東京のHさんが、基本デッサンを始めました。
アドバイスは、1回で、これが描けました。
すばらしいです。
基本形体のデッサンを始めるには、このトイレットペーパーがいいですね。
どこの家庭にもあるでしょうから、わざわざ買う必要がありません。
石膏などでできているデッサン用のものは、わざわざ買いにいかなくてはなりませんから、
トイレットペーパーは、便利です。このほか、私はたまごを描かせたりしています。
まず、白いものを明暗で描くという勉強です。
私自身は、こんなものと思って描いた経験がありませんでした。
しかし、指導していて、馬鹿に出来ないことを感じます。
これ一つで、学ぶべきことがたくさんあるのです。
それは、微妙な明暗表現と、空間をつかむということです。
少し見下ろしていますから遠近も考えなければなりません。
下に細くなるのです。
上の面も、単なる楕円ではありません。向こう側が狭くなる遠近法が必要になるのです。
直接光と反射光の違い。陰影では、陰より影の方が暗い。
影のぼけ方。光源に幅があるために、影が二重になる。
床にトイレットペーパーが写る。トイレットペーパーの明るい部分が写ったところと
暗い部分が写ったところの明るさの違い。
写った形も、遠近法に則って、下が狭くなる。
輪郭線は、周りの明るさとの違いでできる。外枠として輪郭線を描いてはいけない。
背景の壁も床に写る。
床は、写ったものと、床自体の表面の横線で、床面を感じさせます。
その際、横線の上下の幅に注意。それによって、遠近を出します。
上に行くほど狭くなります。
描き出していくと、このようなことがこのデッサンには、必要な要素です。
それらを点検してみると、何が足りないかがわかります。
そういう意味で、このデッサンは、どの項目についてもかなりよく描けています。