志村建設専務の日々坦々

つれづれなるままに…

志村建設の暖冷房(2)温水

2021-01-09 11:21:33 | 住宅建築

「床下温水蓄熱ヒートポンプ全館暖冷房」温水について説明しましょう。

床下暖房にはいろいろな方式があります。

床下空間利用型だと、FFストーブ設置・エアコン設置・電気蓄熱暖房機設置

温水パネル設置などがあります。

床下土間利用型だと、スラブヒーター(電熱線)埋設・温水パイプ埋設などがあります。

志村建設の暖房は床下土間利用型の温水パイプ埋設方式を標準としています。

その理由としては

(1)音が静かである。

エアコンの室内機(吹き出し)を床下に入れる床下暖房も行っていますが、

動作音がネックとなります。FFストーブも同じです。

電気式(蓄暖・スラブヒーター)も静かですが電気代が高額となります。

(2)温度むらが生じない。

暖房機設置の場合、暖気吹き出し口の配置を慎重に検討しなければなりません。

基礎内部の障壁を少なくして、隅々まで暖気が届くようにします。

温水パイプの土間敷設の場合、土間すべての面で放熱します。

低温水なのでコンクリートにも負担をかけません。

スラブヒーター埋設の場合はヒーターが高温となりコンクリートへの影響が心配。

(3)熱源(ボイラー)を自由に選べる。

放熱部と熱源部が別なので、電気・ガス・灯油・薪などを熱源としたボイラーが使えます。

ボイラーは故障すれば交換可能です。


志村建設の暖冷房(1)床下

2021-01-09 09:08:43 | 住宅建築

志村建設の基本仕様の暖房についての話をします。

基礎工事(2)で土間コンクリートにパイプ配管していると書きました。

「床下温水蓄熱ヒートポンプ全館暖冷房」これが正式名称です。

聞いたことがないと思われますが、私が名付けました。

と言っても機能や形式名の羅列、解説しないとわからないと思います。

床下とは床直接でなく、土間コンクリートを温めることを意味します。

床面から床下土間まで50㎝程の空間があります。

温水だったら床に配管して床暖房にしたらと思われるかもしれません。

しかし次の理由で床暖房にしていません。

(1)床表面温度は室温と同じ、20℃程になる。

床の表面はスウェーデンは27℃以下、ドイツでは29℃以下という判断基準があります。

これは足裏が人間の体温調整のセンサーとなっていて、床面が高温だと

「暖かいとすぐ感じるが、長時間接していると体温調整のバランスを崩す」という知見によるもの。

(2)1階床面全面が均一な温度になる。

床暖房は床暖パネルを入れるところだけ暖かく(高温)なりますが、それ以外は冷たくなります。

(3)コストダウンができ、施工性に優れる。

床暖房のネックは床暖パネル、高額となります。土間のパイピングは自社施工。

また床の施工時や改修時に床暖パネル(放熱電気フィルムや不凍液が充填)を痛めません。

(4)床下空間が暖房空間として利用可能。

給排水温水配管スペースになっていますが、凍る心配がありません。

また掘りごたつや暖かい土間スペースとしての活用が可能です。

ほかにも床下方式のメリットは沢山ありますが、次はなぜ温水か?に移ります。