NPO 集改センターで2月に行われたフリーセミナー、「ADRのに基づくマンション紛争の解決事例」についてのご報告をいたします。
<開催日時> 2010年(平成22年)2月16日(火曜日)午後3時~5時
<テ ー マ> 「裁判外紛争解決制度(ADR)に基づくマンション紛争の解決事例」
~トラブル解決法としてのADRから学ぶ~
< 講 師 > 木村 長敏氏(NPO集改センター正会員・マンションADR研究所主宰)
<開催場所> 大阪建築会館 3階 会議室
<参 加 者> 17 名
<セミナーレジメ>
1.紛争解決の選択肢としての背景 ADRのニーズ
2.マンショントラブルの特殊性
3.ADR促進法の施行
4.ADRの特質
5.ADR手続き実施者(メディエーター)の役割
6.マンショントラブルの新たな対話法
7.ADRの用語
8.手続き実施者(メディエーター)のスキル
9.マンションADRの目指すもの
10.ADR解決事例紹介
11.マンションADRに期待される今後
12.マンショントラブル事例
13.メディエーターのためのその他の参考スキル
<内容>今回の参加者は6割以上がADRを知っておられる方ということで、基本説明は簡単に、実際のニーズ、マンショントラブルの特性などを踏まえADRがなぜ必要なのか、ADRを用いることでどのような結果へ導くことができるのか。木村氏本人がかかわった事例をもとに説明された。
ADRは簡単に表現すれば「紛争の話合い解決」の手法である。マンション問題は訴訟までしたくないために「放置」されている場合が多く、その多くは「コミュニケーション」ができてないための「気持ちの問題」が多い。 ADRにより第三者による「話し合いの場づくり」、それぞれの言葉を聴いてあげることによる「気持ちの開放」ができ、問題も解決し、そのままマンションに住むことができる、さらにコミュニケーションのなかった相手とのつながりができ、以前よりもより良い関係になることもある。
<感想>今回のセミナーでは机上の話ではなく、木村氏が長年マンション管理士として実際にされた実例をもとに話されており、実質的で参加者も今抱えている問題が解決できるのでは・・と心に響いたようだ。ADRは手法として世間でも注目を浴びているが、木村氏の語るADRはその場の解決策だけではなく、昨今希薄になっている人との付き合いをつなげる影響さえもある。
木村氏は「マンショントラブルはマイナスばかりではない」という。まさに雨降って地固まるという効果を作り出している。手法という言葉で片付けるにはもったいなく、マンショントラブルに特化した独自の世界を作り出されている。
マンションの問題解決の糸口は「メディエーター」のスキルが重要だ。
・相手方での場づくりをすること。
・よく聴いてあげること、聴いたことを言い換え・まとめることによる 「受容された=満足感」「結局はマンションでは安心安全な生活にしたいだけなんですね」と木村氏は語る。
セミナー後には管理組合の理事の方が絶賛され、ぜひ次のセミナーの企画をとの声があがっている。人とのコミュニケーションで「言語」の果たす役割はわずか7%。あとは目、態度、声の抑揚等であると言われている。
トラブルのほとんどは被害者意識からくるという。普段の生活・仕事に反映できそうだ。
【お問合せ先】本部 電話06-6943-8383 FAX06-6943-8382
Email : osaka@@shukai.or.jp(@を半角にして送ってください)
=======================================================================
大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良を中心に広島、山口、北九州、福岡でも大規模修繕工事、マンション管理運営をサポートする専門家集団
マンションなんでも相談は こちら