羽花山人日記

徒然なるままに

イヌと人間の絆

2021-04-11 17:19:40 | 日記

ビデオで『イヌと人 3万年の物語~絆が生んだ最強の友』を観た。2018年3月に放送されたNHK番組の再放送を録画しておいたものである。あらためてイヌとヒトとの関係の深さに感動した。

番組では先ず,群れから落ちこぼれたオオカミが人間に近づき,その有用性を認められて約3万年前から共同生活を送るようになったと仮定する。そして,人間とともに,あるいは人間の集団から集団へと地球上を拡散し,南米大陸やオーストラリアにまで至る。人間とのコミュニケーション力,嗅覚などの備わった能力から,狩猟,牧羊,地雷探知など人間社会の役割を担うようになる。

日本人の研究者によって,イヌがヒトを見つめると,ヒトの中に絆を感じさせるホルモンのオキシトシンが生じることが明らかにされた。これはちょうど,母親が愛児から見つめられるときに生じる現象と同じで,見つめられると見つめ返すことにより,絆を強めるループが成り立つことになる。異種の動物の中で,ヒトにそのような作用を及ぼすのはイヌだけだそうである。

いくつかのエピソードの中で最も感動的だったのは,筋肉が硬直するという難病に罹り,人嫌いで引きこもりのオーエンと,虐待によって片足と尾を失ったハチ(忠犬ハチ公から名前はとられている)というイヌとの交流である。家族はハチを譲り受けてオーエンに引き合わす。不自由な体で寄り添うハチに心を許し,二人の間には強い絆が生まれ,オーエンは明るくなり,ハチと一緒に散歩に出るようになる。観ていて涙が出た。

ヒトとイヌの関係は,共進化の素晴らしい賜物である。

オーエンとハチ。テレビの画面を撮影。

 

ペルーで見かけたインカ犬。ショロイックインツレという種類で,一緒に寝て人を温めてくれるという。2011年撮影。

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種まき

2021-04-09 17:31:51 | 日記

ヨーグルト容器を播種床にして,枝豆とトウモロコシの種を播いた。このまま室内におけば屋外より暖かいから,多少発芽が促進され,芽の出た種だけを畑に播けば,出芽の歩留まりが上がる。枝豆は早生の茶豆,トウモロコシはハニーバンタム。こんな手間暇かけられるのは家庭菜園だから。

種子は種苗店などの置き種を買っている。一袋の量が家庭菜園には多すぎるので,残りは冷蔵庫に保存する。ほぼあらゆる種類の種が,少なくとも3年は発芽力を維持する。

 

ヨーグルト容器のふたにキッチンタオルを敷き,水を含ませ,その上に播種する。

アルミホイルで包んで,遮光と保湿。二日ほどで芽が切れる。

 

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ハナミズキ

2021-04-09 17:31:51 | 日記

つくば市吾妻にて4月9日撮影

ハナミズキが満開になっている。アメリカに桜を贈ったお礼に,1915年にアメリカから寄贈されたのが,日本に入ったはじめとか。わが町にも並木があるが,木の成長があまり良くない。

長男が生まれた時,瑞樹と書いてミズキと読ませる名前にしようと考えていたところ,それを聞いたわが姑から,「そんなに字画が多い名前にすると,試験の時に,名前を書いている間に他の人が問題を解き始めている。」といわれ,一理あると思って取り止めにした。

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家庭菜園

2021-04-08 16:52:19 | 日記

家庭菜園を始めるにあたって心がけようとしたことは,石油製品はなるべく使わないようにということだった。耕起,畝立,除草などはすべて動力は使わず手作業で行ってきた。今日は,堆肥の鋤きこみを行った。耕耘機なら10分で終わるところを2時間かけた。エクササイズと考えることにしている。ナスなどの果菜類,枝豆などの豆類を作る予定である。

農学部に進学して受けた食用作物の授業で,戸苅教授が冒頭に,食用作物は人間と共生する植物であると定義された。この言葉はずっと頭に残っている。地球上の生けとし生きるものすべて人間と共生している。しかし,人間と作物は極めて強い相利共生の関係にある。人間が食用作物のおかげを被っているのは言うまでもないが,作物はその存在をほぼ完全に人間に委ねている。脱粒性を失ったトウモロコシは,人間が収穫・播種しなければ一代で消滅しかねない。教授の定義を後で反芻して理解した。

わたしの指導教官だった松尾教授は,稲作に関する本を出版した時,篤農家について「稲語り」と序文に書いたところ,編集者が勝手に「稲語り」と書き直してしまい,ずいぶん憤慨されていた。作物に語りかけるということを,その時認識した。

ずいぶん前に,読売新聞が主催する,「米作日本一」という米の単収を競い合う企画があった。わたしの生まれた村の隣村で,二人続けて日本一が出た。農業改良普及員だった義兄に紹介してもらって,二人から話を聞いた。Aさんは「稲に米を作ってもらう」,Bさんは「稲に米を作らせる」という論調で,それぞれ話された。Aさんの論調にシンパシーを覚えた。

猫の額のような畑だが,作物を育て,対話を試み,収穫物をもたらしてもらおう。

ジャガイモの芽が出そろった。遅霜が来ないといいが。

 

 

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大規模修繕

2021-04-07 19:39:55 | 日記

マンションの大規模修繕工事が始まった。前回から数えて16年目の2回目の修繕工事。約半年は養生網に囲まれて生活することになる。ここが終の棲家として,3回目を見ることはないだろう。

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読書備忘(6)

2021-04-06 17:49:56 | 日記

古賀康正 『むらの小さな精米所が救うアジア・アフリカの米づくり』農山漁村文化協会 2021年

 

この長い題名が,この本の結論である。

著者の古賀さんはわたしの大学一級上で,在学中からその存在感から,よく存じ上げていた。1991年に,インドネシアにチョウジの調査でおもむいた時,古賀さんはJICAの専門家としてボゴールに滞在しておられて,大変お世話になった。

古賀さんは米のポストハーベストがご専門で,国際的な技術協力に従事され,最後は岩手大学農学部の教授をつとめられた。その自叙伝『遊びをせんとや生まれけむ』(徳間書店)にあるように,豪放磊落なお人柄であるが,この本は意外に(失礼)緻密な論考で貫かれている。

著者は先ず,日本における米の流通が玄米の形で行われることの特殊性を指摘する。日本で栽培されるイネの短粒種は籾殻が取れやすく,糠層を傷つけずに玄米にすることができるため,長期の貯蔵に耐えて流通できる。しかし,長粒種のイネは,籾殻のかみ合わせが強く,籾摺りによって糠層が傷つけられ,そこから発酵が始まるため玄米による流通は不可能で,籾流通が行われることになる。

籾殻によって覆われた米は直接的な品質検定ができない。籾買い取り業者は様々な理屈をつけて,零細農家からの買値を押さえつける。農家は自家飯米を臼などの手作業によって精米するので,劣悪な白米になってしまう。籾の売渡ではいくら努力しても買いたたかれるので,米の品質向上はおろか生産意欲すら失うことになる。

しかし,何らかのきっかけで小さな精米所が農村に設置され,安い搗き賃で白米が得られると,農民はそれを利用し,おいしい米を食べ,市場で白米を売って収入を増やすことができる。精米所は設備投資にそれほどかからないので,次々と農村に設置され,お互いに競合して技術改良がなされ,搗き賃も安く抑えられる。かくして農民は米の生産と品質向上意欲が刺激され,米の増産をもたらすことになる。

米の大輸出国のタイでは,早くから農村精米所の設置が行われ,輸出米の品質評価を高めた。インドネシアはスハルト政権になってから精米所の設置が自由化され,米の生産量が増大した。アフリカではケニアでやはり農村精米所が増加し,米の生産量が向上しているという。

一方軍事政権下のミャンマーでは,供出米として農家からの籾の徴収が行われていたため,品質は低下し,タイと競っていた米の輸出量は激減した。(民主化時代がどうだったかは,この本には書かれていない。)

わたしは不明にしてここに書かれている事実をほとんど知らず,目から鱗が落ちたような気がする。あえて注文をつければ,もう少し数値的な裏付けが欲しいが,イネの栽培にあたって収穫物に至るまで生産者(農民)に関与させ,生産過程からの疎外をなくそうとする著者の主張に全面的に賛成する。

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ワイン

2021-04-05 19:40:07 | 日記

酒の類は近所にある専門店で特売日にまとめ買いしている。今日はその日かと思って出かけたところ,1日間違えていて,とりあえずワインと日本酒を一本ずつ買ってきた。

ワインは月に2本もあればわが家では事足りる。大体1,500円以下のものを求めることにしている。その地の醸造の歴史を少し勉強したせいか,スペイン,リオハ産のワインになんとなく安心感がある。また,南米滞在中に親しんだアルゼンチンワインも,店頭で見かけると,懐かしさからつい買ってしまう。

正月の定番テレビ番組に,セレブを自称する芸能人にワインの真偽を判定させる場面があるが,値段に百倍以上の差があるワインを取り違える人が結構いて,難しいものだと感じる。ワインはある値段以上になると,品質的にはほとんど差がなく,希少価値で価格が決まるという話を聞いたことがある。わたし如きにその違いが分かるはずはない。

とはいえ,ワイン売り場では30分以上かけてあれこれ品定めする。以前買った銘柄にはこだわらず,新しいものも試すようにしている。それが結果的においしければ満足というわけだ。おいしいかどうかはあくまでも主観的で,おいしいと感じればそれでよい。

今日はリオハのBeroniaという銘柄と目があい,購入した。当たればいいが。

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和歌三首ほか

2021-04-04 17:50:54 | 日記

今日の朝日歌壇から

  制服が私服の人を打ちのめすニュースが続く痛みと怒り       東京都 十亀弘史 様

  水平に銃を構えて民を撃つミャンマー兵を「国軍」と呼ぶ    観音寺市  篠原俊則 様

  つぎつぎと後尾のみえぬデモ隊も銃を構える兵らも若き       静岡市   篠原三郎 様

          こんなことをいつまでも許してはならない。日本政府は毅然たる態度を!

 

竹の子

朝掘りの竹の子をいただいた。あく抜き用の米ぬかまで添えられた気配りに感激。

 

哀惜

田中邦衛さんが亡くなった。享年88歳。存在感のある俳優だった。83歳の若大将はリハビリ中。頑張れ‼

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植物園

2021-04-03 17:39:15 | 日記

昨日,久しぶりに筑波実験植物園に行った。百花繚乱というにはまだ早すぎたが,熱帯雨林温室でヒスイカズラの開花を見ることができてラッキーだった。

セコイアとメタセコイア

植物園の入り口近くにセコイアとメタセコイアを交互に植えた並木がある。木肌の荒いのがセコイア,滑らかなのがメタセコイア。全部で40本くらいあるだろうか。壮観である。

 

ヒスイカズラ

                                                      

                        

19世紀の終わりにアメリカ人がフィリピンで見つけて,翡翠色の花を着けることからJade Vineと名付け,ヒスイカズラと日本語に訳された。このマメ科の植物がいつ日本に入ってきたか寡聞にして知らないが,筑波実験植物園で繁殖につとめて各地の植物園に配布し,今ではネットの通販でも株が売られている。わたしの茨城大時代の研究室にいた大学院生が繁殖のお手伝いをした。絶滅危惧種だが,インドネシアでは生け垣に使われていた。鮮やかな翡翠色は,ほかの花の追随を許さない。

 

サクラソウ

遊歩道わきの林床で見かけた。4月中下旬が咲き時だが,高温続きで開花が早まったのだろう。この若い群落が大きなパッチを形成してくれることを期待する。

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芽吹く

2021-04-02 19:49:14 | 日記

芽吹く

3月31日阿見町親水公園

4月2日つくば市筑波実験植物園                        

         

まん防法が一府二県に発令された。

マンションの駐車場に常駐している,品川ナンバーの車のプレート横に貼られているステッカー

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