「昔の写真から」シリーズその5。
1981年の葵祭です。
こうして写真を撮っているということは、わざわざ見に行ったということなのでしょうが、まったく記憶にありません。
記憶にあるのは、その前年、1980年の葵祭で、その時はたまたま川端通で行列に出くわしたのでした。
しかも、ぼくの目の前で、女性を乗せた馬が棹立ちになって、女性が落馬してしまうという事故があったのを覚えています。
ぼくが京都にいた5年間で、京都三大祭りをみたのは、葵祭だけでした。
祇園祭は、何年のことか忘れましたが、塾のバイトの帰りに宵山で道が通れずに難儀した記憶があります。
当時は単車で三条あたりに出て、その辺に駐めて京阪で枚方まで通っていたのですが、四条通りだけでなく三条のあたりまで人で込み合っていました。
「ち、迷惑な祭だな」と吐き捨てるように呟いたものでした。
いまにして思えば、京都の歳時記をもっと楽しめば良かったと思います。
でも、タイムマシンで当時のぼくに戻ったとして、果たして祭見物に出かけたかどうか・・・
バイトと麻雀にあけくれて大学生活を送っているとしたら、やはり祭見物などしていなかったでしょう。
今年はコロナウイルスのせいで中止になったそうで、残念でしたね。
京都市内の三大祭りの一つの葵祭は豪華絢爛です。
平安時代のころは、貴族も庶民も五穀豊穣を神に祈るしかありませんでした。
祇園祭の時に2回、京都市内にはいたのですが、仕事が長引き、拝見できませんでした。
日本では伝統的に、五穀豊穣と無病息災を神に頼む点では、あまり進んでいません。
仙丈さんが大学生のころは、無病息災を祈る必要のない超安定した社会でした。新型コロナウイルスは、人間に無病息災の大事さを教えてくれました。
新型コロナウイルスに対応するワクチン開発までは、辛抱の日々です。
無病息災がいかに大事なことなのか、このコロナ禍のお蔭で身にしみてわかりました。
祇園祭は疫病除けなので、コロナにも効果がありそうですけど、あまりに「密」ですよね(笑)