カメラを片手に

俳人・堀麦水の忌日、ススキの句で

今朝の奈良は晴れ渡る秋の天気に、放射冷却により14℃まで下がり平年並み。
明日から冬の寒気が南下により朝方の気温はさらに下がり、北国からは雪の
便りも舞い込み、近畿地方は秋本番を迎えそう。早く衣替えを急がなくては。
      9時

近くの斜面、遠くに若草山を背景に雑草に覆われた中でススキは・・・。


今日は江戸中期の俳人・『堀麥水 (ばくすい) 』1783年の忌日、享年66歳。
加賀金沢の生まれ、田舎芭風・伊勢派の乙由の子・中川麦浪らに師事したが
この支麦の徒らの平俗な俳風に反し、初期芭風に戻る虚栗 (みなしぐり) 調に
傾倒、いわゆる貞享(じょうきょう)蕉風を唱導して異彩を放つ。
編著に「新みなし栗」「慶安太平記」など。

麦水が慕う松尾芭蕉が奥の細道で石川県那谷寺を訪れたおり、那谷寺にある
白い石を見て、石山寺の白石より清浄に感じるのは吹き抜ける秋の風だと。
石山の石より白し秋の風』 松尾 芭蕉  1689年9月18日 (新暦換算)

この句に感化され、堀 麥(麦)水は詠む。
石を出る流れは白し花薄(はなすすき)』 堀 麥(麦)水

                         若草山2018.11.3
芭門十哲の一人で「西国三十三ヶ国の俳諧奉行」といわれた「向井去来」は
見送りの長崎・日見峠の秋風にそよぐ花薄の穂波で詠む。
君が手もまじる成べしはな薄』 去来「猿蓑」

閑居した地で、お墓と句碑のある京都の「落柿舎」 へ伺わなくては・・・。

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