今朝の最低気温は午前1時過ぎの19.2℃、寝具は羽毛の布団一枚になった。
近畿も梅雨入りとの発表があり、晩春がなくなり季節が進み過ぎませんか。
本来の梅雨の晴れ間という「五月晴れ」が続いてほしいものだが・・・
今朝の奈良は俳句では「さつきぞら」といい、梅雨時の曇天を指す言葉です。
だが昼前から強い雨が通り過ぎ、止んだようだ。
『石斛の花の白きに雨上る』 金堂豊子
庭先で、雨に濡れる「セッコク・石斛」が花を咲かせている。
一昨年と同じ5月10日ごろから咲き出し甘い香りを放つが、咲く花は少ない。
デンドロビウムの仲間「ノビル系」の着生ラン、ラン科セッコク属、耐寒性の
多年草、在来種で江戸時代には長生蘭として100種ほどの園芸種がある。
古くは平安時代の日本最古薬物辞典『本草和名』918年の第六巻・草上には
「石斛」とし、別名を「林蘭」とした上で、「石斛者山精也」、「又石精也」
と説明するが、図はない。
さらに 和名として「以波久須利(イワグスリ)」「須久奈比古乃久須禰
(スクナヒコノクスネ)」と。
生薬としては、開花前の全草を日干しにしたものを煎じて、健胃、強壮に服用し、中国では人参(ニンジン)と並んで、強精、強壮の高貴薬とされていた。
だが江戸期の本草書『大和本草』1709年では巻七・園艸類(観賞用)に収録
されている。
育て方として、晩春から初夏に白や淡い桃色の花を咲かせた後、日に当てて、
水を切らさないように注意すれば新芽を伸ばして新しいバルブが育つ。
秋には日陰に置くと冬前には葉が落ちてバルブの状態で冬を越し、このバルブ
に翌年花が沢山咲くはずなのだが。
「セッコク」の花言葉には「わがままな美人」「天性の華を持つ」「純粋」
「潔癖」「上品な色気」「思いやり」などが・・・。