お店の防犯カメラは時々店の以外のことにも利用されます
モールの通路で始まったケンカ、子供や老人の迷子捜索
その日その時刻
そこに誰がいて何をしていたか確認するために
捜査機関からデータ開示請求がある
傍観していて意外なことに
たとえ相手が警察であっても
拒否する権利はカメラの所有者側にあるようで
おまわりさんはとても低姿勢で礼儀正しく
きちんとアポイントを取ってから来られる
冷静に考えれば当然であるべき事なんですけど
御用だ!と来られたら
ひいっ、なんの御用ざんしょか!
となっちゃいそうなワタシは
劇場型犯罪にはくれぐれも
気をつけなくては
( ̄ー ̄)
まあ、そんなわけで
商店街やショッピングモールなどを歩いている時など
自分のスマホの位置情報とは別の視線で
大まかに行動を記録されている可能性を
良くも悪くも覚えておいていいかもなぁ
と思います
前職のスーパーでパートをしていた時
私の目の前でお年寄りの転倒事故がありました
高齢者用のショッピングカートを引いた老婦人が
一番上の棚のコーヒーを下さいと言ったので、脚立に乗っていた私が棚から取って
それを渡したら
受け取った彼女は振り向きざま、
真後ろに停めた自分のカートに躓いてしまった
その車輪は床から彼女をすくい上げるように割り込み
カートは老婦人を乗せるようにして向こう側へ倒れて行った
カートがクッションになれば!
と一瞬思ったけど
それは彼女を受け止めることを拒否するように
くるんと回転し
その勢いで投げ出され、横倒しの尻餅をついた老婦人は
そこから二度と立ち上がれなくなってしまった
店長判断で救急車を要請し
ご家族に連絡を取ろうと連絡先を聞きくも
答えてくれなくて困りました
庶務課のカトーさんが持ってきてくれた毛布を老婦人の肩から掛けて
私は横に並んで背中をさすりました
「痛い・・痛い・・」
か細い声は泣いているようで
手のひらには毛布の上から脊椎がボコボコと感じられ
なす術がない自分の無力さを思い知りました
今でも
ドライアイで目が痛くて困った時
この老婦人の声を思い出します
老婦人にとって
一人で出かける自由な買い物は
あの日
コーヒーを買おうとしたあの時が人生最後だったのだと思うと、
助けられたらどんなに良かったかと思うと
涙が出てくるので
「ねぇえ!外に出るなって言ったよね!?」
母親に叱られた記憶が蘇るような声が聞こえて
見上げると
気の強そうな中年女性が
怒りの火を灯した目で私達を見下ろしていました
その剣幕の向こうに、ヘルメットの隊員と担架が見えたので
私は慌てて立ち上がり老婦人のそばを離れました
この女性が救急隊長かと勘違いしそうでしたが
転倒した老婦人のご近所さんが買い物に来ていて、ご家族に連絡がつけてくれたとあとから聞きました
「これで股関節砕けちゃったわよ!今度コケたら寝たきりだって言われたのに
言うこと聞かないから!」
「話は後で聞かせてもらいますから!」
担架についてゆく女性に全力で睨まれて
なんとなく、
ご家族からはお礼の言葉が聞けるんじゃないか
と思ってた
呑気な自分に気がついて
うすら寒くなりました
(あんなにゆっくりゆっくり倒れていったのに
どうして助けられなかったんだろう?)
それは本当にスローモーションのようで
脳内で、何度もなんども、倒れていった老婦人の姿を思い出しながら
(ああ、そうだ、そう言えば
自分の手もスローモーションになってたなあ・・)
そんなことを考え続ける私は
傍から見ている人には
ショックで呆然としているように見えたようで
すぐに上がるように言われてしまいました
実際救急車が行ってしまった頃には退勤時間が過ぎてしまってた
現場を目撃したのは私1人だったし
私が家族の方への謝罪とか
状況説明をするのだと思っていたので
ああ、こんな時ですら蚊帳の外で
パート従事者が一切の責任を取れないとは
こういうことなんだなと
無力感半分
安堵感半分
すごすごと帰ったのでした
「麦さんは精一杯助けようとしていたよ」
「家族がお礼を言っていかれたよ」
その日の夜
買い物に来たという体で、その後の話を聞きに行き
店内で商品補充をしていた店長は労ってくれました
「カメラの位置をコーヒー棚に振っておいて良かったね」
<ご自分のショッピングカートにつまづいて
転倒されました>
私が店長に上げた
それ以外に言いようがないシンプルな状況説明と交換に
息子さん夫婦からは
<母が1人で買い物に来られることはもうありませんので>
という報告と
なぜ転倒したのか
通路の幅は妥当だったのか、
障害物はなかったのか
側にいた私は何をしていたのかについて回答を求めてこられた
店長は
私達を捉えた防犯カメラの映像を見てもらうことにして
話し合いは五分で終わったと
教えてくれました
<百聞は一見にしかず>
そんな言葉が閃きました
が、
同時に
もし
防犯カメラが無かったら
家族に怯えていた様子の老婦人の記憶や証言が
違っていたら
私はどうなったんだろうなあ・・
と今でも思います
当時、コーヒー瓶についている応募シールだけを剥がし
ヤフオクに売るための万引きが横行していました
小さなシールが無いというだけで、商品が売り物にならなくなることに耐えかね
防犯カメラの角度をコーヒー側に調整してほしいと申し出ていたことが
自分の行動を立証することになるとは
思いもしませんでした
ずっとこんな風に見られて仕事しているんだと思うと
今でも本当に気が抜けません
職場でも
街でも
<李下に冠を正さず>
は
忘れない限り
心がけるようにしています
( ̄ー ̄)
今日はそんな話で
〜( ̄▽ ̄)ノシ
🐢🐢📹
日頃の行いの良さで、そのタイミングに、その場面が撮れてたのよ、きっと。
私の職種でも、カメラが常時監視してて、保護者がソレを見られるようになってる所もある。
場合によって良し悪しだけど、仕事はしづらいよね。
そうか・・これからも精進しよう・・ありがとう
保育園で時々
乳児を床に叩きつけていじめてた園長とかニュースになったりするよね
でも、その理由で常時監視だったら
嫌だなあ・・
そうでなくても気を使うよね
今の、
無理強いした様に見えたかしら?!とか・・
お疲れ様です( ̄▽ ̄)