志村建設専務の日々坦々

つれづれなるままに…

若手(建築現場技術者)の育成 4

2014-12-10 04:55:21 | 若手技術者の育成

ではどのようにして若手(建築現場技術者)を育成したら良いのでしょうか。

外国の例でいったら、ドイツのマイスター制度があります。

中学卒業時に進学と実業の世界への選択を行い、

実業の世界に進む若者には、実習(研修)と実学を学ぶコースがあります。

これが社会に定着しており、約1/3の若者が収入を得ながら学ぶそうです。

日本では仕事に就きながら通う職業訓練校がその役割を担うわけですが、

前述の通り入校者が少ないわけです。

では若者がみんな大学へ行って、屋内のデスクワークをしたいと

思っているかというとけっしてそうではありません。

特に身体能力の高い人は、屋内外問わず体を使っておこなう仕事に興味をもっています。

スポーツ少年団に入って、将来はスポーツ選手という子供も多くいます。

事実当社の若手はそれぞれ高校時代スポーツクラブで活躍していました。

 当社の選手も参加した技能大会


若手(建築現場技術者)の育成 3

2014-12-09 05:53:17 | 若手技術者の育成

では ハウスメーカーやパワービルダーなどの住宅建築の現場はどうしているのでしょう。

職人は下請けとして現場に入り、その単価・待遇は不安定です。

若手の職人を育てる余裕はありません。即戦力の技術者が必要とされます。

また社会保険・厚生年金・退職金などの将来保証がない職場には若い人は来ません。

しかしハウスメーカーやパワービルダーは、絶えず下請業者に値引を要請します。

これでは、現場はいずれ人手不足で成り立たなくなってしまいます。

住宅業界は、高度成長期まだ残っていた徒弟制度で生まれた職人と言う資産を

現在食いつぶしているという状況なのです。

サスティナブル・循環型という言葉が建築でも使われます。

これはエネルギーや材料で環境に負荷をかけないでな再生可能・持続する建築をつくろうとする

人々に好んで使われる言葉ですが、人材や技術にも適用されるべき考えです。


若手(建築現場技術者)の育成 2

2014-12-08 05:32:44 | 若手技術者の育成

現在住宅建築現場の職人(現場技術者)はどうなっているのでしょうか。

高度成長期を担ってきた熟練工はすでにいなくなり

その時代に弟子として大工・工務店に入門・入社した人が

建築工事の主力となっています。その年代は50~60代。

それ以降の20~40代の職人は数える程しかいません。

それは技術者を育てる為には、人への投資が行われなければならず

現在そのような社会的な仕組みが作られてないことに因ります。

昔は徒弟制度があって、弟子として入門職人として弟子あがりするとお礼奉公を経て、独立。

独立すると弟子をとり、職人として育てるという循環がありました。

また入門する人も、家庭の事情で高校・大学に進めないけど優秀な人材が多く集まりました。

それが、工務店など建築業を担う事業所・事業者が後継者不足や経営難で少なくなり

若者は能力に関わらず、大学や専門学校に進学するようになりました。

現在徒弟制度は芸術や特殊建築などごく一部にしか残っていません。

建築は手足・道具・機械を使って工事が進みます。

いくらデザインやアイデアが良くても、形にならなければ意味がありません。

その意味では住宅建築現場の職人(現場技術者)の不足は大きな問題となっています。


若手(建築現場技術者)の育成 1

2014-12-06 05:29:23 | 若手技術者の育成

志村建設は、不動産・設計・施工の三位一体で社会に役立つことを目指しています。

今日は施工の話、技術社員についてです。

今職人不足について新聞・TVで放送されていますが、

事実建築技術者の高齢化と、若い人の建築業界への就労減少が問題となっています。

志村建設㈱には若い職人さんが多いねと、お客さんや同業者から褒められていますが、

その訳は、「高気密・高断熱の高性能住宅」には優秀な技術者が必要なので

現場技術者を社内で育て安定的に雇用する必要があると言うことに尽きます。

 訓練校の卒業式

入社した社員には2年間の職業訓練を受け技能士の資格を取ってもらいます。

写真は当社の卒業生ですが、なんと由利本荘市全部で2名しか大工技能士卒業生はいません。

これでは若い人が建築現場に少なくなってしまいます。

若い人がいないと嘆くのではなく、育てなければなりません。

来年春も当社から一人卒業します。これからの建築を背負って立つ若者達です。

 技能組合の春の総会、

行政や会員の努力にも関わらず参加者の高齢化が進んでいる。


沖縄の海は青い

2014-12-05 05:26:10 | 旅行記

沖縄に家族で行って来ました。

私は初めてだったのですが、息子が修学旅行で一度来ているので彼に案内してもらいました。

 案内写真より

秋田の寒さを思うと天国と思える程の暖かさ海もエメラルドグリーンです。

泊まったホテルは岬の先端にあるリゾートホテル、プライベートビーチがあります。

 朝の散歩 

ビーチからみると、岬は台地となっており海岸線は侵食された岩壁になっています。

海岸の砂が白いのでよく見ると、なんと珊瑚の粒。

打ち上げられている砂利は珊瑚の破片です(@_@)

 ビーチの砂利はすべて珊瑚

南国に行く機会はあまりないのですが、沖縄はノンビリ旅行にはぴったり・まったりですね。


あきた省エネ住宅フェスティバル

2014-12-04 05:31:28 | 住宅の断熱の話

11月15~16日 秋田県主催で御所野イオンモールセンターコートにて

あきた住宅フェスティバルが開かれました。

行政主催の温暖化防止、エネルギー削減を目的とした

一般県民対象のイベントで主催者発表で、2日合わせて9千人の来場者があったそうです。

 新住協理事の講演

ご当地ヒーローのネイガーショーやゆるきゃら「すぎっち」の登場、

省エネクイズラリーで景品をたくさん出したことなどで参加者が多かったのでしょう。

反面、突っ込んだ内容の講演や各ブースへの来場者が少なかったのは、

CO2削減や住宅においてエネルギー削減を考える人が

この秋田では依然少ないという現実の反映なのでしょうか。

   

当社は秋田県の要請に応えブース展示しました。

内容は地場の秋田杉を使ったCO2削減、高断熱化の「直球勝負」です。


初冬の鳥海山

2014-12-03 04:33:59 | 日記

本荘から見る鳥海山は、姿がなだらかでやさしい感じがします。

今年は暖かで未だ里では雪の便りがないのですが、鳥海山は雪景色。

 県立大から見た鳥海山

今年は米価が下がり、消費税が上がり、円安で灯油の値段も高止まり。

そのうえ、世の中は師走というのに総選挙で慌しい。

鳥海山の毎年変らぬ穏やかな表情に癒されます。

 


高性能住宅の価格 その2

2014-12-02 04:28:07 | 建築の話

2、高性能住宅とは

     最初建設費が少し高いが、暖冷房費が少なくてすむ

     上質な温湿感・空気質となり、安全・安心の生活ができる。

     住宅の寿命が延び、結果的におとくな住宅となる。

それでは、若い世代には高性能住宅は価格的に建築は無理でしょうか。

そんなことはありません。

事実、当社で高性能住宅を建てられたユーザーは多くいます。

     高性能化に必要な金額は坪5万程

     国などの行政機関からの補助金がある

     ローン減税や固定資産税などで建てたあとも得である。

高性能化に欠かせないのが高断熱・高気密化

当社の断熱は次世代省エネ基準の仕様の2.5倍ほどになっています。

Q値でいったら、1.1~1.3程度(高断熱ペア樹脂サッシュの場合)

次に必要なのは窓の高性能化。U値の高い高断熱サッシュを使用します。

最近はトリプルガラスの超高性能サッシュが各メーカーから発売されてます。

そして、高効率の換気や冷暖房の機器

換気システムは第一種の熱交換タイプ、高効率ヒートポンプなどを使用します。

     高性能住宅は車ではハイブリットカーです。

 


高性能住宅の価格 その1

2014-12-01 06:03:49 | 建築の話

1、ローコスト住宅には要注意

      ローコスト住宅の営業マンが本当に住宅のプロなのかチェックする。

      契約まで金銭の授受はしないほうが良い。

      ローコストの割には派手な宣伝・広告をしている会社はいずれなくなる。

私達の会社に住宅建築を依頼する方は、若い世代の方が多いのですが、

主要な建築資金がローンの場合が多いので、当然のように予算が限られます。

ここでローコストメーカーの価格の安さに惹かれるユーザーがいます。

しかし宣伝にある価格は基本価格で、その額面だけでは建たないのが現実です。

基本価格+A+B+C+D+… などと増えていって最終的には

坪単価45万~50万になるのではないでしょうか。

ではA、B、C、D、…は何なのいう事になります。

会社によって違いますが、建物から道路までの諸配管設備、照明器具、

要望によるによる図面変更、基本仕様からのグレードアップなどです。

裏話になりますが、坪30万程の見込み客からオプションで坪45万以上まで上げるのが

ローコストメーカーの営業マンに要求される能力だそうです。

そして、そこまで坪単価が上がらないとメーカーは工事に着手しないそうです。

坪45万の住宅が価格にあった住宅であれば問題はないのですが、

ベースは坪30万、住宅性能は最低レベルとなってしまいます。

最初の坪単価はキャッチコピー、計画段階で着手金を要求し客が逃げないようにする業者に至っては、

法に触れるギリギリの商売と言っても良いでしょう。