佐久良城は滋賀県蒲生郡日野町佐久良にあります。今回は東海古城研究会の月例見学会で訪れました。
城趾の山下には駐車場が完備され、巨大な説明板があり、駐車場からわずかに歩くだけで城域に達します。
佐久良城は東近江市永源寺を拠点としていた小倉氏の支城とされます。佐久良城の東には長寸城があり「上の城山」と呼ばれ佐久良城の詰城だったようです。佐久良城は「下の城山」と呼ばれて居城となっていたと思われます。
佐久良城の登り口には情報BOXがあり案内チラシが入っていました。地元の方が用意してくださっているようですが、品切れの場合もありそうです。
佐久良城 入口 城道は地元の方が整備して下さっています。 感謝!
城道(見学路)は草刈りがしてあり、歩きやすくなっていました。一部の山林は私有地で整備の手が入っていない部分がありますが、山城見学には支障のない範囲でした。
佐久良城 害獣防止の柵 開けて入ったら必ず閉めよう!
最近の害獣(イノシシ、シカ、ニホンカモシカ)の被害は甚大で、農家の生産意欲を奪ってしまいかねない酷さです。柵のゲートは必ず閉めるのが、城巡りのマナーですね。
東尾根を断ち切る二条の堀切が掘られている
佐久良城の立地は南、西、北には川が流れており、防禦の弱点は東側だと思われます。そのため東側の尾根筋は堀切、馬出、土橋などで厳重に守られています。
佐久良城 Ⅱ郭(馬出)から主郭の土橋、堀切を見る 奥に主郭虎口
見学路は概要図の点線のようにⅡ郭へ直接進みますが、本来の城道は長い矢印のように進んでいたようです。ここは佐久良城の見どころの一つですが、うっかりすると単なる堀切のように見えるので要注意です。なおⅡ郭は見学路の改変で形状がかなり変わってしまったと思われ、元の形を想像すると馬出の形状になっていたようです。
土橋の両側は予想外の規模の広くて深い堀があります。ここも佐久良城の見どころだと思いました。土橋を進むと主郭の虎口に至ります。虎口には門があったとされ、門礎石らしい石がありますが、門の存在は未確認のようです。
佐久良城 主郭の土塁 内側には石積があり、今も残る
佐久良城は一見すると「土の城」の印象ですが、随所に石積が見られます。主郭の土塁の内側にも石積がぐるっと積まれていたようで、今もかなりの部分で残っています。土に埋もれかかっている部分も多いので見落とさないようにしたい見どころです。
転落石の矢穴 主郭内には土塁の石積の転落石があり矢穴がハッキリ残っている
主郭の土塁の石積から転落したと思われる矢穴で割って整形した石がいくつも転がっていました。矢穴の形状から年代が読み取れるそうですが、僕にはその知識がないので 残念!
佐久良城 主郭土塁上の南西隅の櫓台 南東隅にもある
佐久良城の主郭内部は未整備ですが土塁上は歩きやすく整備されています。南東と南西の隅には櫓台がハッキリと分かる状態で残されていました。
佐久良城 城趾法面には多数の竪堀が残されている 害獣防止柵越し
土の城の竪堀は、写真ではハッキリわからない場合が多いのですが、佐久良城の竪堀はその点よく残っていて、肉眼ではもちろん写真でも確認できました。
佐久良城 主郭西側の虎口
主郭西側にも虎口がありました、東側の虎口は規模が大きかったのですが、風化が進んで形状がはっきりしませんでしたが、西側の虎口は明確な形状が残っていました。
佐久良城 お馬洗いの池
見学路の案内標識に従って順路を進むと「お馬洗いの池」にいけます。概要図では貯水池となっていますが、地元では「お馬洗いの池」と呼んでいるようです。実際に馬を洗ったかどうかよりも、馬を洗えるような豊富な水量の池ということでしょう。ここも佐久良城の見どころの一つです。
佐久良城 主郭土橋の南側堀に石積が残る
見学会のメンバーが土橋の堀切にも石積があるのを見つけました。こんなところにも石積があるとは思わなかったので見落とすところでした。 やっぱり佐久良城は石積の城だったと思いました。
縄張図を見て、佐久良城は単純な形の小規模な土の城だと思いこんでいたので、その規模と複雑な構造に驚きました。更に石積が随所にありこれにもびっくりしました。
やはり現地で見ないとわからないことが多いのを改めて感じました。 驚きの多い大満足の城郭でした。
※石垣と石積の区別は 裏込石がある場合には石垣、ない場合は石垣としています。裏込石の有無が不明の場合で低い場合は石積としています。裏込石が不明でも高く積まれていれば石垣ですね。 正式な城郭用語では違うかもしれません。
城趾の山下には駐車場が完備され、巨大な説明板があり、駐車場からわずかに歩くだけで城域に達します。
佐久良城は東近江市永源寺を拠点としていた小倉氏の支城とされます。佐久良城の東には長寸城があり「上の城山」と呼ばれ佐久良城の詰城だったようです。佐久良城は「下の城山」と呼ばれて居城となっていたと思われます。
佐久良城の登り口には情報BOXがあり案内チラシが入っていました。地元の方が用意してくださっているようですが、品切れの場合もありそうです。
佐久良城 入口 城道は地元の方が整備して下さっています。 感謝!
城道(見学路)は草刈りがしてあり、歩きやすくなっていました。一部の山林は私有地で整備の手が入っていない部分がありますが、山城見学には支障のない範囲でした。
佐久良城 害獣防止の柵 開けて入ったら必ず閉めよう!
最近の害獣(イノシシ、シカ、ニホンカモシカ)の被害は甚大で、農家の生産意欲を奪ってしまいかねない酷さです。柵のゲートは必ず閉めるのが、城巡りのマナーですね。
東尾根を断ち切る二条の堀切が掘られている
佐久良城の立地は南、西、北には川が流れており、防禦の弱点は東側だと思われます。そのため東側の尾根筋は堀切、馬出、土橋などで厳重に守られています。
佐久良城 Ⅱ郭(馬出)から主郭の土橋、堀切を見る 奥に主郭虎口
見学路は概要図の点線のようにⅡ郭へ直接進みますが、本来の城道は長い矢印のように進んでいたようです。ここは佐久良城の見どころの一つですが、うっかりすると単なる堀切のように見えるので要注意です。なおⅡ郭は見学路の改変で形状がかなり変わってしまったと思われ、元の形を想像すると馬出の形状になっていたようです。
土橋の両側は予想外の規模の広くて深い堀があります。ここも佐久良城の見どころだと思いました。土橋を進むと主郭の虎口に至ります。虎口には門があったとされ、門礎石らしい石がありますが、門の存在は未確認のようです。
佐久良城 主郭の土塁 内側には石積があり、今も残る
佐久良城は一見すると「土の城」の印象ですが、随所に石積が見られます。主郭の土塁の内側にも石積がぐるっと積まれていたようで、今もかなりの部分で残っています。土に埋もれかかっている部分も多いので見落とさないようにしたい見どころです。
転落石の矢穴 主郭内には土塁の石積の転落石があり矢穴がハッキリ残っている
主郭の土塁の石積から転落したと思われる矢穴で割って整形した石がいくつも転がっていました。矢穴の形状から年代が読み取れるそうですが、僕にはその知識がないので 残念!
佐久良城 主郭土塁上の南西隅の櫓台 南東隅にもある
佐久良城の主郭内部は未整備ですが土塁上は歩きやすく整備されています。南東と南西の隅には櫓台がハッキリと分かる状態で残されていました。
佐久良城 城趾法面には多数の竪堀が残されている 害獣防止柵越し
土の城の竪堀は、写真ではハッキリわからない場合が多いのですが、佐久良城の竪堀はその点よく残っていて、肉眼ではもちろん写真でも確認できました。
佐久良城 主郭西側の虎口
主郭西側にも虎口がありました、東側の虎口は規模が大きかったのですが、風化が進んで形状がはっきりしませんでしたが、西側の虎口は明確な形状が残っていました。
佐久良城 お馬洗いの池
見学路の案内標識に従って順路を進むと「お馬洗いの池」にいけます。概要図では貯水池となっていますが、地元では「お馬洗いの池」と呼んでいるようです。実際に馬を洗ったかどうかよりも、馬を洗えるような豊富な水量の池ということでしょう。ここも佐久良城の見どころの一つです。
佐久良城 主郭土橋の南側堀に石積が残る
見学会のメンバーが土橋の堀切にも石積があるのを見つけました。こんなところにも石積があるとは思わなかったので見落とすところでした。 やっぱり佐久良城は石積の城だったと思いました。
縄張図を見て、佐久良城は単純な形の小規模な土の城だと思いこんでいたので、その規模と複雑な構造に驚きました。更に石積が随所にありこれにもびっくりしました。
やはり現地で見ないとわからないことが多いのを改めて感じました。 驚きの多い大満足の城郭でした。
※石垣と石積の区別は 裏込石がある場合には石垣、ない場合は石垣としています。裏込石の有無が不明の場合で低い場合は石積としています。裏込石が不明でも高く積まれていれば石垣ですね。 正式な城郭用語では違うかもしれません。