恋愛小説「恋花」は、
作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。
高校3年生の淡くてせつない恋物語を描いていきたいと思っています♪
純愛をテーマにしているので年齢関係なく読める恋愛小説になっています。
☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・
ご訪問ありがとうございます♪
最初からお読みになる方は下記からお願いいたします。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/a0c8b2c73b89bbe44d21aed4421777f2
☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・
第十二話「おにぎり」
午前中の試合は、健人達の圧勝。
まぁ優勝候補なのだから、それも当たり前らしい。
午後の試合の前に、体育館の上のスペースで昼食をとることになった。
「おっかしいな・・・・」
「どうしたの星波・・・」
「う~ん。数が足りないんだよね」
私は、さっきからお弁当の入っていたバスケットをがさごそしている。
「なんの?」
卵焼きにハンバーグ アスパラベーコン巻きにポテトサラダ
健人が好きなものを中心にお弁当をこしらえた。
おかずは、タッパーに入れて、すでに健人はほおばりはじめていた。
「これでしょ・・・」
目の前に、大きな銀の塊が頭の上から突き出される・・・・
「そ・・そうそう・・・・」
座ったままの姿勢で上を向くと、にっこりと笑った庄司君と目があった。
「さっき、先輩ぶつかったとき、バスケットからこれ零れ落ちて・・・・
渡そうと思っていたのに、海藤先輩達を見たら走り出しちゃって、タイミングが・・・・」
「あぁ・・・」
だから、さっき呼び止められたのか・・・・
「これ中身何?」
「え・・それは・・・」
銀紙に赤いマジックで小さな●がついている
「明太子だけど。」
「もらっていい?俺明太子大好きなんだ。」
「あ・・いいけど・・・」
という私の答えを聞くや否や、庄司君が、アルミホイルを手早くはぐとパクリとかじりつく・・・
「おいしい!いい塩加減だし。あ、先輩、これもいただきます!」
というと私が作った卵焼きを同じく口の中にほおり入れた。
「う~ん。こっちもうまい!!俺、卵焼きはしょっぱい派なんだよね。」
「お~い。庄司!!早く食べようぜ・・・」
向こうの2年生の輪から柏尾君達が庄司君を呼んでいる。
「じゃ、先輩、ごちそうさまでした。海藤先輩、いいですね!こんなにおいしいお弁当を作ってくれる幼馴染がいてうらやましいです。」
とさわやかに言い放つと、2年生の輪に戻っていった。
私は、自分の手の中にある銀色のアルミホイルに包まれたおにぎりをじっと見つめていた。
「こ・・・これを庄司君が食べてくれたんだ・・・・」
感動のあまり涙ぐんできてしまった。その場に紫苑と健人がいるのも忘れて。
本当ならここで、ヤッターと叫びだしたいくらいだった。
「卵焼きもおいしいって・・・・」
「せ・・星波?心の中の気持ち、口に出しちゃってますけど・・・」
「え・・・・!?」
「あ・・・いや・・・その」
「本当にお前ほどわかりやすい奴はいないよな~。あいつも俺と同じ卵焼きはしょっぱい派なんだな。」
というと健人は、その卵焼きをひとつつまみ、口の中にほおりなげた。
小学生のとき、母親に教えてもらって初めて作った卵焼きを隣の家の健人に届けたとき、口にいれるとヤツはそれをはきだし
「うぉ!!卵焼きが甘いなんて信じられない!!俺しょっぱいのじゃないと食えない」
と言ったのを私はいつまでも覚えている。
あのときのめちゃくちゃ傷ついた心の痛みとともに。
第十三話「ご報告」へつづく
◆よければポチをお願いいたします↓ 皆様の応援が、ブログの更新の励みになります☆ 是非よろしくお願いします!!◆
にほんブログ村
☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・
現在、こちらの「恋花」と愛憎物語~白と黒~を交互に連載しています。
「白と黒」
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/d3073ff87e14e5a2ad871b1de032f27e
小説の感想、ポエムのリクエスト、感想もお待ちしております。
よければ、気軽にコメ下さい。
(以前、H系及び中傷コメがあったため、承認制になっております。)
アラシゴト中心の日々つぶやきブログもよろしく!
★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~
http://blog.goo.ne.jp/shelly0324
【過去の小説一覧】
こちらから
作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。
高校3年生の淡くてせつない恋物語を描いていきたいと思っています♪
純愛をテーマにしているので年齢関係なく読める恋愛小説になっています。
☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・
ご訪問ありがとうございます♪
最初からお読みになる方は下記からお願いいたします。
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/a0c8b2c73b89bbe44d21aed4421777f2
☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・
第十二話「おにぎり」
午前中の試合は、健人達の圧勝。
まぁ優勝候補なのだから、それも当たり前らしい。
午後の試合の前に、体育館の上のスペースで昼食をとることになった。
「おっかしいな・・・・」
「どうしたの星波・・・」
「う~ん。数が足りないんだよね」
私は、さっきからお弁当の入っていたバスケットをがさごそしている。
「なんの?」
卵焼きにハンバーグ アスパラベーコン巻きにポテトサラダ
健人が好きなものを中心にお弁当をこしらえた。
おかずは、タッパーに入れて、すでに健人はほおばりはじめていた。
「これでしょ・・・」
目の前に、大きな銀の塊が頭の上から突き出される・・・・
「そ・・そうそう・・・・」
座ったままの姿勢で上を向くと、にっこりと笑った庄司君と目があった。
「さっき、先輩ぶつかったとき、バスケットからこれ零れ落ちて・・・・
渡そうと思っていたのに、海藤先輩達を見たら走り出しちゃって、タイミングが・・・・」
「あぁ・・・」
だから、さっき呼び止められたのか・・・・
「これ中身何?」
「え・・それは・・・」
銀紙に赤いマジックで小さな●がついている
「明太子だけど。」
「もらっていい?俺明太子大好きなんだ。」
「あ・・いいけど・・・」
という私の答えを聞くや否や、庄司君が、アルミホイルを手早くはぐとパクリとかじりつく・・・
「おいしい!いい塩加減だし。あ、先輩、これもいただきます!」
というと私が作った卵焼きを同じく口の中にほおり入れた。
「う~ん。こっちもうまい!!俺、卵焼きはしょっぱい派なんだよね。」
「お~い。庄司!!早く食べようぜ・・・」
向こうの2年生の輪から柏尾君達が庄司君を呼んでいる。
「じゃ、先輩、ごちそうさまでした。海藤先輩、いいですね!こんなにおいしいお弁当を作ってくれる幼馴染がいてうらやましいです。」
とさわやかに言い放つと、2年生の輪に戻っていった。
私は、自分の手の中にある銀色のアルミホイルに包まれたおにぎりをじっと見つめていた。
「こ・・・これを庄司君が食べてくれたんだ・・・・」
感動のあまり涙ぐんできてしまった。その場に紫苑と健人がいるのも忘れて。
本当ならここで、ヤッターと叫びだしたいくらいだった。
「卵焼きもおいしいって・・・・」
「せ・・星波?心の中の気持ち、口に出しちゃってますけど・・・」
「え・・・・!?」
「あ・・・いや・・・その」
「本当にお前ほどわかりやすい奴はいないよな~。あいつも俺と同じ卵焼きはしょっぱい派なんだな。」
というと健人は、その卵焼きをひとつつまみ、口の中にほおりなげた。
小学生のとき、母親に教えてもらって初めて作った卵焼きを隣の家の健人に届けたとき、口にいれるとヤツはそれをはきだし
「うぉ!!卵焼きが甘いなんて信じられない!!俺しょっぱいのじゃないと食えない」
と言ったのを私はいつまでも覚えている。
あのときのめちゃくちゃ傷ついた心の痛みとともに。
第十三話「ご報告」へつづく
◆よければポチをお願いいたします↓ 皆様の応援が、ブログの更新の励みになります☆ 是非よろしくお願いします!!◆
にほんブログ村
☆,。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・'★,。・:*:・゜'☆,。・:*:・゜'★,。・
現在、こちらの「恋花」と愛憎物語~白と黒~を交互に連載しています。
「白と黒」
http://blog.goo.ne.jp/sherry0324/e/d3073ff87e14e5a2ad871b1de032f27e
小説の感想、ポエムのリクエスト、感想もお待ちしております。
よければ、気軽にコメ下さい。
(以前、H系及び中傷コメがあったため、承認制になっております。)
アラシゴト中心の日々つぶやきブログもよろしく!
★シェリー★の輝きの小部屋~chez moi~
http://blog.goo.ne.jp/shelly0324
【過去の小説一覧】
こちらから