2018-19 SAMPDORIA
ジャンパオロ政権3年目、今季のサンプはこんなチーム!!
開幕戦は延期になったサンプだが、夏のメルカートが締め切られて今季の陣容が決まった。恒例の最終日駆け込み補強。サンプは最後の最後にトップ下の「リカルド・サポナーラ」とCBの「ロレンツォ・トネッリ」、さらにMFの「アルビン・エクダル」を獲得。ただ、本当か嘘か怪しいがFWで最終日にほぼ合意に至っていた「シモーネ・ザザ」を土壇場でトリノにさらわれて、放出したサパタタイプのFWの補充は無いままに終わった。これがどうでるか?。しかし、こやつはサンプユース出身ながら、成長した後サンプの呼び戻しオファーを2度も断りやがって!
開幕戦でどうなる事かと思ったが、2戦目のナポリで完勝して今季に期待を抱かせたサンプ。一番大きなトレイラの穴、次に大きなサパタの穴、この2つをどう埋めるかが今年のチームの鍵。今季は最終的に入れ替わりがかなり激しくなった。GKも含めて、レギュラースタメン11人の内の半分は変わったと言えよう。
今季も非常に国際色豊かなメンバー構成。サンプ初となるガンビア代表の選手(コリー)がいたり、スウェーデンやデンマーク、イングランド人などはサンプとしては珍しい。
- イタリア 10人(クアリアレッラ、カプラーリ、サポナーラ、ムッルー、サーラ、レジーニ、トネッリ、ロランド、フェラーリ、アウデーロ)
- ポーランド 3人(リネッティ、ベレシンスキ、コフナツキ)
- フランス 2人(デフレル、レヴェルベ)
- ブラジル 2人(タヴァレス、ラファエル)
- ウルグアイ 1人(ラミレス)
- チェコ 1人(ヤンクト)
- ベルギー 1人(プラート)
- パラグアイ 1人(バッレート)
- デンマーク 1人(アンデルセン)
- スロベニア 1人(ベレッツ)
- スウェーデン 1人(エクダル)
- イングランド 1人(ヴィエイラ)
- ガンビア 1人(コリー)
- モンテネグロ 1人(スティエポヴィッチ)
加入選手の中で一番高かった補強は「デフレル」だった。それ以外に期待が大きいのが「ヤンクト」「コリー」「ヴィエラ」「エクダル」あたりか。強みは相変わらずMF陣で、勝手に私が「ヤングサンプカルテット」と呼んでいた4人はブルーノ・フェルナンデス以外にトレイラもいなくなってしまったが、代わりにヤンクトやヴィエイラと言う面白い選手が入ってきてる。守備陣はGKヴィヴィアーノとDFシルヴェストレのベテラン2人に代わって、GKアウデーロとDFアンデルセンと物凄く若返ったので、吉か凶、どちらに転ぶか見物だ。
さて、各セクションを細かく見てみよう
SAMPDORIA 2018-19(2018・9・7現在) ※赤字が新加入選手
FW陣 クアリアレッラ デフレル
(カプラーリ) (コフナツキ)(スティエポヴィッチ)
FW陣 6.5⇒ティフォージの評判も良かったサパタは、ジャンパオロの求めるストライカー像では無かったっと言う事で切られ、タイプが違うデフレルを獲得。もう1人獲るのではと言われていたが、最終的にザザの獲得に失敗して補強は無かった。と言うわけでレギュラー候補はキャプテンのクアリアレッラとデフレル。
パワーとポストプレーが出来たサパタに対して、デフレルはどちらかと言うとスピードと左足の鋭いシュートが有る。昨シーズンあまり試合に出ていないのでまだコンディション不足ではあるが、第2節のナポリ戦で2得点上げてとりあえずドリアーノへの挨拶は済ませた。昨季がさすがにキャリアハイになると思われるクアリアレッラも、とんでもないヒールボレーを決めて”老いてますます盛ん”、まるで三国志の黄忠のような頼もしさを見せている。この2人はコンビも悪く無さそう、と言うかクアリアレッラは誰と組んでもそつなくこなすので楽しみだ。まぁ正直、この記事を書くのが2節の前か後かでだいぶ内容が変わったと思う。1節終わった時点で書いていれば、私のFW陣評価は6だっただろう。
カプラーリとコフナツキも勝負の年。ジャンパオロが「今のサンプの中で一番1対1で抜ける」と言っているカプラーリはトップ下でも起用されるだろうが、やはりFWとしてこの2人を超えないといけない。課題は決定力。また、コフナツキは無限のポテンシャルを秘めているのは間違いないので、20歳でW杯まで出てしまって調子に乗って伸び悩むのが怖い。タイプ的には同郷の先輩のレヴァンドフスキを目指して欲しいが。18歳のスティエポヴィッチはレンタルに出されずにサンプに留めたと言う事で、相当のジャンパオロの期待っぷりがわかる。ここでクアリアやデフレルから学んで、その後にレンタルで実戦経験を積んでと言う形になっていくか。
MF陣 サポナーラ
(ラミレス) (カプラーリ)
MF陣 8⇒トレイラがいなくなった事で変化を見せたMF陣。2試合だけ戦った現在、新加入で合流してから日が浅い選手も多いし、プラートの怪我なども有りまだ今シーズンのレギュラーがどうなるか予断を許さない状況だ。逆に言うとそれぞれの選手が個性は違えど、高いレベルで切磋琢磨している状況でも有る。まず一番のポイントはトレイラの後釜。初戦誰もいなくてバッレートにやらせて大失敗。2戦目に加入したてのエクダルを起用してかなり良かった。それに加えて若手新加入のヴィエイラも、将来性を感じさせる面を見せている。ただ、ジャンパオロはプラートが怪我明けたら、この”PLAY”のポジションで試してみたいようだが。そうすると左右MFはヤンクトとリネッティ、そしてバッレートの争いになる。ただ私は選手層的にもプラートを従来通り右で使って、エクダルとヴィエイラでPLAYを争っていくような形になっていくと思うが。またトップ下はガストン・ラミレスが良い時と悪い時の差が激しいために、サポナーラ、さらにFWでもあるカプラーリとの争いはし烈になっていくだろう。いずれにせよ複数のポジションをこなせる選手が多く、実力も伯仲。PLAYのポジションさえ固まれば、非常に面白い中盤が完成すると思う
DF陣
ムッルー ベレシンスキ
DF陣 6.5⇒昨季のレギュラーはベレシンスキのみ。ガラッと変わったDF陣。まずCBはアンデルセンの成長により、ここ4年間の柱のシルヴェストレと、値段は高いがそこそこはやれていた”ジャン・マルコ”フェラーリはあっさり契約されず。そして”新しいクリバリ”と呼ばれるコリーと、去年も噂があったナポリの実力者トネッリが補強された。さらに違うフェラーリ、”アレックス”フェラーリも加入したが、彼はCBと右SB両方のユーティリティバックアッパーだろう。右SBは放出の噂が絶えなかったサーラも結局残留して、去年と同じ陣容。左SBはブラジルから攻撃力に定評があるタヴァレスが新加入。両刃の剣だが、いずれにせよセリエAのディフェンスに慣れるには時間がかかるだろう。場合によってはドド2世になってしまう危険性も有る。ただ、2年目のムッルーが昨季よりは成長を見せており、ジャンパオロはムッルーに期待しているようだ。レヴェルベとロランドは正直レンタルに出さなければいけなかった余剰若手戦力で、冬のメルカートで何とかレンタル先を見つけるような展開になるだろう
GK陣 アウデーロ
GK陣 7⇒ついにGKの陣容がガラッと変わった。正GKだったヴィヴィアーノはスポルティング・リスボンに移籍。4年間に渡るヴィヴィアーノ時代が終わった。去年開幕時の2ndGKのプッジョーニも昨季途中に既にいなくなっており、昨季と比べるとGK陣は総入れ替え。
メルカートの序盤では、ブラジルのシャポコエンセのジャンデレイが第一候補に挙がっており、獲得寸前までいったが土壇場で破談に。最終的に選ばれたのがイタリアU-21代表で、ユーヴェが保有、昨季はセリエBヴェネツィアで正GKを務めていたアウデーロ。21歳と言う若さでサンプの正GKを務めるのはあのパリュウカ以来だそうだ。鋭い反応と積極的な飛び出しで、ここまでの所はかなり好印象だ。個人的には良かったと思っている。このままサンプが買い取りオプションを行使するぐらい活躍して欲しい。
昨季の2ndGkのベレッツを買い取った為に、さらに2ndGK候補にナポリのラファエルを獲得したのはタダだったとは言えやや驚きだった。ベレッツもスロヴェニア代表に選ばれてるぐらいの実力者で、実力はそんなに差は無い3人。しかも3人ともそこまで大きくは無いが反応が良いと言うタイプで、比較的似ていると思う。
1人1人を点数で表すとすると、昨季が
ヴィヴィアーノが8、プッジョーニが6.5、トッツォが5.5に対して今季が現時点では
アウデーロ7.5、ラファエル7、ベレッツ7 って言う感じかなぁ。
いずれにせよ、ユーヴェが悔しがるぐらいアウデーロには成長・活躍して欲しい(ユーヴェは保険で買戻しオプションを付けてきてはいるが・・・)
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移籍情報総まとめ
ここまでに決定した獲得・放出選手を中心に、サンプの移籍情報をお届け!※ が、新たな更新情報
<2018・9・13現在>
IN(金額は全て推定)
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テクニカル・ディレクター ワルテル・サバティーニ⇒インテルから移籍
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GKエミル・アウデーロ(21)⇒ユーヴェ(昨季はヴェネツィア=B)から100万ユーロでレンタル。買い取りオプション1100万ユーロ、ユーヴェの買戻しオプション1500万ユーロ
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GKラファエル(28)⇒ナポリからフリートランスファーで移籍
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DFアレックス・フェラーリ(24)⇒ボローニャからレンタルで加入。買い取りオプションは450万ユーロ
- DFオマール・コリー(26)⇒ベルギーのゲンクから750万ユーロ+成績次第で200万ユーロのボーナスと言うオプションで完全移籍
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DFジュニオール・タヴァレス(21)⇒サンパウロ(ブラジル)から100万ユーロでレンタル。買い取りオプション200万ユーロ
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DFマクシム・レヴェルベ(21)⇒オルビア(セリエC)からレンタルバック
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DFガブリエレ・ロランド(23)⇒パレルモ(セリエB )からレンタルバック
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DFロレンツォ・トネッリ(28)⇒ナポリから50万ユーロでレンタル。25試合以上に出場すると750万ユーロでの買い取り義務オプション
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MFロナウド・ヴィエラ(20)⇒リーズ(イングランド)より700万ユーロで完全移籍。イングランド(ポルトガル・ギニアビサウ)人
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MFダオウダ・ピータース(19)⇒クラブ・ブルージュ(ベルギー)よりフリートランスファーで完全移籍。ベルギー(ギニア)人
- MFヤクブ・ヤンクト(22)⇒ウディネーゼからレンタルで加入。買い取りオプションは1500万ユーロ
- MFモハメド・バーロウリ(18)⇒リヨンから完全移籍。フランス人
- MFリッカルド・サポナーラ(27)⇒ナポリからレンタル。買い取りオプション900万ユーロ
- MFアルビン・エクダル(29)⇒ハンブルガーSV(ドイツ)から230万ユーロで完全移籍
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FWグレゴワール・デフレル(27)⇒ローマから150万ユーロでレンタル。買い取りオプション1800万ユーロ。フランス人
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FWイディル・ボートリフ(18)⇒スタンダード・リエージュ(ベルギー)から完全移籍。フランス人
OUT (金額は全て推定)
- テクニカル・ディレクター ダニエレ・プラデ⇒ウディネーゼに移籍
- スカウト リカルド・ペチーニ⇒エンポリに移籍
- GKエミリアーノ・ヴィヴィアーノ(32)⇒200万ユーロでポルトガルのスポルティング・リスボンに完全移籍
- GKアンドレア・トッツォ(25)⇒エラス・ヴェローナにレンタル
- GKウラジミーロ・ファルコーネ(23)⇒ルッケーゼ(セリエC) にレンタル
- DFロレンコ・シミッチ(22)⇒SPALに再レンタル
- DFマティアス・シルヴェストレ(34)⇒エンポリ(B)に完全移籍
- DFジャンマルコ・フェラーリ(26)⇒サンプから買い取りオプション行使されずに、元々在籍していたクロトーネに戻る
- DFボゾ・ミクリッチ(21)⇒クロアチアのハイデュク・スピリットに完全移籍
- DFミハル・トミッチ(19)⇒M.S.K. Žilina1904(スロヴァキア)に買い取りオプション&買戻しオプション付きレンタル
- DFジャコモ・フェッラッツォ(19)⇒ユーヴェ・スタビア(セリエC) にレンタル
- MFダヴィデ・イヴァン(23)⇒ヴィス・ペーザロ(セリエC) にレンタル
- MFヴァレリオ・ヴェッレ(24)⇒ペルージャ(セリエB) にレンタル
- MFリッキー・アルヴァレス(30)⇒契約解除。アトラス(メキシコ)に完全移籍
- MFルーカス・トレイラ(22)⇒3000万ユーロでアーセナル(イングランド)に完全移籍
- MFレオナルド・カペッツィ(23)⇒エンポリ(B)に買い取りオプション付きレンタル。サンプの買戻しオプション有り
- MFアントニオ・パルンボ(22)⇒サレルニターナ(セリエB)にレンタル
- MFミケーレ・ロッカ(22)⇒リヴォルノ(セリエB)に2年レンタル
- MFアンドレア・テッシオーレ(18)⇒ヴィス・ペーザロ(セリエC)にレンタル
- MFデニス・バウムガルトナー(20)⇒FK DAC 1904(スロヴァキア)にレンタル
- MFフェデリコ・フルラン(27)⇒すぐさまテルナーナ(セリエB) にレンタル
- FWデュヴァン・サパタ(27)⇒1200万ユーロでアタランタに2年間レンタル。買い取りオプション1200万ユーロ
- FWフェデリコ・ボナッツォーリ(21)⇒パドヴァ(セリエB)にレンタル
- FWイブラヒマ・バルデ(19)⇒ヴィス・ペーザロ(セリエC)にレンタル
- FWジャコモ・ヴリオーニ(19)⇒ヴェネツィア(セリエB)に再度レンタル
- FWジョアン・リッチューリ(18)⇒スポルティング・ブラガ(ポルトガル)にレンタル
総額4,200万ユーロ+1200万ユーロ(買い取りオプション)
収支 +最低2120万ユーロ
収支に関しては、レンタルで買い取りオプションとか、分割払いとかあるのでなかなか一つの答えを出すのは難しい。しかし今年に関しては私はプラマイほぼ0ぐらいだと思っている
要は
売却(トレイラ3000万+サパタ買い取りいれて2400万+ヴィヴィアーノ200万)=5600万
獲得(ヤンクト買い取りいれて1500万+デフレル買い取りいれて1950万+ヴィエラ700万+コリー750万+エクダル230万+アウデーロ、タヴァレス、トネッリのレンタル料で250万)=5380万
これが現実の収支だと思う。
※序盤から決まりかけて破談になったのが多かったと思う。サパタを早めに売ったが、その代わりのFW探しが難航した。結局ザザを取りのがした事によりデフレルだけの加入だったが、まあしょうが無い。サバティーニが来ようがフェレーロが急に大盤振る舞いするようになるわけでは無いので、私はハナからFWは1人しか獲らないと思っていたし。昨季よりトータル的には入れ替わりが多くて不安な面も多いが、若手の成長にきたるはず!
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なお、今季新加入した面々の詳細情報は
’18-’19 夏メルカート 新入団選手
でアップします!
↓↓最後に加入したこの2人などの情報も含めて!
↑↑©Sampdoria official pageより