詩絵里(★シェリー★)の星の囁き達

尾崎詩絵里(★シェリー★)の自作恋愛小説及びポエム、写真専用部屋です。掲載文の引用、転載は固くお断りいたします。

第十七話「悪意」恋愛小説 恋花~KOIBANA~

2012年03月15日 | 恋愛小説「恋花~KOIBANA~」
恋愛小説「恋花」は、
作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。
高校3年生の淡くてせつない恋物語を描いていきたいと思っています♪
純愛をテーマにしているので年齢関係なく読める恋愛小説になっています。

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第十七話「悪意」

最初何が起きたかわからなかった。
足の裏にするどい痛みを感じた。
「痛い!!」
思わず悲鳴をあげて足の裏を見ると白いソックスに小さな赤いしみがにじんでいる。

「どうした星波・・・」
朝練が無くなり、一緒に登校をしていた健人が、私に駆け寄ってくる。

「見せろ」
健人は、昇降口で私の右足をつかみ、靴下を脱がせる。
「ち・・ちょっとけんと・・・」

足の裏に血がにじんでいるのが見える。
健人が、私の上履きを逆さにすると、血のついた画鋲が下にポロリと落ちた。

「な・・なんで?」
とりあえず、保健室だ。
真っ青な顔をした私に肩を貸しながら健太は私を保健室へ連れて行ってくれる。
背の高い健人に肩を貸されると、なんかわたしはつるされているようで歩きにくかったが、
健人の顔があまりにも怖くて、私はそういい出せなかった。
保健室では、簡単に手当てをしてもらった。
幸い傷も深くないので、消毒をして大きめの絆創膏を貼ってもらった。

そして・・・
二時間目の休み時間だった。
今日は、紫苑が風邪気味で休みだったので、一人でお手洗いにいっていた。
いつもは、毎回連れ立っていくので、健人からは、
「女の連れションって意味わかんねぇよな~」
といつもぼやかれていた。

誰があんなことを・・・・
健人は、気にするなといってくれたが、私は気になってしかたなかった。
中学まではあからさまな嫌がらせはたくさんあったが、それも全部健人への嫉妬がらみで
、高校生になってからは初めてだった。
そんなことをぼんやりと考えていると
頭から冷や水をかけられた。
トイレの個室の上から、バケツで水をかけたらしい。
「な・・・」
私がパニックになっていると、個室のドアの向こうから声が聞こえた。
「いい気になってるんじゃないわよ!!年増!!」
「そうよそうよ・・・私たちの尊に色目つかってんじゃねぇよババァ」
「そこで少し頭冷やしときな・・・・」
「きゃははは・・・・」
コロン
と殻になったバケツが床に転がる音がした。

二人の女子の声が遠ざかったあと、私は、泣き出していることに気がついた。


第十八話「SOS」へつづく~






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現在、こちらの「恋花」と愛憎物語~白と黒~を交互に連載しています。
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