林野庁の山村再生総合対策事業の成果をいかし、同事業の企画・評価委員会のメンバーで作成した本がようやく出版されました。私も第1部第2章を書いています。
*********************************:
内容紹介
本当の「地方創生」を成し遂げるために! 「自律」と「自立」に向けた処方箋を示す。
目次
序章 なぜ山村再生が必要なのか 9 1 山村再生は本当に . . . 本文を読む
平成23年度山村再生総合対策事業では、大都市(札幌、仙台、23区、横浜、名古屋、京都、大阪、広島、福岡)居住の7,200名のWEBモニターにインタネットを用いたアンケート調査を実施した(実施時期:2011年2月)。このアンケート調査結果を筆者が独自に分析した結果を紹介する。
分析は、山村地域はどのような都市住民をターゲットとして、どのような製品・サービスを提供したらよいのかを . . . 本文を読む
日本の林業の持続可能な発展のためには、スケールやスピードの異なる木材循環を重ねあわすことが必要だと考えている。重層を構成するいくつかのタイプの循環を紹介する。
(1)大きな森林循環(新生産システム)
地球温暖化防止を追い風とする日本の林業であるが、戦後の住宅建設ブームのときに一斉に植林をされた森林が伐採適期を迎えている。このため、間伐をしれ、大きな木を育てたり、広葉樹等も含めた多様な森づくり . . . 本文を読む
2011年10月に岩手大学で開催した「山村再生研究会 第1回セミナー」で行った私の話が、公益財団法人ハイライフ研究所によって撮影・配信された。
山村マーケティングの分析結果を中心に報告。ご参考まで。
配信サイト: http://www.hilife.or.jp/wordpress/?p=5522
. . . 本文を読む
山村再生研究会のセミナーで、岩手大学の滝沢演習林をたずねた。演習林といっても、盛岡からJRで15分もすればつく巣子駅から車で5分のところにある平地林で、かつて集落の森として利用されていた里山林である。
別の場所にブナ林を基調とした演習林があり、そちらは奥羽山系、こちらは北上山系に対応するフィールドになるらしい。滝沢演習林の植生は、クリ・コナラ林、アカマツ林、カラマツ林と多様である。
この演習林 . . . 本文を読む
山村再生研究会 研究会発足及び第1回セミナー開催のお知らせ
● 山村再生研究会 設立趣旨
全国各地の山村には、その気候風土に根差した多様な地域資源が存在し、またその資源を持続可能な形で利用してきた技と文化が満ちあふれています。 これまで社会の近代化の中で、山村の「豊かさ」が見過ごされ、ともすれば、過度に経済中心の 「振興」がはかられてきました。 私たちの生活する社会のありようが一 . . . 本文を読む
全国の都市住民7200名を対象にした山村に関するWEBアンケート結果を分析してみた。
なぜ、このような分析をしているか。それは、山村再生を行う上では、山村の持つ地域資源や人の想いだけでなく、都市住民のニーズを把握するマーケティングが必要だと考えるからだ。マーケティングとは、「売る方法」ではなく、「売れるしくみ」をつくることだとよく言われるが、それを山村再生にも当てはめてみたいと思 . . . 本文を読む
山村再生総合対策事業の研修では、山村マーケティングにおいてSWOT分析を推奨してきた。SとWは山村の内部の強み(Strengths)と弱み(Weaknesses)を調べること、OTは山村の外部環境である機会(Opportunities)と脅威(Threats)を調べることである。
ここで、山村において活かすべき機会(捉えるべき追い風)では、自然志向・健康の高まり、シル . . . 本文を読む
3月4日・5日と林野庁の「山村再生総合対策事業」の全国研修会があった。私もパネラーやコーディネイターとして、参加させていただいた。
実は、この事業は事業仕分けの対象となり、本年度が最終となる。今回の研修では、事業の再開を惜しむ声が多かったことを記しておきたい。
さて、現在の「山村再生総合対策事業」の前身事業に、「山村力誘発モデル事業」とい . . . 本文を読む
写真:八幡浜のミカン畑からの風景
山村再生総合対策事業の現地研修会の講師として、愛媛県松山市をたずねた。さらに、翌日は足を伸ばし、同事業の助成先である八幡浜のNPOをたずねた。
ミカン農家が経営的に厳しい状況のなかで、ミカン農家と消費者の顔の見える関係づくりなどを手がけている。ミカン農家が元気になれるようにしたいというNPOの若者の想いは純粋である。
全国各地のミカン産地では、どうだろうか。 . . . 本文を読む
長野県信濃町をたずねた。以前に、冬の時期にたずね、スノーシューでの散策体験をしたが、雪のない時期にたずねるのは初めてだ。 この地は、モモを書いたエンデと親交があり、それを記念した「黒姫童話館」がある。忙しい人は時間を泥棒されていると喩えたモモにちなみ、「忘れたものを思い出すまでどうぞ」と刻まれた石のベンチがあった。私自身は、忘れたものを大分とりもどしているが、少し前ならそこに長くすわっていたい気 . . . 本文を読む
(1)マーケティングとは
マーケティング(marketing)とは、英語表記でわかるように、マーケット(market、市場)の動詞で、市場での取引き(交換)を意味する。
マーケティングという言葉の本質は、一般的に言う販売促進との違いを考えるとよくわかる。販売促進は、顧客の要求はともかく、とにかく売れればいいというニュアンスを持つ。これに対して、マーケティングは、「商品について顧客に知って . . . 本文を読む
「山村再生総合対策事業(山村再生プロジェクト)」の助成先の募集が、今年も始まった。
昨年度までは山村でコミュニティ活動や環境教育事業等も対象であったが、今年から、山村振興に結びつくビジネスに絞って、助成対象とすることとなった。
対象とする事業は、山村・森林資源を活用したものビジネスと山村・森林での体験活動のビジネス展開等である。
山村におけるビジネスは、”ただ儲けよう”とすればいいものでは . . . 本文を読む
個人ごとの視察で、京都に2泊した。
その一環で、5月17日にオープンしたばかりの「京都ペレット町屋ヒノコ」をたずねた。
京都市は、北山スギで有名な京北町と合併し、森林政策にも力を入れるようになったという。特に、ペレットストーブの設置助成を始めるなど、その普及に力を入れている。京北町にペレット製造施設をつくり、その需要先を京都の街中に開拓したいからだ。
レットストーブの普及拠点として、京都市が . . . 本文を読む
写真:レンニョ
山村再生研修のテキストがホームページにアップされた。
山村地域に不足しがちな、マーケティングとコーディネイションをテーマにしている。
私にとっては、企画からテキスト作成のためのインタビュー調査、テキスト執筆、監修、講師と、一貫した関わりをさせていただき、いい経験となった。
平成22年度は、山村再生総合対策事業の事務局が変わる。
どのような体制になるにせよ、このテキストが活 . . . 本文を読む