今日の一枚の絵 「薄月夜」 宮下柚葵 肉筆
宵闇の中にほのかな明かりがさして赤や黄色に染められた光の輪が
広がっていきました。
朧雲のベールがいつの間にか消えて真ん丸なお月様が微笑んでいました。
清らかに澄んだお月様を何度も窓辺によって眺めていたら「ののさま」と
一緒に手を合わせてくれたおばあちゃんを思い出しました。
はるか昔、平家の福原遷都のつかの間、こんな素敵な女性がひとり・・
ある時の月見の折にお仕えしている太皇太后宮多子さまからお尋ねが
ありました。
「恋しい人を待つ宵と見送る朝とではどちらの思いが深いかしら。」
~待つ宵に更けゆく鐘の声聞けば飽かぬ別れの鳥やものかは~と
小侍従は歌を詠みました。
「来ぬ人を待つ空しさ哀しさほど切ないものはありません。」と素直に
お答えをした小侍従を多子さまは愛おしくお思いになってそれからは
*待つ宵の小侍従*とお呼びになりました。
闇にまぎれて男が女の元に通う古の男女の姿を有明のお月様はどう
感じておられたのかしら?
「待つ宵の君」っていいわ~~~。 s・y
月夜のうさぎ(すあま)
宵闇の中にほのかな明かりがさして赤や黄色に染められた光の輪が
広がっていきました。
朧雲のベールがいつの間にか消えて真ん丸なお月様が微笑んでいました。
清らかに澄んだお月様を何度も窓辺によって眺めていたら「ののさま」と
一緒に手を合わせてくれたおばあちゃんを思い出しました。
はるか昔、平家の福原遷都のつかの間、こんな素敵な女性がひとり・・
ある時の月見の折にお仕えしている太皇太后宮多子さまからお尋ねが
ありました。
「恋しい人を待つ宵と見送る朝とではどちらの思いが深いかしら。」
~待つ宵に更けゆく鐘の声聞けば飽かぬ別れの鳥やものかは~と
小侍従は歌を詠みました。
「来ぬ人を待つ空しさ哀しさほど切ないものはありません。」と素直に
お答えをした小侍従を多子さまは愛おしくお思いになってそれからは
*待つ宵の小侍従*とお呼びになりました。
闇にまぎれて男が女の元に通う古の男女の姿を有明のお月様はどう
感じておられたのかしら?
「待つ宵の君」っていいわ~~~。 s・y
月夜のうさぎ(すあま)