明けましておめでとうございます。
皆さまの新しい一年が福、福、福に満たされる日々でありますように
お祈りいたします。
お三が日の朝毎、外窓の硝子に清々しい真っ白な雪の華が咲き、優しく
朝日が差し込んで心静かに新年を迎えることが出来ました。
降り積もった雪を眺めているとこんな景色が目に浮かんで来ました。
清少納言が憧れの宮仕えに上がった頃の事、心細さでいっぱいの少納言を
中宮定子さまは何かと優しく気遣って下さいました。
外は大雪、雪曇りのある日、清少納言は宮さまの夢のような美しいお姿を
垣間見たのです。
色を重ねた宮さまのお袖口から薄紅梅に染まった小さな指先をお見受けした
時のその美しさのきわみに息をのむ思いがしたのです。
枕草子には雪の美しいステージが幾つも描かれています。
ある時、学識豊かな宰相、藤原公任が白楽天の詩を元に連歌を求めて来ました。
三時、雲冷やかにして多く雪を飛ばす
二月、山寒うして少しく春有り
公任は下の句を~少し春ある心地こそすれ~として上の句を求めました。
少納言はこの漢詩を知っているのでその答えの難しさに苦しみました。
空寒み花にまがへて散る雪に少し春ある心地こそすれ
梅の花と見まがうばかりに白い雪が降ってくると詠みました。
参議の方はこれを受けてこの才女を天皇にお仕えする女房に推選したという
ことです。
真っ白な雪と薄紅の梅の花、冬の真っただ中に咲く夢の花は美しさのきわみです。
今日の一枚の絵 「梅の窓」 鰭崎英朋 手摺木版 大正三年
一日一日がいとおしく思えるよう大切に過ごしたいと思います。 s・y
皆さまの新しい一年が福、福、福に満たされる日々でありますように
お祈りいたします。
お三が日の朝毎、外窓の硝子に清々しい真っ白な雪の華が咲き、優しく
朝日が差し込んで心静かに新年を迎えることが出来ました。
降り積もった雪を眺めているとこんな景色が目に浮かんで来ました。
清少納言が憧れの宮仕えに上がった頃の事、心細さでいっぱいの少納言を
中宮定子さまは何かと優しく気遣って下さいました。
外は大雪、雪曇りのある日、清少納言は宮さまの夢のような美しいお姿を
垣間見たのです。
色を重ねた宮さまのお袖口から薄紅梅に染まった小さな指先をお見受けした
時のその美しさのきわみに息をのむ思いがしたのです。
枕草子には雪の美しいステージが幾つも描かれています。
ある時、学識豊かな宰相、藤原公任が白楽天の詩を元に連歌を求めて来ました。
三時、雲冷やかにして多く雪を飛ばす
二月、山寒うして少しく春有り
公任は下の句を~少し春ある心地こそすれ~として上の句を求めました。
少納言はこの漢詩を知っているのでその答えの難しさに苦しみました。
空寒み花にまがへて散る雪に少し春ある心地こそすれ
梅の花と見まがうばかりに白い雪が降ってくると詠みました。
参議の方はこれを受けてこの才女を天皇にお仕えする女房に推選したという
ことです。
真っ白な雪と薄紅の梅の花、冬の真っただ中に咲く夢の花は美しさのきわみです。
今日の一枚の絵 「梅の窓」 鰭崎英朋 手摺木版 大正三年
一日一日がいとおしく思えるよう大切に過ごしたいと思います。 s・y