね・・それを使って一律の勉強を公立では行っているんだ」
「質問とかはどうするの?」
「メールかボイスメールで送ればその授業が終わったあとに講師達から返事が返ってくるよ。
英語なんてインターネットで海外の現地の先生と結んでマンツーマン会話をいわゆる、今でいう視聴覚室で行っている。」
「すごいんだね・・・小学生からでしょ」
紗枝はあれほどまでに疑っていた、未来の話にどんどん引き込まれていった。
「そこで・・・うちの大学の教授に課せられた使命が「ルネサンス」時代回帰。
昔の古きよき文化をもう一度見直そうということだ。携帯やPCに頼らない人間が元々持っていた力を利用、使用する。直筆の手紙、日記等の研究をしようということになった。
もちろんたくさんのチームで構成されているからそれぞれが、音楽、絵画、文学等のそれぞれの分野について調べている。
時空異動マシーン、いわゆるタイムマシーンを使って実際の過去の時代の背景、その芸術に触れている人物観察も研究対象だ。」
ふぅ・・ここまで一気に離すと宏幸はコーヒーを一口飲んだ。
「食べ物もそうだ。いまや携帯性、利便性がいいというだけで今の料理・・・いや食物の中心は、この時代でいう宇宙食のようなものだ。栄養と満腹感だけを考えた味も素っ気もないものだ・・・・ってか脱線しちゃったね。
ルネサンスの話にもどるけど・・・そのときにいわゆる歴史的偉人には会うことができないんだ・・・なぜなら僕たちがその人物と面識をもってしまうと下手したら歴史を変えてしまうからね・・・だから・・・」
「歴史を変える・・以前も同じような話を・・・・」
「! 紗枝さんは僕以外にも未来人に出会ったことあるの?」
「まさか・・・ごめんなさい。話の腰をおって」
「Bの時代はAの時代の未来だ。だから何かしらA時代で歴史的にかかわるようなことをしてしまうと未来が変わってしまう。いわゆる時空をねじまげてしまうんだ」
「じゃ・・私たち一般人ならいいの?」
「別にそういうわけじゃない。未来人が接触した人間の記憶は夢として片付けられる。いわゆる記憶消去・・・まではいかないけれど・・・・」
「記憶消去・・・・夢・・・・?」
「でも中にはそれが夢でなくて現実だと信じつづけ、未来人との接触により、アイディアが沸いたり、研究が進んだりして新しい新薬、新製品、開発、発明はできる。」
「だからここまで急激に科学が進歩したのね」
「みんな未来人からのちょっとしたヒントなんだよ。自分達の時代が楽になりたいからね」
紗枝はうんうん。とうなずいた。
「わかるわ・・それって。昔は携帯電話なんてなかったんでしょ・・・」
「らしいね・・・携帯電話ができた当初はとても重くて携帯どこじゃなかったみたいだしね」
「それで・・・もし未来人が現代人に恋をしてしまったらどうなると思う」
「!・・・・・」
「当然一緒にいたくなるよね・・・未来に帰りたくなくなる。」
「・・・・・」
「だから過去に行くときに絶対に恋を、恋愛をしてはいけないって言われるんだ。
未来人の戸籍とか学生証とかは過去に行っている間だけの作り物・・・まぁ
一種の本物なんだけど・・・期限付きなんだ・・・
だからもちろん恋愛をしても結婚できない・・・・」
「ちょっと待って・・・・頭が痛い・・・何か思い出しそう」
というと紗枝はこめかみをおさえ、遠い目をした。
何かをゆっくりと思い出すように・・・
「そうあれは私が・・・・・」
第十六章「紗枝の記憶」はこちらから。
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「ルネサンスって言葉知っているよね」
今日はまた紗枝が興奮して叫びださないように、二人はカラオケボックスで話をしていた。内容的にも宏幸は他の人に聞かれたくなかったからだ。
紗枝が答えた。
「14世紀 - 16世紀にイタリアを中心に西欧で興った古典古代の文化を復興しようとする歴史的・文化的諸運動のことでしょう」
「そうそう・・・・」
「で今の時代・・紗枝さんのいる現代をAとしよう。そして僕が住んでいる時代、未来をBとしよう。」
「またその話?」
紗枝は、形のいい眉をひそめた。
「とりあえず、お願いだから、最後まで聞いて。僕たちの時代では、小学生の授業からパソコンでノートをとっている。小学生以上の携帯電話の普及率もほぼ100%に近い。 まぁ今の時代では携帯電話というけれど僕達の時代では携帯通信機という名前で呼ばれているんだけどね。まぁそれはさておき・・・
そうしたことにより子供達は文字を書くという習慣がなくなり、漢字は読めればいいようになっていった。わかるよね」
「うん。確かに私たちもパソコンで書く時には、なんとなく字がわかればあとは変換をしてくれるからね」
「そうして子供達の学力が低下していった。算数もそうだ。計算を自分でするよりもマクロ計算などをパソコンでするほうが速いからね。今のパソコンはちょうど昔の筆箱くらいの大きさ。授業は全部この時代でいうパワーポイントで作成され全国一斉にテレビで放映・・・テレビ会議のもっと大きなシステムなんだけどね・・それを使って一律の勉強を公立では行っているんだ」
「質問とかはどうするの?」
「メールかボイスメールで送ればその授業が終わったあとに講師達から返事が返ってくるよ。
英語なんてインターネットで海外の現地の先生と結んでマンツーマン会話をいわゆる、今でいう視聴覚室で行っている。」
「すごいんだね・・・小学生からでしょ」
紗枝はあれほどまでに疑っていた、未来の話にどんどん引き込まれていった。
「そこで・・・うちの大学の教授に課せられた使命が「ルネサンス」時代回帰。
昔の古きよき文化をもう一度見直そうということだ。携帯やPCに頼らない人間が元々持っていた力を利用、使用する。直筆の手紙、日記等の研究をしようということになった。
もちろんたくさんのチームで構成されているからそれぞれが、音楽、絵画、文学等のそれぞれの分野について調べている。
時空異動マシーン、いわゆるタイムマシーンを使って実際の過去の時代の背景、その芸術に触れている人物観察も研究対象だ。」
ふぅ・・ここまで一気に離すと宏幸はコーヒーを一口飲んだ。
「食べ物もそうだ。いまや携帯性、利便性がいいというだけで今の料理・・・いや食物の中心は、この時代でいう宇宙食のようなものだ。栄養と満腹感だけを考えた味も素っ気もないものだ・・・・ってか脱線しちゃったね。
ルネサンスの話にもどるけど・・・そのときにいわゆる歴史的偉人には会うことができないんだ・・・なぜなら僕たちがその人物と面識をもってしまうと下手したら歴史を変えてしまうからね・・・だから・・・」
「歴史を変える・・以前も同じような話を・・・・」
「! 紗枝さんは僕以外にも未来人に出会ったことあるの?」
「まさか・・・ごめんなさい。話の腰をおって」
「Bの時代はAの時代の未来だ。だから何かしらA時代で歴史的にかかわるようなことをしてしまうと未来が変わってしまう。いわゆる時空をねじまげてしまうんだ」
「じゃ・・私たち一般人ならいいの?」
「別にそういうわけじゃない。未来人が接触した人間の記憶は夢として片付けられる。いわゆる記憶消去・・・まではいかないけれど・・・・」
「記憶消去・・・・夢・・・・?」
「でも中にはそれが夢でなくて現実だと信じつづけ、未来人との接触により、アイディアが沸いたり、研究が進んだりして新しい新薬、新製品、開発、発明はできる。」
「だからここまで急激に科学が進歩したのね」
「みんな未来人からのちょっとしたヒントなんだよ。自分達の時代が楽になりたいからね」
紗枝はうんうん。とうなずいた。
「わかるわ・・それって。昔は携帯電話なんてなかったんでしょ・・・」
「らしいね・・・携帯電話ができた当初はとても重くて携帯どこじゃなかったみたいだしね」
「それで・・・もし未来人が現代人に恋をしてしまったらどうなると思う」
「!・・・・・」
「当然一緒にいたくなるよね・・・未来に帰りたくなくなる。」
「・・・・・」
「だから過去に行くときに絶対に恋を、恋愛をしてはいけないって言われるんだ。
未来人の戸籍とか学生証とかは過去に行っている間だけの作り物・・・まぁ
一種の本物なんだけど・・・期限付きなんだ・・・
だからもちろん恋愛をしても結婚できない・・・・」
「ちょっと待って・・・・頭が痛い・・・何か思い出しそう」
というと紗枝はこめかみをおさえ、遠い目をした。
何かをゆっくりと思い出すように・・・
「そうあれは私が・・・・・」
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