絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

芸大合格レベル2

2010-04-08 | 絵画指導
もう一つ、湯村君のデッサンを紹介します。



絵の見方

1、構図(位置と大きさ)
2、比例(各部の大きさ比べ)
3、明暗(立体感と質感)

以上の3つで、見える通りに近い表現になります。

この湯村君のデッサンで気を付けることは、まず、構図です。
マルスをこの角度で描く場合は、頭を切って、右肩を切る(画面からはみ出す)ということが良いと思います。まるまる入れるとマルスが小さく感じます。受験では、大きさで負けると迫力負けします。
また、このデッサンの良い所は、顔に力が入っていることです。他は微妙に逃げています。
逃げると言いましたが、弱くしているということです。
顔が一番重要なのですが、その顔の明暗のコントラストを他より強くしているので、更にインパクトが強いのです。
もう一つ、サービスでお話しますと、背景が真っ白のままなので、何も描かない背景が空間に感じなければなりません。そのため、輪郭の部分に神経を使っています。自然に後ろに回り込む感じを出すための表現がされています。

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2 コメント

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Unknown (和美)
2010-04-09 06:19:42
すごいデッサンです。先生の説明を読むと、確かに見方がわかって来るようです。
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和美さま (pikaso)
2010-04-09 09:49:23
参考になりますよね。
ただ、ここから先が問題なのです。
湯村君のデッサンは、理想的ですが、実は、これは誰でも描けるデッサンなのです。練習さえすれば、諦めなければ、時間はいろいろですが、必ず描けるようになります。

私は、この先に強弱という項目を加えます。どこを強調するかということで、個性が出て来ます。また、もっと難しく言うと、デフォルメということがあります。
そうなると、見えるとおりの絵画ではなくなります。
絵の難しさは、この先ですね。
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