今季いっぱいまでの契約選手、セリエAのクラブの場合は例年6月30日までの契約に普通はなっている。
他の国のクラブも同じ問題を抱えているが、セリエAが再開される場合、この今季限りで契約が切れる選手はどうなるのかという問題が出てきている。
現在のサンプの場合7選手
バッレート、ベルトラッチ、吉田、ファルコーネ、セクリン、マローニ、アウジェッロ
後ろの3選手は買い取り行使オプションがついており、アウジェッロは行使されるだろう
とりあえず、プレミアリーグに習い、セリエA再開の場合は特例で今季一杯の短期契約延長がまず認めらる事になると思うが
いずれにせよその正式発表を待たずに、エドガー・バッレートは契約を更新しない事が発表された
この7月に36歳になる彼はサンプ愛のある選手だし、既にコーチライセンスコースに通い始めているので、おそらくここで引退するのではないか?
私は彼の事を”南米のガットゥーゾ”と呼んでいた。ガットゥーゾよりはエレガントさ、テクニックは有ると思うが
労を惜しまず、ボール奪取に長ける。優しそうな風貌からは想像できないピッチでは狂犬のような選手だった。
パラグアイ代表のキャプテンまで務めたバッレート、後輩にも非常に慕われ特に南米の新加入選手がサンプに溶け込むのに大分貢献していた
私も練習場で1回会ったが、評判通りすごく優しく写真も一緒に撮ってくれた
サンプでは最初の3年はレギュラーを務め、5年間でここまで通算110試合5得点。いなくなるのは物凄く寂しいが、今後もサンプに関わって欲しい
↑↑©Twitterより
Grazie EDGAR!!
さて、19-20セリエA振り返りはやっと楽しい試合が少し増えてきて・・・
今季、DERBYの次に嬉しくスカッとした試合。ここまでの今シーズンベスト2の試合!
Serie A 第19節 1/12(日) 15:00@ルイジ・フェラリス(ジェノヴァ) 主審:カルヴァレーゼ氏(Teramo出身)
サンプドリア 5-1 ブレッシャ
得点者:前半12分チャンセジョール、34分リネッティ①、48分ヤンクト②
後半24分クアリアレッラ(PK)④、32分カプラーリ③、47分クアリアレッラ⑤
↑↑©Tele Nordより
今季のうっ憤を、前半戦最終戦で爆発させる5得点の大逆転勝利!!
[試合前情報]
前半戦最終戦にして今季初めてではないか?サンプより順位が下のクラブとの対戦となる。それも情けない話だが・・・
この時点でサンプは16位、ブレッシャは19位。久々のセリエA復帰に加えてバロテッリ帰還で少し話題となったブレッシャだが、やはり1人で勝てるほどサッカーは甘くない。
元サンプでもあるコリーニ監督は11節のエラス戦に負けて解任。後任にファビオ・グロッソ監督が就任したが12-14節のわずか3試合で解任。
15節から再びコリーニ再就任と、降格しそうなチームに有りそうなドタバタ劇を繰り広げている(その後、再再度コリーニは解任されて、現在はディエゴ・ロペス監督)
サンプとしては残留を争う相手とホームでの試合。120%勝点3を取らないといけない試合
以下がサンプvsブレッシャにまつわるデータ集↓↓
直近5試合 アウェイでのミラン戦(SERIE Aのみ)
2010-2011 Sampdoria-Brescia 3-3 50′ Eder (B), 55′ Pozzi (S), 57′ e 83′ Caracciolo (B), 63′ Tissone (S), 90+1′ Mannini (S)
2004-2005 Sampdoria-Brescia 0-1 55′ Di Biagio (B)
2003-2004 Sampdoria-Brescia 2-1 69′ Mauri (B), 88′ Bazzani (S), 90′ Flachi (S)
1997-1998 Sampdoria-Brescia 2-1 18′ Bia (B – autogol), 36′ rig. Montella (S), 50′ Neri (B)
1994-1995 Sampdoria-Brescia 2-1 2′ Baronchelli (B), 86′ e 90′ Platt (S)
※実に9年ぶりのセリエAでの対戦。エレベーターチームのブレッシャとの対戦はそんなに多くは無い。2003-04の試合は、伝説の柳沢が(ほぼ唯一)活躍した試合。
後半終了間際にPKを獲得してサンプの逆転勝ちに貢献した。フラーキ&バッツァーニのアベックゴール!
通算成績 サンプvsブレッシャ(セリエAでのサンプホーム)
試合:11
サンプ勝利:7
引き分け: 2
ブレッシャ勝利: 2
サンプGol:17
ブレッシャGol:11
※こんなに対戦数が少ないとは思わなかった。セリエBでの対戦も多いんだろうなー
通算成績 サンプvsブレッシャ(SERIE A全部)
試合: 22
サンプ勝利:10
引き分け:6
ブレッシャ勝利:6
サンプGol:27
ブレッシャGol:23
※勝ち星の差の割にゴール数の差があまりない
さてサンプはラニエリ監督が4-4-2を継続。コリー、デパオリが出場停止の結構DFは非常事態
怪我人も多くフェラーリ、デパオリ、ラミレス、ベルトラッチ、バッレート
そこで今季初めてブラジル人のカイケ・ロシャがベンチに入った。
DF4バックは右SBベレジンスキ。中央がいなくなってしまい、前節に続きチャボットが起用されて、コンビを組んだのはなんと我らがレジーニ。
ラニエリ監督はレジーニの事を「出番が全然無くてもロッカールームを盛り上げて、いざ急に出番が来た時に準備できているベンチの鏡」と褒めていたが。
そして前節でも言った通りムリージョ移籍話が進んでいた為に起用されなかったはずで、実際この試合の3日後にセルタ・ヴィーゴに放出された。ムッルーが左は不動
MFはエクダルがまだ本調子では無くヴィエイラとダブルボランチで右にトルスビー。ラミレスが怪我の為左にヤンクトが起用とされて右にリネッティが回る
FW2トップは変わらずキャプテンのクアリアレッラとガッビアディーニ
元ブレッシャはボナッツォーリ
SAMPDORIA<4-4-2> 監督クラウディオ・ラニエリ
クアリアレッラ(cap)ガッビアディーニ(75分カプラーリ)
ヤンクト リネッティ
ヴィエイラ トルスビー
(82分エクダル)
ムッルー ベレジンスキ(85分ムリージョ)
レジーニ チャボット
アウデーロ
ベンチ:GKセクリン、ファルコーネ DFアウジェッロ、ロシャ MFリゴーニ、マローニ、レリス FWボナッツォーリ
イエロー:ヴィエイラ、ムッルー
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ブレッシャはコリーニ監督の4-3-1-2
ユーヴェも狙っている超逸材、ピルロ2世とも呼ばれるトナーリはこの日は出場停止。あとDFチスティーナも出場停止
GKは珍しいフィンランド代表のヨロネン
今季のブレッシャはとにかく悪童バロテッリがお金ではなく故郷のクラブと言う事で戻ってきた事が話題となった
彼とキャプテンのトッレグロッサが2トップを組む
あとはしかしセリエAを戦うには厳しい陣容。有名どころで言うとロムロとマトリぐらいか
そして元サンプの選手が多数ベンチを温める。
サンプでは長くキャプテンも務めたガスタルデッロ、あとデッセーナ。さらにサンプユース出身のマルテッラ
そして忘れちゃいけないコリーニ監督。
また、この試合の後にはアイスランド代表のビャルナソンもブレッシャに加入した
ブレッシャ(4-3-1-2) 監督:エウジェニオ・コリーニ
バロテッリ トッレグロッサ(cap)
シュパレク(69分ンドイ)
ロムロ ビゾーリ
ヴィヴィアーニ
マテユ(81分マルテッラ) サベッリ
マングラヴィティ チャンセジョール
ヨロネン
ベンチ:アンドレナッチ、アルフォンソ、ガスタルデッロ、ズムルハル、ドンナルンマ、アイエ、マニャーニ、マトリ、モロジーニ、センプリーニ
イエロー:ビゾーリ、ロムロ、チャンセジョール
*備考:年間パス保有者数17.031(1試合平均177.402euro),有料入場者数3.806(40.705euro);芝状態良好
★イタリアは日曜15:00キックオフのレギュラーゲーム
ブレッシャはウグイス色のアウェイユニで挑んできた
<あらすじ>
ハイライト動画⇒https://www.youtube.com/watch?v=snXxerrCmFU
実は結果ほど楽なゲームでは無かった。特に前半
先制したのはブレッシャ。12分に右からのCK、チャンセジョールが押し込んであっさり先制。0-1
先制されてさすがに火が付いたサンプは、フリーのヤンクトがシュートを放つが苦手な右足で枠とらえず
右からのリネッティのクロスでクアリアレッラがフリーでヘッドするが、GK正面・・・・などチャンスは作るが得点は奪えず
正直この時点では、この絶対に勝たなければいけない試合でこれで良くても引き分け、最悪負けまで有るかもと思った。
それほど今季のサンプの得点力は悲惨。しかしここからサンプは頑張った
34分には左からのクロスを敵DFのクリア⇒小さいクリアとなったボールをリネッティが胸トラップから左足ボレー。同店ごーーる!1-1
↑↑©il Sussidiario.netより
このゴールは大きかった。だいぶ気が楽になっただろう
ロスタイム3分。前半は1-1かと思われたが47分。右のリネッティのクロスをファーでヤンクトがダイレクトボレーで逆転!!
やっとヤンクトの左足が火を噴いた
前半は2-1で終了
ポゼッションはサンプ59.3%:ブレッシャ40.7%。ラニエリになってからポゼッション勝ったのは初めてだろう
後半もサンプペースは変わらない
まず、リネッティの右からのクロスにクアリアレッラがファーで突っ込むが、惜しくもサイドネット
23分にはトルスビーのチップキックをペナ内でマングラヴィティがハンドで止めてPK
クアリアレッラが左上に突き刺して3-1
↑↑©il Giornoより
32分には途中出場のカプラーリにもゴールが生まれる。自らの強烈なシュートのこぼれ球をヤンクトが拾って折り返してくれる
⇒それに突っ込んでダイビングヘッド!4-1
今季初めてお祭り騒ぎになった試合。
ロスタイム2分にはヤンクトの一発のロングスルーパスに抜け出したクアリアレッラが、飛び出したGKをあざ笑うダイレクトループ!
ロスタイム3分。そのまま5-1で終了
(ポイント )
・ポゼッションはサンプ54.5%:ブレッシャ45.5%。シュート数はサンプ28本(枠内10):ブレッシャ10本(枠内4)
・右のリネッティと左のヤンクトが上手く機能して、大量得点を産み出した
・チャボットは前節のイブラヒモビッチ、そして今節のバロテッリと巨漢FW2人を良くマークした。こういうタイプには強いかもしれない。
欠員だらけで心配されたDFラインだったが、結果は上々
・ラニエリは試合後のインタビューで⇒https://www.youtube.com/watch?v=0EeLjGerdd0
「先制ゴールを決められた時は氷水のシャワーをぶっかけられたかのようだったが、そこで諦めずにたくさんのチャンスを作れた事は良かった。28本ものシュートを撃ったし。
私は横に回すだけのパスは好きではない。常にゴールを狙える縦へのパスでチャンスを作りたい。ゴールを狙い続ける事によって、ティフォージも熱気付きさらに我々を後押ししてくれる。
ミラン戦も含めて今までの試合でも選手たちはそういう風にプレーしてきてくれていたし、この試合でやっとそれが結果に結びついた。
次節は現在絶好調のラツィオ戦。しかもローマに乗り込んでの戦いという事で物凄く難しい試合となるだろう。でも我々は今日のような試合をやり続けなければならない」
とコメント。
とりあえず前半戦は良い形で終えられた事は良かった。
今季初めてスカッとした試合だった。
ただ、ラニエリが言う通り次のラツィオ戦は物凄く厳しい。
まだまだ残留争いは全く安心できる位置ではない
Foooooooorza Saaaaaaamp!!
19試合 5勝4分10敗 勝点19 得点19 失点28 得失点差-9 現在16位
次節:セリエA 第20節 2021年 1/18(土) 対Lazio@ローマ 現地15:00Kick Off(日本時間23:00)