晴れ渡った奈良、今朝の気温は-0.6℃と冷え込みは弱かったが、雲が出始め
午後1時前の6.1℃が最高気温になり、乾燥した平年並みの寒い一日です。
寒中に相応しい風の冷たさだが、低気圧の通過により東高西低となり寒気が
さらに増すようで、明日がピークに。北陸・北日本では警報級の風雪が予想
されており、かなりの積雪が残る日本海側は警戒が必要だ。
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奈良の寒さ、大正期のホトトギスを代表する俳人「原石鼎(せきてい)」が
こんな句を詠む。
『奈良に来て夕間なかりし火桶かな』 石鼎
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『火桶』で詠まれた句といえば、
今日は『土芳忌』で師匠の芭蕉と弟子の「服部土芳(どほう)」を例示する
『霜の後撫子さける火桶哉』 芭蕉
『あはれなる味あたたまる火桶かな』 土芳
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「土芳」は江戸時代前中期の俳諧師で1730年旧暦の今日が忌日、享年74歳。
松尾芭蕉と同じ伊賀上野出身で9歳で指南され、後に伊賀蕉門の中心人物に。
芭蕉から贈られた「みのむしの音を聞きに来よ草の庵」の面壁達磨画賛から
「蓑虫庵(みのむしあん)」のち些中庵(さちゆうあん)と名づけた庵に住した。
芭蕉の教えをまとめた俳論書「三冊子(さんぞうし)」を著す。
編著として「蓑虫庵集」「横日記」などを。
『冬椿花はのこらぬこゝちかな』土芳
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冬椿で句を探すと、大正から昭和後期の俳人「水原秋櫻子」
『冬椿落ちてそこより畦となる』 秋櫻子
秋櫻子は「ホトトギス」の代表俳人の一人だったが、新興俳句運動 の
先駆けとなる「馬酔木」を主宰されている。
おおよそ二百年という月日が、俳句を味わい深いものとしており、
さらに現代に続く進化へと。