志村建設専務の日々坦々

つれづれなるままに…

志村建設の暖冷房(5)全館暖冷房

2021-01-16 15:38:26 | 住宅建築

床下温水蓄熱ヒートポンプ全館暖冷房」の全館暖冷房について説明しましょう。

寒冷地での全館暖房の必要性は数十年前から言われ続けてきました。

局所暖房主流の秋田では、寒いトイレや浴室でのヒートショックによる脳溢血による死亡が

飲酒や塩分の取りすぎと相まって、死亡原因の上位にありました。

北海道では厳冬期では生死に関わるとして、全館暖房を試みが昔から行われてきました。

住宅の部屋別温湿度環境に大きな違いがあれば、不快だけでなく結露やカビの発生の原因となります。

全館暖房が実用レベルに達しなかったのは、高断熱・高気密化の理論・施工法が不充分だったからです。

暖房設備が過大で、エネルギーを膨大に消費するお金持ちの為のシステムだけが稼働していました。

新住協の代表鎌田先生の研究成果がここに生かされます。

(1)温水熱源機付エアコン 暖房6KW冷房4KW 一台で全館暖冷房

志村建設のQ1住宅の場合、秋田ではこの半分の能力で全館暖房できるのですが、

長府の温水熱源機付エアコンを使用しますので、余裕の能力となります。

秋田は冷房期間が短いのですが、冷気を循環させることにより全館冷房が実現可能です。

(2)全館むらのない温熱環境を計画できます。

1階床面が20℃ 室温20℃ 壁・天井20℃程度の快適温熱環境となります。

床下暖房だけだと2階が18℃程となり、寝るにはちょうど良い温度です。

最近は2階床下にも温水のパイピングを行い温度上昇が出来るようにしています。

テラス窓下の床ガラリ(循環口)や、吹き抜け位置、居室のスルーファンなどの計画が必要です。

(3)Q1住宅仕様で暖房費が、半分以下となります。

新住協のQ1住宅のレベル1で、一般の高性能住宅という「省エネ基準適合住宅」の

半分の暖房エネルギー消費です。更にレベル2、3、4と高断熱化を実現できます。

レベル4になるとほぼ無暖房、暖房費ゼロの住宅です。

志村建設はQ1住宅が標準仕様です。


志村建設の暖冷房(4)ヒートポンプ

2021-01-16 11:29:08 | 住宅建築

「床下温水蓄熱ヒートポンプ全館暖冷房」ヒートポンプについて説明しましょう。

以前 新住協代表の鎌田先生は、

「電気を使った暖房は、エネルギー効率が悪い(発電・送電過程での無駄なロス)」

「安いからと言って深夜電力利用はダメ、地球の為にならん」

と言っていたのですが、ヒートポンプ技術が確立されると

「エアコンは省エネで安価で扱いやすい。冷房としても使える」

と床下や階間エアコンの技術開発・普及を進めるようになりました。

もっとも大きな理由は、冷房負荷も同時に解決できることのようです。

(1)エネルギー効率が良い。

例えると1の電気エネルギーから2~4倍の暖房効果が期待できます。

現在最も効率的な暖房装置です。

(2)冷房にも使える。

使用しているエアコンは冷房としても使えます。(志村建設の基礎2参照)

室内機一台で工夫すれば全館冷房も可能です。

(3)熱源(エネルギー)として扱いやすい。

単相200Vの家庭用電気コンセントがあれば、取り付け出来ます。

オイル配管タンク・ガス配管等がいりません。工事費が低減できます。

太陽光・風力発電・蓄電池と組み合わせれば

オフグリッドのゼロエネルギー住宅へ発展できます。