コロナの第二波かこちら地方でもクラスタが発生し感染拡大が止まらない。また製作に没頭する日々が続きそうだ。今回も自身の製作ポリシーについて語ってみようと思う。
何に限らず物を作る人は過去に作ったモノはその失敗部分が気になる。他人から見たら素晴らしく見えても本人は製作過程が分かっているだけにその欠点が気になって仕方ない。だからこそ次回作でその失敗や未熟さを克服しようとする。それがモチベーションにつながっていく。
ある絵を描く有名人は自分の作品を出来の良いものから手放していくという。それはいいものを手元に置いておくと自分の技術が上達しないかららしい。チャップリンの有名な「代表作は次回作」という言葉もこういうことなんだろうな。 自分もそれにならって出来のいいものから手放している。確かにそうすることによって次回作にモチベーションが湧きますね。
造形する者として当然ながら仏像にも興味がある。その最高峰として運慶・快慶の慶派があるが、その対極として円空がいる。自分としてはそのどちらにも惹かれるのである。究極のリアリズムとしての慶派と省略して一切を見る者に委ねた円空。リアリズムと言いながら実際は慶派にはデフォルメもあるのだがそれは表現のためのデフォルメで有無を言わさぬ圧倒感がある。円空の場合は全体の醸し出す雰囲気に妙に惹かれるのである。自分の製作の中ではこの二極の感覚が出たり入ったりしているような気がする。リアリズムだけに偏ってないのはどこかこの円空の感覚があるからかもしれない。
今回の新作ではまた新しいことを試したいと考えている。それが上手くいくかどうかはわからないが常にチャレンジ精神は持っていたい。チャレンジ精神こそモチベーションの源。