ごみの有料化とは、環境省の「一般廃棄物処理有料化の手引き」(2007年6月)によれば、「市町村が一般廃棄物処理についての手数料を徴収する行為」ことである。
私が住んでいる国分寺市でも、現在、ごみの有料化を進めているが、多摩地域の中で有料化を実施していない少なく、かなり後塵を拝している。
日本全体でみれば、2012年4月時点で6割の市町村が有料化を実施している。導入時期にみると、2000年 . . . 本文を読む
●基本法で定められた再使用、再生利用、熱回収の優先順位
循環型社会形成推進法では、第2条の4で、「「循環的な利用」とは、再使用、再生利用及び熱回収である」とし、その5で「「再使用」とは、循環資源を製品としてそのまま使用すること(修理を行ってこれを使用することを含む)、循環資源の全部または一部を部品として使用すること」と示している。さらに、同法の第7条では「循環資源の循環的な利用及び処分の基本原則 . . . 本文を読む
法政大学の大学院の講義で、廃棄物政策論を担当している。
前回は、「市町村における廃棄物政策はうまく工夫されているのか」というテーマで、市町村の廃棄物審議会の委員を各地で務めているゲスト講師を招いて、講演をしてもらった。
「市町村における廃棄物政策がどのように異なるのか」、「市町村によって廃棄物政策が異なる理由は何か」、「地域特性に応じて適切な廃棄物政策がとられているのか」について、十分な結論に . . . 本文を読む
かつて、建築や自動車における板ガラスのリサイクルについて、LCA(ライフサイクルアセスメント)の方法で評価する仕事をしたことがある。LCAとは、原材料の調達から生産、消費、廃棄、あるいはライフステージ間の輸送といったモノのライフサイクル全体の環境負荷を評価するものである。この際、環境負荷はCO2で評価することとし、「現状シナリオ」と「リサイクルシナリオ」の2つを比較することとした。
LCAにおい . . . 本文を読む
サービサイジング
循環型社会を実現するうえでは、これまでの大量生産・大量消費・大量廃棄を改めることを考える必要がある。大量生産・大量消費であっても大量リサイクルで高速循環させながらも資源を環境中に排出させたり、枯渇させなければいいのではないかと考え方もあるが、やはりリサイクルもエネルギーを消費するし、100%のリサイクルは難しい。
そこで必要になるのが、言うまでもなく、リデュー . . . 本文を読む
2001年に、環境事業団(当時)の委託で、廃棄物・リサイクル分野での処理技術や再資源化製品、3R配慮製品等について、第三者による評価制度の在り方を検討したことがある。当時の報告書を抜粋するが、当時提案した7の提案の中には今日においても実現すべきものが含まれている。
①関連する評価制度の整理
廃棄物・リサイクル関連の技術・製品について、情報の評価と開示・提供を . . . 本文を読む
生ごみの再資源化の用途としては、Food(食べ物)やFiber(繊維)は難しいかも知れないが、Feed(飼料)、Fertilizer(肥料)、Fuel(燃料)がある。燃料利用では、メタン発酵によるバイオガス、エタノール発酵によるエタノール製造、エステル化におるバイオディーゼル化等がある。また、炭にしたり、他のごみと混ぜて圧縮成型を行いRDF(ごみ固形燃料)として利用する場合もある。ただし、生ごみ . . . 本文を読む
環境省の委託調査で、「リペア」に関する実態調査を実施したことがある(2008年度)。リペアとは、①本来の機能が果たせなくなったものを、再び使えるように直す【修理】、②外見的な傷などを直す【補修】、③使用に差し障りはないが、長期使用に備えたメンテナンス・手入れを行う【維持】、④本来の性能に戻すだけでなく、さらに強化や工夫を加える【改良】こととして定義できる。
リペア等サービスを提供 . . . 本文を読む
写真:賑わっていた、かつてのエコステーション
東海大学の講義で、厚木なかちょう商店街をたずねた。昨年と同様の課外講義だ。
サティという大型店の一角にあるエコステーションで、買物客から生ゴミを回収し、農大や地元農家と連携して、生ゴミ→堆肥化→有機農産物という有機物循環を実現している。
買物客は買物のついでに生ゴミを持ち込み、エコポイントがもらえる。エコポイントは商店街の買物に使える。エコポイ . . . 本文を読む
プレックに入社して、社長から「フランスでは国をあげて、バイオディーゼルを推進している。日本でも菜の花の産地等があるのだから、大きな仕事にしていけないだろうか」と投げかけられたことがる。
菜の花による地域づくり等も含めて検討をしてみたが、どうも大きな仕事にしにくい。菜の花の生産、あるいは廃油の回収をいくらしても、車の燃料としては量が少ないからだ。
そんな宿題を忘れつつあるなか、滋賀県の油藤商事さ . . . 本文を読む
写真:エキナセア
昨年度、環境省のリペア実態調査を受託し、リペア関連市場の現状把握と将来予測、リペア関連ビジネスの実態調査、あるべき施策検討を行った。
同調査の報告書(公開)を踏まえ、リペアに関連する施策のうち、特にリペア関連の情報提供のあり方について、提案を整理しておく。
(1)リペアに関する需要喚起の可能性と情報提供の必要性
●リペアの実施率を高める余地
環境省の委託調査 . . . 本文を読む
写真:チューリップの蕾
委託調査の締切に終わる日々。友人の出版記念の会や、同僚の送別会やら、祖母の法事やら、行事も重なるから、3月はやはり忙しい。
ふと、目をやると、暖かい日差しに草花の芽の成長は早い。庭のレンニョもうっすっらと黄色い花をひらきつつある。
さて、
今年度の仕事がそれぞれが興味深いものが多い。興味深いというのは、まだまだ検討すべき課題や解明すべきこと、実践すべきことが残され . . . 本文を読む
写真:スイフヨウ
リサイクルよりも、リデュース、リユースを優先させることが重要だと言われる。
しかし、実態はリサイクルが中心で、リデュース、リユースに係る取組みは未だ不十分であろう。
リペアは、モノを修理して長く使うことであり、リデュースに貢献する。このリペアについても、実態把握や支援施策の検討が不十分である。
このリペアの実態を把握する調査を受注した。これまで十分な検討が行われていないテ . . . 本文を読む
写真:アガパンサス
何か新しい物を買うのは簡単にできるが、修理をするのは大変という思いをしたことがないだろうか。
私の体験を記録しておく。
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自宅のノートパソコンのキーボードが、少し前に壊れた。正確にいうと、エンターキーがぐらついていた。
そもそも、このノートパソコンが初めて、家に届いたとき、開封すると、既にエンターキーがはずれていた . . . 本文を読む
テレビをみていたら、大阪の鉄筋コンクリート造の中学校がぼろぼろになっているニュースがながれた。壁がはがれ、屋内では雨漏りがし、きのこまで生えている。
修理もせずに、放置しているのだという。財政難、それが理由だ。
かつて、1980年代に「荒廃するアメリカ」という本が出され、それを同じ状況が日本でも起こるかも知れないということで、国土交通省の調査をやったことがある。
「荒廃するアメリカ . . . 本文を読む