立春から数えて十五日後は二十四節気の一つ「雨水」、降る雪が雨に変わり
生き物すべてがその恵みに目覚めて命の再生に動き始める時季です。
いつの間にか日が暮れ始め、時おり舞っていた小雪に代わって
薄色の空から柔らかな雨がしっとりと降りてきました。
道路沿いの固まった雪の山の底から雪解け水が流れ出て、
アスファルトの道を濡らしています。
昼間のうちに温められた車の通り道はふわふわの湯気が湧いて
ミルク色のもやに包まれました。
か細い菫色の雨は窓ガラスをそっと叩いて消えていきました。
雨はほんの一時、春色の景色を見せてくれたのです。
人の考え出した二十四の節気と自然の巡り合わせはこの日見事に
息がぴったりと合いました。
二月はクレイジーな月。しばしば、冬の嵐が舞い戻ってきて
いたずらをするので油断大敵。
きっとこの日の雨はこうささやいてくれたのでしょうね。
「待っててね。必ず春はやってくるわ。光の春はもうすぐよ。」
雨は土をうるほしてゆく
雨といふもののそばにしゃがんで
雨のすることをみてゐたい
「雨」 八木重吉
八木重吉の詩に中学生の頃出会いました。
彼の詩は読むたびに心の中の塵を洗い流してくれると思っています。
s・y
今日の一枚の絵 「ささやき」 伊東深水 (1898~1972年) 木版
今日のふるーつは苺、ぜったいに苺ちゃんです。(^^♪
生き物すべてがその恵みに目覚めて命の再生に動き始める時季です。
いつの間にか日が暮れ始め、時おり舞っていた小雪に代わって
薄色の空から柔らかな雨がしっとりと降りてきました。
道路沿いの固まった雪の山の底から雪解け水が流れ出て、
アスファルトの道を濡らしています。
昼間のうちに温められた車の通り道はふわふわの湯気が湧いて
ミルク色のもやに包まれました。
か細い菫色の雨は窓ガラスをそっと叩いて消えていきました。
雨はほんの一時、春色の景色を見せてくれたのです。
人の考え出した二十四の節気と自然の巡り合わせはこの日見事に
息がぴったりと合いました。
二月はクレイジーな月。しばしば、冬の嵐が舞い戻ってきて
いたずらをするので油断大敵。
きっとこの日の雨はこうささやいてくれたのでしょうね。
「待っててね。必ず春はやってくるわ。光の春はもうすぐよ。」
雨は土をうるほしてゆく
雨といふもののそばにしゃがんで
雨のすることをみてゐたい
「雨」 八木重吉
八木重吉の詩に中学生の頃出会いました。
彼の詩は読むたびに心の中の塵を洗い流してくれると思っています。
s・y
今日の一枚の絵 「ささやき」 伊東深水 (1898~1972年) 木版
今日のふるーつは苺、ぜったいに苺ちゃんです。(^^♪