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「こもの屋の小さなこもの展」 カタログVOL5

2009年02月12日 17時35分35秒 | my works
こんにちは。
本日の京都は昨日の雨も残らず
比較的良いお天気で暖かな日中でした。
こういう日が続くといいのですが…。


さて、本日も「こもの屋の小さなこもの展」カタログ、第五日目です。
今日は私の大好きな冬の花、椿の刺繍帯留Tsu-210380-4です。
こちらの帯留は、紬の正絹生地にレーヨン糸で刺繍をほどこしてあり、
大きさは直径約3.4cm・高さ約1.4cmとなります。(金具の高さを含みます)


さて椿…庭樹として、よく目にする花ですが、
よくよく考えてみると、思いがけず「椿」は生活の中に
その名前や姿は溶け込んでいます。

シャンプーの「TSUBAKI]
エンターティメントとして、映画の「椿三十郎」
資生堂のシンボルマーク
そして、デュマの小説「椿姫」など、結構あります…。


中でもアレクサンドル・デュマ・フィスの描いた悲恋小説「椿姫」を
お好きな方は結構多いのでしょうね。
私もその中の一人です。
「椿姫 La Dame aux camelias」は絶世の美女と謳われた娼婦
マルグリットとアルマンの恋模様を描いたもので
オペラの演目としても人気の高い物語です。

私は以前、この椿姫を読んだ時、
どうしてもイメージとして何か引っかかりを感じました。
と、いうのも日本の庭園などでおなじみの「椿」の花と
ヨーロッパの美女が、どうも頭の中で噛み合わなかったのです。


…が、ある時この「椿」の花の由来を知り、妙に納得しました。
実はもともと日本で扱われる椿は、日本の藪椿という原種から
18世紀頃に盛んに品種改良を行われたもので
西洋の「西洋椿」とは少し趣きが違うようです。
日本の椿に対して西洋式の美意識からか、
西洋椿は花も概して大きめで八重のものが多く
日本のものより華やかなものが多いとの事でした。


そして、この椿を西洋に持ち帰った人が
宣教師のカメリア(カメル)という人で、
現在の椿の学名「camellia japonica」のもとになったそうです。


けれど…
西洋椿の華やかさもいいのですが、
やっぱり私は日本の椿、特に「侘助」が一番好きです。
ひっそりとやや下向き加減に咲く、この小ぶりな花は
独特の控えめな日本の美しさを表しているように
思えてなりません。


宗流


和装小物 宗流
http://www.sou-ryu.jp



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