■2017年の3月に仕込んだ味噌を2018年4月に開けました・・
当時習っていた「公民館ヨガ(仮名)」の師匠のスタジオで開催された
「手作り味噌教室」に参加したことがありました
花を植えたら枯らすし、麦みそを仕込んでも、ぬか漬けをしてもカビが生える
そんな私の人生においてそれは「とりあえずの経験」でしかありませんでした
昨夏の梅干し作りの時もそうでしたが
こういう「丁寧な仕事」関係に取り組む自分には全く期待しない癖がついてます
ええねんええねん、工業製品で
保存料も適当に入ってた方が、腐らんでええやん
・・・( ̄▽ ̄)
ただ、この時の味噌はなんか普通にできた
出来上がった味噌は4キロもあったので実家にも話題性の一環というか
スキマ埋めとして同梱をしました
そうしたら
平素何か送っても、送料がかかる・何も送らなくていいよといって遠慮するはずの母から
「おかわり」の要望が来た
昭和10年代の大人の琴線に響く素朴な味がしたのかもしれません
タッパーに残ってた味噌をもう一度送ったりして
4キロの味噌はあっという間になくなりました
ワタシに自信があれば「じゃああの味噌をもう一度・・」となるのでしょう
が
いかんせん、「丁寧な暮らし」関係には何かと縁遠い私←大事なことなので2回言ってます
ただのビギナーズラックだとしか思えず、二度目は仕込みませんでした
転職した都合でヨガ教室も退会していましたし
やっぱり教室じゃないと
成功する気がしなかった
しかしながら
母が自らリクエストをくれるなんて、考えてみてもあの味噌しかなかった
やっぱり送りたいな
仕込むのは冬の終わりから春でないとだめだしその熟成には1年かかる
3月ももう終わってしまう
仕込んだところでうまくいくとも限らない
ここはダメもとでも仕込んでおいてはどうだろう
【材 料】
◆伊藤秀幸さんの大豆「ゆきほまれ」・・1キロ
◆オーストラリアの塩湖の自然乾燥塩 デボラの塩460g
◆えんや自家製米(自然栽培コシヒカリ)を会津坂下「目黒麹店」で麹に仕立てた
胚芽米麹・・1キロ
いやあ流石ですよ
この見事に「近所のスーパーに絶対売ってない」感じ・・
食のへの想い深かった師匠主催の味噌教室で配られたテキストは
師匠の人脈の中からその日招かれた特別講師の手によるもの
材料に並々ならぬこだわりを感じます
これが昭和の昔なら
「ああ、これは特別な材料だったんだな」的な神秘性や余韻を残して断念コース
はたまた果てしない冒険かとなる訳で
思い出すのは昔読んだ
「コッペパンはきつね色」という児童書
その中にチョコレートを食べたら変身ができた子キツネがいました
そのカラフルな銀紙に包まれた三角のチョコは
パパからお土産でもらったスイス製の特別なもの
瓶の中の残りは少なく
これがないと化けられない子キツネの
アイデンティティ危うし!
この時に楽天市場やAmazon川が流れていたら
肥満の子狐の出来上がり
となるのかもしれないけれど
真夏の夜のダケカンバの森の大冒険で
女の子を守るために
狐はチョコレートなしでも立派に化けられるようになるのです
今やインターネットがインフラの現代
一つ一つ検索をかけて調べましたら
大豆界の伊藤秀幸さんは有名な方のようで、その大豆は楽天でも販売がありました
デボラの塩も楽天で売ってました
化けられるスイスのチョコもあるね絶対
( ̄ー ̄)
ただ、
何度検索をかけても全く引っかかってこなかったのが
「胚芽米麹」
あの時の味噌をもう一度となった時、「腕前の限界」をさておくためにも、
せめて材料は同じのを使いたい
母のお眼鏡に叶ったのは「胚芽米麹」だったからかもしれない
教室参加だと主催者側で用意してもらえたけれど、
今回は自分で集めなくては成らない
えんや自家製米ってなんだろう・・?
この<会津坂下の目黒麹店>に電話すれば、
分けてもらえるだろうか・・?
色々逡巡した挙句
※各自下準備する「大豆の茹で方」について判らない事があれば下記に連絡ください
とあった
味噌マスター講師先生の携帯番号に電話をかけてみる事に
■そして無事に揃った材料
「私、3年前ありましたヨガスタジオ主催の教室を受講した者です。
その時のテキストにあった先生の番号に連絡させてもらったのですが
今よろしいでしょうか」
長い自己紹介で怪しい者ではない事を解ってもらい
あの時の味噌を求めて胚芽麹を探している事情を説明しましたらば
先生は、新潟に住む自然栽培農家の加納氏の携帯番号(!)を教えてくれました
「携帯ですか?いきなり私がかけて大丈夫ですか?」
「いいのいいの、私の名前を出せばきっと大豆も送ってくれるわよ?
この人自然栽培米農家でね、加納米蔵さんって言うの(笑)」
丁重にお礼を言って
今度は新潟の自然栽培農家の加納米蔵氏の携帯に凸電
ドキドキしながら発信音を聞いていたものの
出てくれる様子がない
どうやら今はお忙しいよう
■美しい大豆
仕方がない、今度いつかけようかな・・・と諦めて
スマホを置いたとたん、突然鳴り出してびっくり
「ワタクシ加納ですが、今電話くれました?出られなくてすみませんね」
「あ!いえ!こちらこそお電話頂いて恐縮です、こちらからかけ直しましょうか」
「それには及びませんよ」
全く知らない人と電話で話すことが
こんなにスリリングでワクワクするのだと言うこと久しぶりに思い出しました
■18時間浸水させます
「胚芽米麹ですか!いえ、この麹は会津坂下で手作りしてもらってるんですがね?麦さん、今どきの麹は殆どが機械で作ってますよ、ところがこれは手作りです。職人の手作業で丁寧に仕込まれるんです。甘酒なんかもねこれが本当に美味しくできるんですよ。もちろんコメは自然栽培です。
麦さんは無農薬リンゴをご存知ですか?
あの手法に学びましてですね・・」
初めて話す加納さんは本当にお話好きのようで
なんとなく甘酒推しで話が流れてゆく
実は味噌を作りたい旨を説明するまでに3分間くらい熱い熱い思いのほとばしりを待つ事に
確かに手間暇10倍かかる自然栽培は
その想いがしっかりと、熱くないと出来ないのでしょう
■これが件の胚芽米麹 ほぐして塩とすり合わせ、潰した豆と混ぜます( ̄ー ̄)
「Tさんは僕の師匠ですからね、ご紹介とあれば麹に大豆もデボラの塩もご用意しましょう
どれくらい必要ですか、味噌を作るなら早いほうがいいですね
明日発送しましょう」
検索検索で探した時間が嘘のよう
ご厚意のリレーでたちまち材料が揃って、今年の味噌作りが始まるのでした
■18時間後 ここで味見しても美味しい( ̄ー ̄”) ☜いや厳密には美味しくはない・・
■強火にかけて煮立ったら弱火・1キロの豆は5時間茹でます
湯の温度が上がるにつれて真っ白のアクが次から次から湧いてきます
「アクとのアク無き戦い」を延々続けているうちに
脳裏に過るのは
あの歌
〽あーぶくたった♪煮えたったー♪
煮えたかどうだか食べてみよ♪
ああ、あれは・・・豆を煮る歌だったんだ( ̄ー ̄)
白い泡をひたすらすくい取る単調な作業のトランス状態の中で
なんとなく思ったのでした
もちろんそれはあくまでも、なんとなく私が思っただけ
アブク立っても煮えたっても
まだ全然食べられません
■5時間後 茹で上がりもとても綺麗
■大豆茹で上がりテスト \( ̄ー ̄)
2017年に参加した「手作り味噌教室」では
各自事前にヨガ師匠から1キロの豆を手渡され、
前日に柔らかく茹でておいたものを持って参加するシステムでしたので
初心者の生徒たちが茹で加減を誤らないように
明確な茹で加減の目安が伝えられていました
〈計りの上に豆をおいて指で潰し、潰れた時の表示が500グラム以下であること〉
この見極めはとてもわかりやすくて
安心できました
■茹で上がった豆は、ジップロックに分けて、茹で汁も取っておきます
茹で汁が甘くて美味しいので、好きな人なら飲める・・かも ☜一度に沢山はキツイ
カレーや味噌汁に使えると言われ
私はカレーにしました
あ、カレーの前に
茹で汁は大豆のペーストをまとめる時に
固さ調整のための種水として500CC取っておく
となってます
■袋に詰めた豆は手で潰します
この潰し方がまた独特
ヨガスタジオでは丈夫な砂利用のファスナー付き袋に豆を全部入れて
スタジオの床の上で拳やヒザや肘や手のひら
使える部位は全て使って40分間潰し続けました
前日に茹でた豆は冷えて固かったので、あの時はものすごく体力使いました
■でも、茹でたてを3つに分ければ簡単に潰せます
■はい。仕込みの出来上がり
麹を扱う段階からは雑菌の流入を避けるためにも写真撮影は割愛
ぬいぐるみの文吉も出禁
■ラップで覆います
容器の内側をアルコールで消毒して、
ラップを巻き込ませながら山を平らに潰して蓋をします
この処理も独特
■仕込みの完成(ノ ̄ー ̄)ノ
■涼しい場所で1年放置
1年後味噌が美味しくなっていますように
コロナが過去のものになっていますように
この紙を貼り付けて
床下に納めた4月1日の話です
~( ̄▽ ̄)ノシ
今日は安倍総理から緊急事態宣言が出されました
この舵取りで、我が国の私の運命が
いい方に向きますように
日本の3週間先を行くと言われているニューヨークからのYouTube
興味深かったです
🍚🥢🍙