今日の一枚の絵 水野年方 「紅辨白芭」 明治31年 手摺木版
~月岡芳年の門下生 浮世絵師 日本画家~
梅は春風を待って咲く花、風待草とも呼ばれ、遥か昔、中国大陸から海を渡って
日本に運ばれて来ました。
春を一番に告げるのはその枝いっぱいに膨らんでほころんだ香しいつぼみたちの
ため息です。
「幾里か月の光もにほふらん梅咲く山の峰の春風」と藤原家隆は詠いました。
その甘い香りをのせた月の光が下の山々、里並みを照らして、白い花びらがいっそう愛らしく
身をふるわせて春風を立てているように思われます。
「春の夜は軒端の梅をもる月の光もかをるここちこそすれ」 藤原俊成
鬘物の能「東北」は「軒端の梅」とも呼ばれています。
昔、旅の僧が東北院(一条天皇の皇后 上東門院の御所)に咲いた真紅の美しい梅に
見とれていると土地の女が現れてこれは和泉式部の遺愛の梅だと告げました。
和泉式部はこの御所に仕えて方丈の間の一隅に住まい、亡き娘の小式部内侍のために
軒端にこの梅を植えて慈しんだとつたえられています。
僧は一晩お経を読み続けると式部の霊が現れて礼を述べたといいます。
朧に霞む月、渡る風、花の香りは今も昔も切なく待ち遠しくて
愛おしく、廻る季節の賜物です。
二月半ばから北海道十勝の羊の牧場ではあかちゃんブーム。
黒やブチや白のきかんぼうたちがじゃれあっているそうです。
元気に育つといいですね。 s・y
春を待ちながら朝のトースト。熱~いアイルランドの紅茶がお伴です。
~月岡芳年の門下生 浮世絵師 日本画家~
梅は春風を待って咲く花、風待草とも呼ばれ、遥か昔、中国大陸から海を渡って
日本に運ばれて来ました。
春を一番に告げるのはその枝いっぱいに膨らんでほころんだ香しいつぼみたちの
ため息です。
「幾里か月の光もにほふらん梅咲く山の峰の春風」と藤原家隆は詠いました。
その甘い香りをのせた月の光が下の山々、里並みを照らして、白い花びらがいっそう愛らしく
身をふるわせて春風を立てているように思われます。
「春の夜は軒端の梅をもる月の光もかをるここちこそすれ」 藤原俊成
鬘物の能「東北」は「軒端の梅」とも呼ばれています。
昔、旅の僧が東北院(一条天皇の皇后 上東門院の御所)に咲いた真紅の美しい梅に
見とれていると土地の女が現れてこれは和泉式部の遺愛の梅だと告げました。
和泉式部はこの御所に仕えて方丈の間の一隅に住まい、亡き娘の小式部内侍のために
軒端にこの梅を植えて慈しんだとつたえられています。
僧は一晩お経を読み続けると式部の霊が現れて礼を述べたといいます。
朧に霞む月、渡る風、花の香りは今も昔も切なく待ち遠しくて
愛おしく、廻る季節の賜物です。
二月半ばから北海道十勝の羊の牧場ではあかちゃんブーム。
黒やブチや白のきかんぼうたちがじゃれあっているそうです。
元気に育つといいですね。 s・y
春を待ちながら朝のトースト。熱~いアイルランドの紅茶がお伴です。