9月12日、地球環境関西フォーラムの環境戦略部会に、長野県環境保全研究所の陸さんとともに呼ばれ、「気候変動適応策の基本的考え方と最新動向」について、話をしてきました。
私の話した内容を、事務局が下記にようにまとめてくれました。
・気候変動に関しては、温室効果ガスの排出削減・吸収を進める緩和策を最大限実施するとともに、それだけでは避けられない影響を軽減するために、適応策が不可欠である。
・日本の適応策の検討は、英国等他の先進国に比べて遅れており、対応が急がれる。現在、国の適応計画の策定作業が2015年度に向けて進められており、長野県等先行自治体でも適応計画の検討が進んでいる。
・適応策において重要なことは、社会経済が有する弱さを改善することである。短期的・対症療法的な対策にとどまるのではなく、中長期的な視点で、感受性(気候変動によって受ける影響の程度)の根本改善につながる追加的適応策が必要である。
・また、適応策には、良い適応策と悪い適応策がある。気候被害さえ防ぐことができればいいのではなく、持続可能性の観点から、適応策のメニューを複眼的に評価し、緩和策とのコベネフィット、地域経済の活性化や地域コミュニティの再生等にもつながるような、良い適応策を選択していく必要がある。
当日ファイルは下記にあります。
http://www.global-kansai.or.jp/bukai/img/H26.9.12-senryaku-shirai.pdf