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農業の物語2篇

2009-04-25 20:26:32 | 小説

今日は、雨で薄ら寒い、で、種籾消毒予定だったが気が乗らないので明日にした。

枝豆には恵みの雨である、明日あたりに播こうと思う。

そんな訳で、”住井すゑ”の「夜明け朝あけ」を読んだ。

百姓一家の悲しい内容の物語なので読んでいるうちに涙がでてくる、しかし、勇気ずけられもするし、主人公(全員)にエールを送った一遍だった。(満足

百姓一家の物語で、最高に感銘受けた物語は、”船山馨”の長編「石狩平野」だ。

今でも北海道の開拓の厳しさとバッタの被害で大自然に翻弄される一家の姿が頭に焼き付いている。読んだ後に、こんなに頑張っている人がいるんだ、自分も頑張らねばという気持ちになったこと、(小説に励まされる事)を覚えている。

農業というと、必ず・・・”最近の農業を取り巻く環境は大変厳しい状況にありますが”・・・と、数十年前から挨拶の枕言葉になっているが、今の農業をどう思って言っているのか? 他産業と比べれば厳しい産業ではあるが、決して希望の無い職業ではない、経営の仕方いかんだ!(昔の農家の姿は今は無い、物語の姿は昔話となってしまう良い時代となっている)

・・・・・・・ 時代の変遷で農家の姿は大きく変わりました。ただ、小規模農家が大きな利益を得るにはまだまだ多くの問題点はありますし、厳しくもありますが・・・・・・・・・

追記: 

寒い日であった。

一人のさびしい顔の老乞食が橋の上に座って憐れみを乞うていた。

私は銅貨を一枚投げてやった。

乞食は喜んで、そのしわがれた手を伸ばして銅貨を拾おうとした。

銅貨はコロコロと橋坂を滑って大川に落ちた。

私は躊躇した、けれども立ち戻って、さらにかれに与えることをしなかった。

私の心には暗い影が射した。

”吉田弦二郎”の物語、「生命の微光」より

時代は変わり、今は乞食などいません。もう子供には乞食の意味は分からないでしょう。(ホームレスの意味は分かっても)

    

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