藤岡行政事務所が主催し、藤岡市、神流町、上野村の行政職員、森林組合職員等向けに行う研修会で、講演をさせてもらった。
テーマは、「山村コミュニティ・ビジネスのすすめ」とした。JICAの地域資源に関する研修、林野庁の関連事業での研修、信州大学での環境コミュニティ・ビジネス論の講義等の素材をアレンジした内容とした。
現地をみる時間等はなく、講演を行った後はトンボ帰りであったが、私自身は得るものがあった。
まず、神流町や上野村の取組みが面白い。2つの町は、群馬県と埼玉県の境にあり、群馬県内でも最も高齢化や過疎化が進んだ地域である。
そうした中、上野村では木質ペレット事業を始めた。上野町は電源地域でもあり現段階では比較的財源があったり、木工を志す移住者も多いという
神流町は、2年前からマウンテン・ラン&ウオークのイベントを立ち上げ、山稜をめぐる整備されたコース、町をあげた歓迎、山村体験オプションなどが評判で、参加者が殺到しているという。
こうした取組みは、まさに成功事例であり、それらを十分に知らずに、講演内容を準備したことは悔やまれる。これから、少しフォローをさせてもらおう。
山村地域の取組みは着実に活発になっていると感じる。しかし、過疎化が急速であるなか、山村の維持は容易ではない。山村で創造されつつある新たな兆しを育て、支援する県や外部の力も必要であろう。