私が製作や改造に使っているエポキシパテ。かつてはホームセンターで手軽に買えていたものが数年前から店頭で見かけなくなった。代わりのものをいくつか試してみたが、使い勝手でやはりこのパテに勝るものはない。アマゾンでは入手できるので数本買っておいた。以前店頭にあった時から埃まみれのものが多かった。察するに需要が少なくなってきて流通に乗らなくなったのかな。
同じように店頭でなかなか買えないものがある。私の住む田舎の小さな店ではなおさら。軟質塩ビに有効な接着剤「パンドー」という商品も田舎では置いていない。取り寄せようと店に聞いてみたらある程度の入数が必要とか。今や通販で何でも手に入るがいかんせん送料がかかる場合がある。
とにかく今は商品の種類は豊富だけれど本当に欲しいものは数えるほどしかないよねぇ。でも製作においては道具や材料になるべく妥協はしたくない。妥協に進歩はない。
コロナもこの連休明けに5類に移行するとか。この大型連休はどこへ行くあてもなく。相変わらず依頼品の製作をチマチマ続けている。
彩色のみの依頼は基本的に受けないが、例外的にこれまでいくつか受けていて、今回紹介するのは4年くらい前に彩色した1/6のガレキのヘッドである。これは1/6フィギュアの交換用のヘッドだが、映画「パピヨン」がモチーフだろう。私はこのサイズのフィギュアは「大脱走」のヒルツ大尉しか持っていないので、首から下の胴体だけ自作した。パピヨンの囚人服は一見赤白のストライプに見えるが、よく見ると白のラインの中に細い黒(?)ラインが入っている。こういうどうでもいいことを見つけて悦に入っているのがマニアなんでしょうね。
1/6くらい大きくなると彩色もそれなりに念が入るというもの。青い瞳はデカール。髪と髭はドライブラシ。頬紅や鼻の頭はタミヤのウェザリングマスターでパフをかけた。目と舌周りは光沢クリアーでぬめりの感じを出してみた。
これはMr. Shinichiroとワイワイ言いながら楽しんで彩色した思い出の品。
時々他人の作品の彩色とかやってみると自分の製作について色んな影響やまた新たな気づきがある。そしてコロナが過ぎつつある今も私はここに居る。
Hey you bastards, I'm still here! (パピヨンのラストシーンの台詞)
1/18 映画「ドライブ」からサソリ・ジャケットの“ドライバー” 1/18 “Driver”wearing the scorpion Jacket from “DRIVE”
ライアン・ゴスリングの「ドライブ」(Drive 2011)から主人公の“ドライバー”。
昼間はカースタントマン、夜は強盗の逃走を手助けするドライバーという主人公が同じアパートに住むアイリーンと恋に落ちるが、彼女の服役中の夫の出所から事件に巻き込まれていく。
全編ハードボイルド、過激なバイオレンス、そして彼女への純愛。寡黙なまますべて映像で語られてゆく。アイリーンも寡黙で何もしないが彼女を中心に、というかドライバーの彼女への純愛を中心にすべては回っていく。自分はこういう映像で語る映画が大好きである。
フィギュアは印象的なサソリを背中にあしらったキルティング・ジャケット。右手にハンマー。こうした大げさでない等身大のバイオレンスに妙なリアリティを感じる。そして登場人物の寡黙さとあいまって暴力がいちだんと衝撃的。(ドライバーの手にいちばんなじむ武器は銃でなくてトンカチやレンチかな・笑)
この映画に登場する車は冒頭の逃走シーンの1973年式シボレー・シェベル・マリブと中盤のカーチェイスをするクライスラー300Cと2011年式フォード・マスタングGT。特にマスタングのシーンはあの「ブリット」を彷彿させる。
最後にアイリーン役のキャリー・マリガンは独特の雰囲気を持った女優。彼女のキャスティングあっての作品だと思った。
見出し画像はとりあえず手持ちの1/43のマスタングGTを拡大してフィギュアと縮尺を合わせたものだが、ゆくゆくは1/18のミニカーを手に入れたいと思っている。バックのサソリマークはデカールで表現している。
1/18ケン・マイルズのカスタムフィギュア(その2)(1/18 Ken Miles Custom Figure with Ford GT40 Mk2 #1 )-Type-B
今取り掛かっているものが遅々として進まないので、以前色違いで製作したものをアップします。「フォードVSフェラーリ」のシェルビーをデイトナの白いキルティングジャケットに変えたものです。造形はそのままにジャケットやシャツ、パンツの色を変えただけです。袖や胸についているワッペンもこの白ジャケットは異なります。
個人的には紺よりこのジャケットの方が好みです。見出し写真のフォードGT40はスパーク製の1/43を拡大合成している。ケン・マイルズの別バージョンも製作中なのでそれは次回?に。
元になったブルー・ジャケットはこちら
1/18フォードGT40 Mk2 #1とカスタムフィギュア (1/18 Ford GT40 Mk2 #1 and Custom Figures )
1/12 「大脱走」トライアンフとヒルツ大尉〈その2〉(1/12”The Great Escape” Triumph TR6 and Captain Hilts -ver.2-)
1/12ミニチャンプス製「大脱走」トライアンフに添えるものとしてA2ジャケットのものを作ったが、今回はトレーナーのタイプにしてみた。
バイクと絡ませたかったがライディングポーズは1/18で作ったばかりなのでバイクに寄り掛かるポーズにした。このポーズだとハンドルとお尻と足の3点だけの支点になるので調整が簡単になる。
当初は1/18で作るつもりだった。しかしこのサイズの大脱走のバイクが一般販売されていないので1/12のミニチャンプスのバイクに合わせてサイズアップした。
そしてディスプレイ用に芝生仕様の専用台座も作った。足裏に突起を設け芝生台座の穴に差込むことで固定する。
1個だけお遊びで咥え煙草のヘッドを作ってみた。(最後の2枚の写真)こんなシーンは映画にはないんだけど、このオフショット写真?(ネットで見つけたけど合成写真かもしれない)を見てカッコいいなぁと思ったので、つい。
※このフィギュアは現在ヤフオク出品中です。
●●●1/12「大脱走」トライアンフ用ヒルツ大尉カスタムフィギュア(バイク除く)
前に1/12のヒルツ大尉を作った時、1/12のドライビング・ポーズの希望が多かった。しかし自分としてはA2ジャケットが作りたいと思っていたのでそちらを優先した。そしてミニチャンプスのトライアンフのモデルが期待していたほどのものでは無かった(期待しすぎていたこともあるのだが)ので食指が動かなかったこともある。このバイクは1/24で作ったことがあるので1/18の改造しやすいモデルがあればとずっと思ってきた。この際自分の腕試しと思って大幅な製作に踏み切った。バイクについては前回の通り。
今回のフィギュアはキックスターターに右足をかけるポーズ。そして左手はハンドルをしっかり握り右手はブレーキレバーに指をかけるようにした。ドライビングポーズのフィギュアは作るたびに思うのだが、それぞれ微妙な個体差があるためジャストフィットさせるには最終的に調整しながら合わせるしかない。特にバイクの場合両手両足にお尻と5点を考えないといけないのでややこしい。フィギュアで今回いちばん気をつけたのは肩のラインが自然に見えるようにすること。バイクとフィギュアのセットで考えて製作したので、台座も芝生風にしてヴィネット(ミニジオラマ)に仕上げた。
傍にはドイツ語の「止まれ」道路標識を追加した。
映画「大脱走」のアイコンでもあるオートバイを1/18で作ってみたいと思い続けて十余年。前回はなんとか新年のあいさつに間に合わせるために急いだところもあるので、あれからまた細かいところを直しながらようやく完成にこぎつけた。製作にあたってはレプリカを含め色んな画像を参考にした。実車はTR6をベースに改造されたらしいが、TR5のパーツも一部使っているようにも思われる。特に意識したのはオフロードタイヤにすること、ハンドルの形と位置、リアの荷台とステー。パーツは全部で35個にまで膨らんでしまった。
フィギュアも原型製作は終了しているが、先ずはバイクだけお披露目します。
「大脱走」のバイクはミニチャンプスから1/12のモデルが出ているだけだがその質感がイマイチ。もう少し金属っぽくできないかなとずっと思っていた。ヘッドライトとリアランプはクリアパーツを仕込んである。元にしたのはマイストのモデル(ボンネビル120)だがリムホイールとスタンド以外は全て改造、製作している。ブレーキワイヤーなどは0.36でディテールアップ
このバイクはあくまでもフィギュアを作るためのものなのでキックスターターのペダルは起こしてある。
次回はフィギュアを加えたヴィネットの形で。
2020年代はコロナに始まりいまだに丸2年続いているわけだが「どこまで続く泥濘ぞ」という感じ。せめて今年はコロナ終焉の年であることを願いたい。
去年の12月から製作を始めた大脱走のバイク。当初はマイストのトライアンフ・ボンネビル(1969年式)をベースに軽い気持ちで改造を始めたが進めるうちにいつものようにのめり込んでしまった。フレームを含め殆どのパーツに手を加え大幅な改造をしている。今回はタイヤもオフロード仕様に交換した。これはライディングフィギュアを作ることが最終目的なのでやっと折り返し地点に着いたところです。
今年も宜しくお願いします。