カメラを片手に

小林一三記念館の茶室を見て

晴れわたる今朝、放射冷却でシーズン最低の8.3℃迄冷え込んだ奈良、10℃を
切ればピシィと冷えた空気が肌に突き刺さるように感じるように。
この先一週間は秋の晴れた日が続きそうだ。
      13時、18.3℃、44%

1973年のこの日、スペインのチェロ奏者・指揮者「パブロ・カザルス
Pablo Casals、96歳で亡くなり、没後50年になる。
バッハの『無伴奏チェロ組曲』を再発掘し、近代的奏法を確立した20世紀最大
のチェリストで「チェロの神様」と呼ぶ人もおられるほど。
さらに差別や戦争に反対し、平和主義者として様々な活動を行ったカザルス、
1971年10月24日、カザルス94歳のときにニューヨーク国連本部において、
「私の生まれ故郷カタルーニャの鳥は、ピース、ピースと鳴くのです」と語り
『鳥の歌』をチェロ演奏したエピソードは伝説的ですね。

小庭で鉢植えの「ハマギク・浜菊」が一輪咲いてくれた。
花言葉は「友愛」や「逆光に立ち向かう」・・・
      

池田の「逸翁美術館」を出たのは12時半頃、大阪市内へ向かうと思いきや、
100m程先の「小林一三記念館」へと連れ合いの足は向かっていた。

小林一三氏は阪急電鉄の創始者で、土地開発、宝塚歌劇・映画・演劇・日本初
のターミナルデパート等ユニークな事業を数々生み出し、政界に進出して商工
大臣、復興院総裁などを務められた。
当館は1937年1月、池田市五月山の麓に完成した小林一三の旧邸となり、芸術
と生活とを一体に楽しむ思いを込め「雅俗山荘」と名付けられていたが・・・
2010年に、小林一三氏の華麗なる軌跡を当時の資料・写真・映像等で紹介し、
逸翁(雅号)が構想を練った書斎等旧宅跡も公開されている。
さらに茶人としての逸翁が工夫を凝らした茶室・庭園、そして旧邸宅の一部を
レストラン「雅俗山荘」としてつかわれている。なお国の登録有形文化財と
して5件「雅俗山荘」「即庵」「費隠」「長屋門」「塀」が指定されている。

      
      

入口の長屋門(登録有形文化財)は、能勢町にあった庄屋から移築されたようで
「雅俗山荘」の門札を掲げ、門柱・門扉・潜戸の飾り金物に重厚な門です。


右側の受付で逸翁美術館券を呈示し、100円の割引で200円で入館できた。
鉄筋コンクリート造2階建ての洋館ですが、屋根を日本風のいぶし銀の瓦で
葺かれ、和洋折衷した人間味あふれる小林一三の息吹が感じられた。

元は1957年より2009年まで逸翁美術館として使用されていたようで、
右側の建物の中に、小林一三の業績が上手く配置されていた。


右側から箕面



宝塚・神戸



東京方面もあったが人が・・・

ここから庭園へ出れば・・・

茶室「人我亭」、他人と我が混在となることから客と亭主が一体になるとして
名付けられた昭和29年に竣工した4畳半の茶室です。
翁の命日1月25日に逸翁忌茶会が、三千家交代で開催されると。



即庵(そくあん)

昭和12年雅俗山荘竣工時に作られた三畳台目に土間を二方に廻らせた椅子席の
茶室です。入母屋造りの庇の扁額は畠山一清筆になる。
小林一三の考案で10席の椅子席からは畳上と同じ視点で喫茶、拝見ができる
よう工夫され、和洋が見事に融合した昭和の名席といわれています。


端の方に茶室「費隠・ひいん」があり、平成5年に再度移築された。

昭和19年京都の寺院より移築されたと伝えられる二畳の茶室で、壁の腰張りに
、郷民の連判状と思われる古文書が用いられています。
また、花頭窓、床窓、風炉先窓など窓の多い茶室です。
命名、扁額は、小林一三が商工大臣を務めた時の内閣総理大臣、近衛文麿筆。


内部は二畳


エントランスの前に十二支が七回返った1957年元旦に詠まれた句、
翁は酉年です。
    『鶏鳴暁を破って 七返る初日出かな』小林一三(号逸翁)
      

旧宅に入れば、右側が邸宅レストラン雅俗山荘になる。
玄関先です。
      
右に曲がれば、応接室でしょうか、今はレストランの受付です


二階に上がれば、翁の部屋、奥様の部屋、客室が・・・(写真はない)
奥様の部屋(和室)からは庭園を望む。


西は阪急の小林一三「逸翁美術館」、東には?
電鉄系として東急の五島慶太の五島美術館もありますが
東武の根津嘉一郎の『根津美術館』が双璧になるのでしょうか。   

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