さて、いよいよ開幕まであと1日と迫ったサンプだが、メルカートで大きな動きがあった。なんと開幕4日前にキャプテン売却!これでこの夏2人目のキャプテン売却。レギュラーも急転直下また見直しを迫られる。それらの詳細を見ていこう。
サンプトピックス
1.まずはポルトガルの至宝、ブルーノ・フェルナンデスを推定100万ユーロ+買い取りオプション付き(600万ユーロ)のレンタル移籍で獲得。前々から噂には上っていたが、今回のリオ五輪にレギュラーとして出場していたので正式発表が遅くなった。9月で22歳になる若さながら、すでにウディネーゼのレギュラーとしてセリエAを3年戦っている。ポルトガルではルイ・コスタ2世と言われている選手で、ファンタジー溢れるMF。トップ下やサイドの攻撃的MFが本職ながら、ストラマッチョーニ監督時代はレジスタにコンバートされてプレーの幅を広げた。サンプでは背番号10を与えられ、ポスト・ソリアーノとしての期待がかかる。ユース世代からずっとポルトガル代表としてプレーしており、U-21時代はキャプテン(7試合2得点)。そのままオリンピック代表にも選ばれて、10番をつけて3試合に出場。ホンジュラス戦では2アシストを決めて、ポルトガルのグループ首位通過に大きく貢献した。しかし、決勝トーナメントでドイツに粉砕されてそのままサンプ入りを果たした。
↑↑©U.C.SAMPDORIA オフィシャルページより
Bruno Fernandes 10 ブルーノ・フェルナンデス
- ポジション:MF
- 1994年9月8日生まれ(21歳)
- ポルトガル Maia出身
- 180cm 75kg
- 昨季:ウディネーゼ 31試合3得点
- ポルトガル五輪代表:3試合0得点
2.そして悲しいお知らせ。一度は断ったはずのミハイロビッチの誘い。しかしシニサはローマに去ったブルーノ・ペレスの後釜として執拗に”ロロ”を追っており、ついに陥落。デ・シルヴェストリのトリノ移籍が決定した。360万ユーロ+ボーナスで完全移籍。今季のキャプテンとして任命した後だけに、何とも後味が悪い。それだけで無くもう一つサプライズ!この夏加入して、DFの柱として期待されていたカスタンもレンタルでトリノへ移籍。なんなんじゃこりゃ?開幕直前で2人のレギュラーDFを失うとは!?
↑↑まさか1ヶ月足らずでおさらばするとは・・・まあヒール顔だったしサンプのユニは似合わなかったな。ローマとかトリノとか濃い赤系の方が似合う顔だ。まぁ2度とこのユニには袖を通さないでくれ
↑↑キャンプ開幕当初の写真。ボナッツォーリ、クルスティチッチ、ポンセ、クラピカス、カッサーノ、デ・シルヴェストリ。1ヶ月経って残ってるのは、なんとユースのGKクラピカスだけ・・・
”IN BOCCA AL LUPO LOLLO!!”
3.2人のDFと入れ替わる形で復活したのが、ずっと噂になっていたドド。2年間のレンタルで、買い取りオプション付き(500万ユーロ)。この夏の間に髪も切って、ドド・マークⅡとしてさわやかにパワーアップして帰って来た。彼については個人的には好きだから何回か触れたが、とにかく課題は守備。その守備の脆さから、正直サンプファンの中では彼の復帰を快く思わない人の方が多いかもしれない。ただ天然の左利きであのドリブル力、サイドバックとしては十二分な攻撃力はなかなか真似できるものでは無いし、レアルのマルセロのように化けるのを期待してるのだ。ちなみに背番号はカスタンの5番を引き継いだ。仲が良いカスタンにサンプは良いよと勧めておいて、そのカスタンと入れ替わりでサンプに入る。なんとも皮肉だ。
びふぉー
あふたー
↑↑©U.C.SAMPDORIA OFFICIALページより
※”ロロ”の移籍に関しては、ムードメーカー的な役割を含め人間的な面から見れば相当大きい。個人的にも当然残って欲しかった。ただ29歳になり、昨年負った大怪我から正直100%以前の力に戻っていない彼をここで見切ったのは英断と言える。SBに関してはドドが復帰し左、そして左だったサーラが右SBに再コンバートされるのだろうが、テクニック面+若さと言う面から見ればパワーアップしただろう。技術に優れた選手を好むジャンパオロの望み通りとも言える。ただ当然ドドの守備力に不安は残るし、経験やチームの和などマイナス面も多い。
しかしドドの移籍なんて1ヶ月前から話に上っていたのに、ここまで決まらないとは。ぎりぎりまで粘って安くさせようとしたなら話は分かるが、500万ユーロは当初の噂の値段から何一つ変わっていない。なによりカスタンの移籍は全くの???。こちらはどうやらジャンパオロが、実現したいサッカーに彼は不適合と判断したみたいで、それを告げた結果カスタンが移籍を望んだようだ。おかげでCBの補強は急務。
4.その他のニュース
- ついにずっと狙っていたMFデニス・プラートの獲得がほぼ決定。このアンデルレヒトの10番・ベルギーの至宝は最終的に800万ユーロ+ボーナスで200万ユーロと言う形で決着がつきそうだ。
- こちらもほぼ決定事項。クロトーネのMFレオナルド・カペッツィ(21)を200万ユーロで獲得、そしてそのままクロトーネに1年間レンタルで貸し出す。去年のルーカス・トレイラの再現を狙う形。昨季はクロトーネで32試合2得点。将来に向けて楽しみな投資だ。
- 干されてるカッサーノには、同じリグリア州・キアーヴァリのヴィルトゥス・エンテッラ(セリエB)が獲得の意思を示している。カッサーノのジェノヴァの家からも近いし・・・ただカッサーノがBでやる姿があまり想像できないが。カッサーノはこんな扱いでもサンプに残りたいと言っているが、どうなんだろう。戦力的にも必要だと思うけどなぁ。もはや選択肢は4つか。
- サンプに奇跡の残留
- ヴィルトゥス・エンテッラ
- バーリ(故郷)
- 引退
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移籍トピックス
ここまでに決定した獲得・放出選手を中心に、サンプの移籍情報をお届け!※赤字が、新たな更新情報
<2016・8・19現在>
加入系選手(金額は全て推定)
- GK アンドレア・トッツォ(24)←ノヴァラからレンタルバック
- GK ティタス・クラピカス(17)←ユースから昇格。195cmのリトアニア人
- DF ダニエル・パヴロヴィッチ(28)←グラスホッパー(フロジノーネ)。フリートランスファー。2年契約(+3年目オプション)。スイス人
- DF ヴァスコ・レジーニ(25)←ナポリからレンタルバック
- DF ドド(24)→インテルにレンタルバック→2年間レンタル+買い取りオプション(500万ユーロ)付きでレンタル移籍
- MF ルーカス・トレイラ(20)←ペスカラからレンタルバック
- MF ルカ・チガリーニ(30)←アタランタから350万ユーロで完全移籍。3年契約。推定年棒100万ユーロ
- MF ミルコ・エラモ(27)←トラパニからレンタルバック
- MF フイリップ・ジュリチッチ(24)←ベンフィカ・リスボンから買い取りオプション付きレンタルで移籍(300万ユーロ)
- MF カロル・リネッティ(21)←レフ・ポズナンから完全移籍(300万ユーロ)。5年契約
- MF ブルーノ・フェルナンデス(21)←ウディネーゼから100万ユーロ+買い取りオプション(600万ユーロ)付きでレンタルで移籍
- FW アンテ・ブディミル(25)←クロトーネから180万ユーロで完全移籍。クロアチア人
- FW パトリック・シック(20)←スパルタ・プラハから400万ユーロで完全移籍。チェコ代表
総額2,730万ユーロ
放出系選手 (金額は全て推定)
- GK アルベルト・ブリニョーリ(24)→ユーヴェにレンタルバック→レガネス(スペイン1部)にレンタル
- GK サムエレ・マッソーロ(20)→サンレメーゼ(セリエD)にレンタル
- GK ヴラディミーロ・ファルコーネ(21)→リヴォルノ(レガプロ)にレンタル
- DF ニクラス・モイサンデル(30)→ウェルダー・ブレーメンに180万ユーロで完全移籍
- DF ジャメル・メスバー(31)→?
- DF マッティア・カッサーニ(32)→バーリに完全移籍
- DF アンドレア・ラノッキア(28)→インテルにレンタルバック
- DF モビド・ディアキテ(29)→?
- DF リカルド・マッサ(19)→ポンテデラ(レガプロ)にレンタルで移籍
- DF ガブリエレ・ロランド(19)→ラティーナ(セリエB)にレンタルで移籍
- DF ロレンツォ・デ・シルヴェストリ(29)→トリノに360万ユーロで完全移籍
- DF レアンドロ・カスタン(29)←ローマからレンタルで加入(レンタル料50万ユーロ)→その後トリノにレンタル移籍
- MF フェルナンド(24)→スパルタク・モスクワに1250万ユーロ+ボーナスで完全移籍
- MF ホアキン・コレア(21)→セヴィージャに1300万ユーロ+再売却時ボーナス500万ユーロで完全移籍
- MF ラザロス・クリストドゥロプーロス(29)→エラス・ヴェローナにレンタルバック
- MF ネナド・クルスティチッチ(26)→契約解消→アラヴェス(スペイン)に完全移籍
- MF セリネッリ(19)→トゥットクイオ(レガプロ)にレンタルで移籍
- MF ジャコモ・カロ(19)→ポンテデラ(レガプロ)にレンタルで移籍
- MF アレッサンドロ・デ・ヴィティス(24)←スパルからレンタルバック→ラティーナにレンタル移籍
- MF ミケーレ・ロッカ(20)←ヴィルトゥス・ランチャーノからレンタルバック→ラティーナにレンタル移籍
- MF ロベルト・ソリアーノ(25)→ヴィジャレアルに1410万ユーロで完全移籍
- MF ホセ・カンパーニャ(23)←スペイン、アルコルコンからレンタルバック→レヴァンテ(スペイン)に120万ユーロで完全移籍
- FW アレッハンドロ・ロドリゲス(25)→チェゼーナにレンタルバック
- FW ジャンルカ・サンソーネ(29)→ノヴァラ(セリエB)に120万ユーロで完全移籍
- FW フランチェスコ・フェダート(23)→バーリ(セリエB)にレンタルで移籍
- FW オレゲル・メルカイ(19)→トゥットクイオ(レガプロ)にレンタルで移籍
- FW フェデリコ・ボナッツォーリ(19)←ヴィルトゥス・ランチャーノからレンタルバック→ブレッシア(セリエB)へレンタルで移籍
- FW アンドレス・ポンセ(19)→ルガーノ(スイス)にレンタルで移籍
総額4,740万ユーロ
収支 +2,010万ユーロ
※あくまで推定の金額だし、これ以外に既にレンタルで獲得していた選手の買い取りオプション更新料
クアリアレッラ250万、ヴィヴィアーノ300万、サーラ500万 など
や逆にすでに放出していて買い取りオプションを行使してもらった選手たち
ダンカン600万、リッツォ600万、ゾレック120万 など
が有るのでどこで収支をまとめるかは難しいが。他にも例えばエデルを売った代金は、エデルは2年レンタルで買い取り義務オプションなのでお金が入ってくるのは来年になる。でも大体こんな感じだろう。ここからプラート、カペッツィ獲得して、さらにCBは一人絶対取れるだろう!
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↓↓さて、これらの移籍を踏まえて現在のフォーメーション
SAMPDORIA 2016-17(2016・8・19現在) ※赤字が新加入選手
FW陣 ムリエル クアリアレッラ
(シック) (ブディミル)(カッサーノ)
※カッサーノは練習生扱い・・・
MF陣 アルヴァレス
(ジュリチッチ)
※完璧に刷新された中盤。そしていよいよトップ下のデニス・プラート(アンデルレヒト)の獲得が秒読み段階になった。シックもトップ下で試されており、トップ下の選手は多い。レギュラー候補が全員バラエティに富んだ国の20-22歳の若者なので、”もろ刃の剣”だ。大化けする可能性も有るし大コケするかもしれないが、楽しみだ。ただ攻撃的な選手が多く、献身的な汗かき役や守備が強いのがバッレートとパロンボぐらいしかいない・・・
DF陣
ドド サーラ
※ここにきて緊急事態。ドドの復帰が実現したが、一気にレギュラー候補だった2人を失った。サーラを右に再コンバートしてドドが左。センターバックは当座3人で回すのだろうが、補強は必須だ 。今のところ名前が挙がっているのが、オイコノモウ(ボローニャ)、ビアンケッティ(ヴェローナ)、シモーネ・ロマニョーリ(カルピ)、トロイ(アタランタ)、ゴンザレス(パレルモ)など。
GK陣 ヴィヴィアーノ
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と言ったところで、今のところかなり攻撃的な布陣だ。サイドバックも元来のMFのサーラと、攻撃に特色があるドド。MFは全員テクニカルな攻撃的な選手。この布陣が、技術に長けた選手を好み、グラウンダーでパスを回してボールを保持するジャンパオロのサッカーを体現していくのだろう。今年のチームは本当に”もろ刃の剣”だ。DFはジャンパオロのシステムに期待するしかない。
ただ、まだ加入したばかりの選手も多く、開幕戦はこの布陣は間に合わないであろう。そこで開幕戦プレビュー↓↓
次節:セリエA開幕戦 2016年 8/21(日) 対エンポリ @エンポリ 現地20:45Kick Off(日本時間深夜3:45)
[試合前情報]
3度目となるサンプとエンポリの開幕戦。前2回はいずれもルイジ・フェラリスで。1987/88サンプ2-0エンポリ(マンチーニ、ヴィアリ)。2006/07サンプ1-2エンポリ (ボナッツォーリ、ブシェ、サウダティ(PK))。エンポリでの開幕戦は初となる。
サンプの予想スタメンは
SAMPDORIA <4-3-1-2> 監督マルコ・ジャンパオロ
クアリアレッラ ムリエル
アルヴァレス
リネッティ バッレート
トレイラ
パヴロヴィッチ サーラ
レジーニ シルヴェストレ
ヴィヴィアーノ(Cap)
Sampdoria:サンプはシュクリニアールだけ出場停止。その為CBはこの選択肢しか現状無い。その他、サプライズが有るとすればドドがいきなりスタメンで起用される位か。チガリーニの先発もあり得るが。注目はキャプテンが誰になるのか?と言う事。ヴィヴィアーノかレジーニ、クアリアレッラのどれかかな?
一方のエンポリも(4-3-1-2):
GK ペラゴッティ
DF ラウリーニ、コジッチ、コスタ、パスクアル
MF テージョ、マイエッロ、クローチェ
サポナーラ
FW プッチャレッリ、マッカローネ(ジラルディーノ)
EMPOLI:ジャンパオロが去った後、内部からマルトゥシェッロ監督が昇格した。元々エンポリで活躍したミッドフィールダーで、去年はジャンパオロの助監督を務めていた。選手時代のマルトウシェッロはサンプと9回対戦して、2勝2分5敗。彼のキャリアで唯一のドッピエッタを、正にサンプ戦で決めている。1997年12月14日(Empoli4-1Samp)。サンプ相手に悪いイメージはあまり無いのかもしれない。
エンポリは去年躍進したチームから左SBマリオ・ルイ、CBトネッリ、MFジエリンスキなどの主力が抜けた。代わりに入ったのが左SBパスクアルやFWジラルディーノ等ベテラン勢。 トップ下のサポナーラは健在で、彼のコンダクトから2トップがどれだけ点を取れるかだが・・・・正直昨年よりは弱体化しているはずで、アウェイとは言え勝たなければ!
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さあいよいよ開幕だー!!
Foooooooooorza Saaaaaaaaaamp!!
’16-’17 SERIE A -試合 -勝-分-敗 勝点- 得点- 失点- 得失点差- 現在-位
今日のカッサーノの“アフォリズム(格言)”
numero81:
Un panzerotto con prosciutto e pomodoro non ti cambia la vita,ma la migliora.
格言81:
生ハムとトマトのパンツェロッティ(揚げピザ)は、あなたの人生を変えない。しかし人生をより良くする