宝島のチュー太郎

酒屋なのだが、迷バーテンダーでもある、
燗酒大好きオヤジの妄想的随想録

古い手帳 その3

2008年09月25日 21時05分03秒 | 追憶







私が16歳の夏。
初めてのヒッチハイクの旅。

それをメモった手帳が出てきた。

それは、最後まで書き切らずに、ある日、唐突に終わっている。

ただ、終盤に近いところまでは書いているのと、当時の物価が判って面白いから、連続物としようと思い立った。

自分だけのタイムカプセルを開く気分でもある。



原文に忠実にコピー。




以下コピーーーーー





8月12日

6時起床
8時ユースを出発

7台目
普通の車に乗ったごく平凡な人

8台目
普通車、カーステレオつきのかっこいいの。
親切な人だった。
カーステレオのパックを森進一のから、ドラムドラムに切りかえた。

9台目
大型ダンプ。
これには52kmぐらいのった。
途中で眠くなってしらぬまにうとうとしてしまった。

10台目
ひたいに傷のある人だった。
これもカーステレオつきのごきげんな車。
こいつで長崎入り。

11台目
2人の青年だった。
信号待ちで止まっている所を声かけたら、かんたんに乗せてくれて、その上長崎市内の名所を方々まわってくれたんだ。
ほんとうにいい人たちだった。
氷、コーラ、グラーバー邸入場料などたくさんおごってくれた。

昼飯(ラーメン) 120円
フィルム代(白黒36枚) 290円
固形燃料 240円
この手帳 200円
ボールペン 50円

長崎、肥前屋に着く
宿泊費 900円
電話代 90円


ーーーー以上コピー





なんだか、河端少年は、やたらカーステレオに感動している。
この頃は珍しかったのだろう。

それも、カセットテープ以前の8トラじゃなかったか。

11台目の長崎の青年二人組のことは記憶にある。
長崎市内の交通量の激しいところで降ろされた後、信号待ちの車列の中の1台を、私が窓をコンコンとノックして交渉したシーンが今でも目に焼き付いている。

当時、多分大学生くらいだったんじゃないだろうか。
とてもよくしてくれた。

ヒッチハイクで旅していると、こういう人達に時々遭遇する。
そういう人達は、大概、自分達も過去に某かの経験のある人達であることが多い。

私も機会があれば、そうしてやりたいとは思ってはいるが、昨今の物騒さを思うにつけ、古き良き時代を懐かしく回想するのである。


しかし、上陸して3日目にようやく、このコピーの元になる手帳を買ったことになっている。

一体それまでの記録はどうしてたのだろう。


今暫く続く・・・・



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