「2018年4月からは、送電線の容量の計算方法を抜本的に見直し、需要に応じて合理的な電源の稼働を評価することで、より実態に近い空き容量の算定をおこない、接続容量の拡大を図ることとしています。
たとえば、これまでは、接続する電源がフルに稼働する前提で計算をおこなってきたため、通常の運用では稼働が見込まれない「石油火力」なども、フル稼働することを前提に計算していました。また、太陽光と風力の最大出力(最大の発電量)も、これまでは、2つの出力を単純に合計して計算してきました。しかし、一般的に、太陽光の最大出力が出るのは春や夏の晴れの日で、風力の最大出力が出るのは冬の荒天の日です。したがって、この2つの電源を単純に合計した量の発電が現実に起きることは、考えにくいといえます。
このように、より実態に近い算定に改めることにより、現在、多くの再エネ事業者が接続を希望している東北北部エリア(青森・秋田・岩手)においては、これまでに比べ、最大で約1.6倍の容量の電源を新たに接続できるようになります。
なお、原子力発電については、天候や時間帯に左右されず安定して一定量の発電ができる「ベースロード電源」として利用される実態を踏まえ、地熱発電などと同様に、定格出力(最大出力)で評価することとしています。どのような電源であっても、今動いていないからといって、その容量分に新しい電源をつないでしまうと、それまで止まっていた電源が動いたときに、新しい電源を止めなくてはいけません。そうすると、新たに事業をしようとするときの予見性が下がり、必要な電源投資がされなくなる懸念があります。したがって、例えば、原子力の出力量を、定格出力を前提として評価することは、今後事業に取り組もうとする再エネ事業者にとっても合理的なことと考えられるのです。」 3/26付け資源エネルギー庁HP「なぜ、「再エネが送電線につなげない」事態が起きるのか?再エネの主力電源化に向けて」より
再生可能エネルギーを主力電源に位置付けたのは、世界の潮流にようやく追いついて一歩前進ですが、まだ原発だけは特別扱いの考え方が残るようです。訳の分からない理由をあげて発電出力を調整できない不完全な電源を優遇する姿勢は何故でしょうか?出力を調整せず稼働率を上げれば発電コストが安く計算できるのは当たり前です。再生可能エネルギーの更なる増加を踏まえたもう一段の見直しが待たれます。
HIT210(4.2kW)の発電データ
3月26日(月)晴れ
発電量 24.5kWh (AiSEGデータ)
売電量 20.6kWh
自給率 298.8%
設備利用率 24.3%
日照時間 11.3h
日照時間当たり発電出力 2.17kW
連系以来 3147日(8年225日 )