カメラを片手に

雨の中、75回正倉院展へ

今日は「立冬」なのに・・・
最低気温は9.8℃、雲は一つもない良いお天気、13時過ぎには気温は21.1℃迄
あがるが、それでもまだ平年よりは高い奈良です。
だが金曜日の雨で本格的な秋に入れ替わり、来週の月曜日は13℃が最高気温
急な気温変化に御注意を!!!。
      10時、16.4℃、58%

1923年の今日、現代の生活に欠かせない集積回路(IC)を考案したアメリカの
電子技術者「ジャック・キルビー」の誕生日、生誕100年です。
電卓とサーマルプリンターなど特許を60件にも、そして「キルビー特許」で 
TIに莫大な特許料が転がり込み、2000年のノーベル物理学賞を受賞している。
なお2005年6月20日にダラスにて82歳で没する。

昨日・一昨日と二日連続で奈良国立博物館に出かけた。
一昨日は雨の中、午後3時前の近鉄奈良駅前、行基像
      
東向通商店街も人であふれている。
        

一部では紅葉も始まっている。   


外国からの方々で賑わっている。
           



午後3時過ぎに奈良博に着けば、若草山の芝も枯れている。

ギリギリテントまで列が伸びている。

当館では11月13日までの17日間、無休で開催中の「75回正倉院展」です。
      

先の日曜日9時からNHK・ETVにて『日曜美術館 華麗なる至宝 天平の祈り
~第75回 正倉院展~』が 放映されたこともあり大いに賑わっており、
NHK+にても12日迄配信中で、ETV再放送は12日午後8時からです。
NHKによれば・・・
"年に一度、奈良・正倉院の貴重な宝物を公開される最大の催し75回目の今年
 は初出陳6件を含む、合計59件が出陳されている。
 聖武天皇ゆかりの品「国家珍宝帳」の筆頭の①⃣「九条刺納樹皮色袈裟」、
 豪華な螺鈿を施した⓾「楓蘇芳染螺鈿槽琵琶㉓「平螺鈿背円鏡」。
 さらに今年没後1250年の御遠忌を迎えた東大寺初代別当・良弁僧正ゆかりの
 書にも注目!天平の時代に宝物に託した国家安寧への祈りをひもとく。”と
6日、講堂へ入ればEテレにも出演された学芸部主任研究員・三田覚之さんから30分ほど解説して頂けた。
昨年よりも優雅な品を出陳しており、乞うご期待とのことでした。
Ⅰ.聖武天皇ゆかりの宝物
九条刺納樹皮色の袈裟(刺し子縫いの袈裟) 、聖武天皇遺愛の袈裟で、国家
 珍宝帳に一番に記載。パッチワークの様に、上等な布を縫い合わせている 
      
 文様の色合いから樹皮色と称され、保存状態の良い部分には華麗な色が。
      

同時に、なんとも言われぬ色のこの袈裟を包む布も展示されている。

犀角杯・さいかくのつき、サイの角を丸彫りした蓮弁形の杯。 
 熱で伸びるため細工ができるようです。
      

      

Ⅱ.天平の調べ
楓蘇芳染螺鈿槽琵琶・かえですおうぞめらでんのそうのびわ 
  捍撥(かんぱつ)を守る部分、一番古い唐時代の山水画が残る
 通常は紫檀を用いるが楓で造られ、アワビ貝も使われ日本製かも?

    

    

布作面、目の幅が短く子供用、頬が赤く塗られお酒を飲んだ呈で笛を吹く
    

Ⅲ.煌めく宮廷調度
平螺鈿背円鏡・へいらでんはいのえんきょう  中国製
 背面を螺鈿(貝殻片で文様を表す装飾技法)で華やかに飾った大型の銅鏡。 
 

 

Ⅳ.よみがえる幻の厨子
漆六角厨子基趾椊・うるしろっかくのずしのきしほぞ
 

Ⅴ.捧げられた美
碧地金銀絵箱・へきじきんぎんえのはこ
  床脚を付け箱内に内張を付した箱で、通常は紫檀に象嵌等を施すが・・・
 見てくれ重視に。日本製か、蓋表は華麗だが、横の絵は二流
 外面は明るい碧色(青色)の地に金泥と銀泥で花枝をくわえた鳥や蝶を描き  
 蘇芳色(暗い紫色)の縁に金色の小花文をあしらう。
 内張には花や鳥を織り表した錦を用い、仏への献物を納める


刻彫梧桐金銀絵花形合子・こくちょうごとうきんぎんえのはながたごうす
 鑑真由来かも?、花葉の生き生きとした彫刻に 

紫檀小架・したんのしょうか
 フックが互い違いに付き、僧侶が布薩される反省の儀手巾を掛けたかも
    

㊱斑犀如意・はんさいのにょい
 背中掻きで、痒い所に手が届く意味から思いのままに説法することに通じる
 インコの姿が現れる

正倉院古文書正集 第七巻、良弁や道鏡にまつわる自筆文書 
良弁さん

道鏡自筆(今様)
 
青斑石鼈合子・せいはんせきのべつごうす』
 スッポン形のふたもの、鼈(べつ・スッポン)の形をした合子。
 蛇紋岩製で鼈の形を彫り出して蓋として、腹の部分に八稜形の皿が収まる
 鼈の両眼は深紅色の琥珀をはめ込んでいる。
 突き出た口先や爪の長い四肢、柔らかみのある甲羅の表現は写実的で、
 動物彫刻としても優れている。 
 北斗七星が描かれ、甲を天球と見立て、蓮華形は大地を現すらしい。

Ⅵ.織りなされた祈り
㊻赤地鴛鴦唐草文錦大幡脚端飾
     

Ⅶ.正倉院文書をひらく
Ⅷ.端正なる祈りの文字  
58度諸仏境界智光厳経、光明皇后発願の写経
なかなか本当に見答えのある内容で、満足満足。

当館出口では、茶室「八窓庵」も暮れ始めている。


13日迄今年の正倉院展、閉幕の13日・月曜日まであと残り5日間です。
結構、時間指定券は残っているようです。












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