今回はアドバンス・ケア・プランニング(ACP)」愛称「人生会議」についてです。
ふじ病棟は医療療養型の病棟です。入院平均日数925日、平均年齢は81歳、病院で最期を迎える方も多く、人生の最終段階における医療・ケアについて、本人が家族等や医療・ケアチームと繰り返し話し合う「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」愛称「人生会議」に取り組んでいます。
現在の病気だけでなく、意思決定能力が低下した時や意思決定ができなくなった時にどんな決断をしてもらいたいか、最期までどう生きたいか等について話し合います。
※アドバンス・ケア・プランニングについて詳しくは、厚生労働省の人生の最終階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドラインに記載されています。
勉強会やグループワークに参加する機会があり、わたしも考えてみました。
施設入居や医療編:病院で最期を迎えることが決まっている場合で鼻の経管栄養が辛かったり、何度もチューブを抜いたり抵抗して危険な様なら胃ろうにしてください。胃ろうは入居施設を探すのが難しくなるようならしません。いつもそばにいてくれてどうもありがとう。延命は望みません。
食事編:一点食いなので残しているわけではありません。白いご飯の上におかずを乗せないでください。好き嫌い、アレルギーはなし。いんげん、人参のグラッセ、リンゴのコンポート、酢豚に入っているパイナップルは頑張れば食べられますが苦手です。
制度編:長い時間、知人以外の他者といることや話しかけるのは苦手です。ひきこもりの予防や刺激が必要とお気づかいは嬉しいのですが、通所ではなく訪問のサービスをお願いします。在宅での介護が難しい時は経済状況に合わせた施設希望。
ふじ病棟の平均年齢まであと39年。年を重ね、状況が変われば今とは違う考えになるかもしれません。状況に応じて話し合い、変更もできるのがアドバンス・ケア・プランニングのよいところです。
信頼するひとがわたしの代わりにどんな理由でそう考えているのか、ひととなりを知っているからこそ理解してくれること、最期にそばにいてくれるひとがわたしを想っての判断で迷うことも出てくるとは思いますが・・・。
難しい決断の時にわたしがどんな思いで生きていたいかを伝えてくれるひとがいるのはありがたいことだなと思いました。
介護福祉士 双木