こんばんは。
今週に入り、京都は本格的に桜のシーズンが到来。
市内の桜も満開を迎えました。
いま、桜前線はどのあたりまで伸びているのかしら?
もう東北地方まで到達したのでしょうか…。
今年はとても桜どころではないのかもしれませんが、
せめて少しでも優しい桜色が癒しの風を運びますように。
さて。
今日は久々にお料理のお話です。
とはいえ、今回は非常に地味なお料理、なんですけどね^^;
うーん。。これ、分かりますかねぇ。
この茶色の物体は、山菜の「ぜんまい」です。
でも、今年のものではなくて、会社のお仕事をして頂いている
染め屋さんの社長さんに頂いた、昨年の「干しぜんまい」です。
春先のお店の売り場に並んだ生のものや、通年見られる水煮は
今も時々お料理によって使う事がありますが
干しぜんまいって実家にいた時以来で、ホントに久しぶりでした。
今朝、久々に(?)キッチンの戸棚を整理していたら、
しまい込んだまま忘れていた干しぜんまいを発見!
思い出したが吉日、ゆっくりと戻してからお揚げさんと炒め煮にして
今晩のおかずの一品となりました。
干しぜんまいって、戻すと7~8倍くらいに増えるのですが、
戻しながら時々眺めていると、時間を追う毎に少しずつ成長しているようで
何だか楽しい♪
最初は真っ黒の細いガビガビの針金みたいだったのに、
だんだん茶色く太くなってくるのも、生き物みたいで不思議です^^
柔らかく戻ってみると、随分立派な太さだった事に改めて感動!
昨年奥様とぜんまいを摘んでらして、たくさん干しぜんまいを作られたそうですが
私の分だけでもかなりたくさんあったので、全部を一本ずつ綿毛を取って
掃除される作業はさぞかし大変だっただろうと思います。
有難いなぁと感謝しつつ、一部を美味しく頂いて、残りはまた明日のお楽しみ。
ごちそうさまでした。
ちなみに。
生のぜんまいには飛び抜けた高い栄養素はあまり期待できませんが、
天日で干すことによって水分が減るかわりにビタミンBやE、
カロテン、カリウムが倍増します。
そして何より女性には嬉しい食物繊維も豊富です。
また干したものは、あく抜きをしてから天日でゆっくりと干しながら
何度も手で揉んで作られる、とても手間と時間のかかるものですが、
そのおかげで生のものより風味や味わいも一層深まります。
戻すのにも多少の手間がかかりますし、頂くまでに時間はかかるものの、
ある意味では、昔ながらの安全安心な「日本のスローフード」
と、いったものかもしれませんね^^
春の山菜って、味や香り、歯触りはもちろん嬉しいのですが
寒い冬を越え、固い土を割って地上に芽を出す
自然の力強さを頂いているような気持ちになります。
大地は私たちを生かす多くの食物を育む母親のようなもの。
そう思うと、いつまでも健やかであって欲しい、
そんな風に感じる宗流です。
宗流