絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

ロスト・シンボル

2016-04-10 | 読書
ダン・ブラウンの「ロスト・シンボル」を読み始めました。



今、上巻が読み終わったところです。

ダン・ブラウンと言えば、「ダビンチコード」と「天使と悪魔」を読みましたが、この「ロスト・シンボル」は、その続きのような気がします。
なぜなら、主人公が同じで、たぶんダビンチコードと天使と悪魔での謎解きをやったことが、示されていると思うのですが、パリとローマでの謎解きという言い方で出てきました。

今度は、舞台がワシントンです。
世界最大の秘密結社「フリーメイソン」のことが出てきます。
上巻を読み終えても、全体がつかめません。

ダビンチコードの時と同じように、始めにびっくりする事件が起きます。
主人公ラングドンの知り合いの切断された手が出てくるのです。

果たして、その知り合いは、生きているのか死んでいるのか?
フリーメイソンの最高位で歴史学者のピーターソロモンの手なのです。

上中下とありますので、これから中に入ります。



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ジベルニーの食卓

2016-01-01 | 読書
原田マハさんの「ジベルニーの食卓」を読みました。



これは、4人の芸術家の話です。それぞれ別々の話なので、どこから読んでも良いものです。
ジベルニーの食卓は、最後です。

内容は、そばにいた女性から見た芸術家のことです。

マティス、ドガ、セザンヌ、モネの4人です。

ドガの踊り子は素敵なバレニーナではなく、貧しい人たちで、パトロンに買ってもらう人だったということ。
自分の姿かたちの美しさと身のこなしをアピールして、お金持ちに買ってもらう売春婦のような人たちだったということ。
そうして、家族のためにお金を稼いでいた人たち。
ドガは、ある一人のバレニーナを指名して、絵のモデルとして自宅へ連れて帰った。
裸のモデルになってもらうには、都合が良かった。

タンギー爺さんというゴッホの絵があるので名前は知っていたが、そのタンギーさんの娘がセザンヌに送った手紙。
そこには、ビクトル・ショケが出てくる。ガシェ医師も出てくる。ショケはセザンヌの絵で、ガシェはゴッホの絵で知っていた。
タンギーさんがいかに売れない印象派の画家たちを応援していたか、それによって経営が困難になるほどだったかなどが書かれてある。

モネは、奥さんが亡くなった後、ある家族と一緒の共同生活をする。モネの家族とその家族の共同生活だ。
そして、その奥さんと仲良くなり、ご主人の死後、その奥さんと結婚をする。
また、子供同士を結婚させるが、モネの息子が早くに亡くなり、その後、その息子の嫁がモネの面倒を見る。
その息子の嫁は、息子と結婚する前から、モネの助手のようなことをしていて、モネの絵にあこがれていたので、
とても満足だったらしい。その息子の嫁から見たモネのことが書いてある。

マティスについては、芸術家としてのマティスの潔癖な姿が語られていたり、ピカソが訪ねてきたとか、ピカソがいかにマティスを尊敬していたかなどが語られていた。

なかなかこのようなことについては、知る機会がないので、このような小説は有り難いと思いました。









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ギリシャ人の物語

2015-12-31 | 読書
昨日、本屋さんで「ギリシャ人の物語」を見つけました。



塩野七生さんの本です。塩野さんと言えば、「ローマ人の物語」で有名ですね。
私は、出版されるのを待ちながら、15巻を全て読みました。

それが終わったのが、2006年だったと思います。
あれから9年が経ちます。

その間、「ローマ亡き後の地中海世界」という本で、ローマ以降のヨーロッパの歴史を書いてくれて、それも有難く拝読しましたが、今度は、ローマ以前について書いてくれるというので、とても嬉しく思います。

塩野さんの本は読みやすくて、厚い本なのに読んでいると、もっと知りたいもっと知りたいとどんどん意欲が湧いてきます。こんなにたくさんのことを書いてくれているのに、知り得たことは歴史のほんの一部であることを痛感させられます。もちろん、詳しいことを書き出せば切がないでしょうし、そのようなことを書いてある本もあるのでしょうが、どの本をどのように読めば良いのかわかりません。だから、入門書のつもりで塩野さんの本を読むことから始めたらいいのかなと思ったりします。

私は、美術史を学ぶことのベースに世界史を把握しておきたいという気持ちから読んでいるので、ギリシャ、ローマについての歴史の専門家になりたいわけではありませんが、塩野さんの本を読んでいると、歴史自体に興味が湧いてきて、本末転倒になりそうな気がします。

読むのは、これからなので、この正月はこの本を楽しみたいと思います。







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楽園のカンヴァス 読みおえました。

2015-12-23 | 読書
楽園のカンヴァスを読み終えました。

なかなか興味深い本でした。

私は、小説の興味よりアンリルソーについて興味がありましたので、美術に携わる人間として、この種の小説は有り難いと思いました。

実は、私は生徒に教えながら、少し下手な生徒には、「アンリルソーのようだね」と言ったことがあります。
美術史上では、下手の代表のような画家ですから。

しかし、今回この本を読んでみて、改めてルソーを見直したのですが、待てよ、今まで良く見なかったけれど、決して素人の出鱈目ではないぞと思いました。次に紹介する作品だけを見てください。

 

 

どれも構図がとても良いのです。
バランスもリズムも良い。見せ場である主役がしっかりしている。
私の構図のセオリーと同じなのです。

細部をクローズアップしてみると、まるで素人が描いたかのような下手さが感じられますが、
構成力はプロ級です。

小説の中でもありましたが、確信犯なのではないか?

そう思ってみると、そうかもしれないと思えてきました。

確信犯ということは、わざと下手そうに見せているということですよね。

ーーー
小説としての面白さは、単なる何でもない美術館の監視役が実は飛んでもないすごいルソーの研究家であったというお話しで、
それが17年前の出来事として語られます。
二人のルソー研究家に、一つの作品の真贋を判定させるというお話でした。
普通、作品の真贋については、作品を検討することで行われると思いますが、ここでは、ルソーについてのエピソードが書いてある本を読むことで、
判断するという設定になっています。これは、意外なことです。そのため、読む私たちは、ルソーの生涯を知らされることになるのですが、私はその方がうれしく感じました。
アンリルソーは、パリではなくラバルというところに住んでいて、ピカソと直接の付き合いはなかったのではないかと思っていました。
ピカソがルソーを認めたということは聞いていましたが、ルソーを認める晩餐会の時くらいしか会ってないのかと。
小説ですから、事実とは違うかもしれないと思って、詳しいことは専門書を読んで確認したいところです。

しかし、この小説を通じて、そのようなことを調べてみようと思えたのも収穫でした。


最後にエピローグのように17年後の現在に戻りますが、それがクールダウンに丁度良い感じがしました。
過去の出来事で盛り上がり、最高潮に達した時、現在に戻ってほっとするような感じがありました。

小説としての組み立ても上手いなあと思いました。

因みに、ピカソの青の時代の絵を「ブルーピカソ」というのですか?
このことが、もう一つの興味として出てきますので、面白いですよ。








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原田マハさんの楽園のカンヴァス

2015-12-15 | 読書
原田マハさんの楽園のカンヴァスを読んでいます。

東京のFさんからご紹介されました。



原田マハさんは、この小説で直木賞の候補になったそうです。
先日、日曜美術館でゲストとしてお話しされていたので、知りました。
その時は、モネがテーマで、「ジベルニーの食卓」という本を書かれた作家としてご紹介されていたようです。

内容は、まだわかりませんが、倉敷の大原美術館に勤める監視員の女性が、アンリルソーの展覧会に絡んで、一躍脚光を浴びると言っていいのか、なんでもない監視員のはずが、過去の縁が元で、その展覧会を開く日本の窓口になるらしいというところまで読みました。

アンリルソーの「夢」という絵が、アメリカのMOMA美術館にあり、それを借り出すために苦心しているとき、この監視員の女性が窓口なら、許可をするという話になったようです。
なぜ、この女性にスポットが当たったのか、その理由は、これから読み進むうちにわかってくるのでしょう。
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